「プレデター2」(1990)

 

落武者がLAにやって来る第二弾をAmazonプライムビデオで久々に観ました。

 

 

監督はスティーヴン・ホプキンス。予告編はコチラ

 

(製作当時は)近未来の1997年。気温40度超えの異常気象が続くせいで、ジャングルにいたプレデターがLAこっそり参上。ちょうどコロンビア麻薬カルテルとジャマイカ・ブードゥー教団が抗争中で、LA市警は日々対応に追われていました。ある日、ハリガン警部補(ダニー・グローヴァー)銃撃戦を終えて、麻薬カルテルが逃げ込んだ建物に踏み込むと、無残に殺された複数の死体を発見。ブードゥー教団の仕業とは思えない異様な状況に驚いていると、連邦特別捜査チームが介入してきて、ここから先は俺たちに任せろとチームリーダーのキース(ゲイリー・ビジー)に通告されます。続いて、ブードゥー教団の主要メンバーが何者かに殺される事件が発生。捜査を止められていたハリガンが相棒のダニーと無断で現場検証しようとすると、先に現場に着いたダニーが死体で発見されます。全てプレデターの所業ですが、ハリガンは知る由もありません。

ダニーの敵討ちを目論むハリガンは部下のレオナ(マリア・コンチータ・アロンゾ)ランバート(ビル・パクストン)たちと独自捜査を開始するも、地下鉄でプレデターに襲撃されてランバートが死亡。殺されるはずだったレオナお腹の中に赤ちゃんがいることをセンサーで察知したプレデターは、なぜか彼女の命を助けます。地下鉄の乗客も無傷。プレデターには無抵抗の人間や子供は傷つけないポリシーがあるようです。連邦特別捜査チームのキースは、かつて南米のジャングルでシュワちゃんが遭遇した怪物を捕獲するために結成されたチームであること、赤外線でしか動きを感知できないプレデターの特性を利用して、おびき寄せるワナを仕掛けていることをハリガンに告白。しかし、プレデターの逆襲でチームは全滅。生き残ったハリガンはたった一人でプレデターとの対決することになって・・・というのが大まかなあらすじ。

原題は「Predator2」。内容をすっかり忘れていたので、初めて観たのとほぼ同じ状況。「エイリアン」の続編同様、単体ではなく、複数のプレデターが登場。武装した人間しか襲わない設定が明らかになります。序盤は武装したコロンビア麻薬カルテルが暴れて、中盤にブードゥー教団がエロ描写も搭載して暴走。暴徒化している彼らを粛清しながら小出しに存在をアピールしていたプレデターが最後を締める流れ。当初は連邦特殊捜査チームのリーダーにシュワちゃんを想定して活躍させる役どころだったのがサブキャラになったことで、ダニー・グローヴァーだけがマクレーン刑事ばりに頑張る展開になっていて、ロバート・ダヴィなどの味のある脇役陣たちの使い方が中途半端な感じ。ダニー・グローヴァーの役のキャスティング案にはスティーブン・セガールやパトリック・スウェイジが挙がっていたそうです。キャラの目立ち具合は、ブードゥー教団(リーダーの首含む)>コロンビア麻薬カルテルプレデターダニー・グローヴァーの順番かな。

 

ネタバレをすると・・・、プレデターは別の星から何度も地球に来ている異星人であることが種明かしされます。赤外線センサーを封印された後、紫外線センサーに切り替えて戦うことができることも実証するプレデター。子供には絶対手を出さない優しさもあります。孤軍奮闘して降伏したハリガンの健闘を称えて、プレデターの長老が18世紀に地球へ来た時に入手した銃を彼に渡して、LAに置いてあった宇宙船に乗ってトンズラ。また戻って来るさとハリガンが捨てゼリフを言って映画は終わります。なぜかフランスでは劇場公開後も「プレデター2ナイト」という上映イベントで定期的に上映されていたため、カルトムービー扱いになっているそうです。白人以外のマイノリティ=悪の構図や、ハデな爆発、大らかな残酷さが1980-90年代のおバカアクション大作らしい一作でございました。