「インディ・ジョーンズ/魔宮の伝説」(1984)

 

6/30に最新作が公開されるシリーズ第二弾をAmazonプライムビデオでひさびさに観ました。

 

 

監督はスティーヴン・スピルバーグ。予告編はコチラ。淀川長治の解説はコチラ

 

1935年の上海。ゴージャスなショーが開催されているクラブ"オビワン"。そこにインディ・ジョーンズ(ハリソン・フォード)が登場。中国系ギャングのボス、ラオ・チェ(ロイ・チャオ)その息子と幹部の三人組とブツの取引をするために来たようで、清初代皇帝ヌルハチの遺骨の入った壺を巡ってモメています。ステージが終わったウィリー(ケイト・キャプショー)も同席したテーブルで、毒を盛られたインディは絶体絶命のピンチ。ラオ・チェの手下たちの銃弾が飛び交う大乱闘劇に発展して、間一髪脱出。外で待っていたショート・ラウンド(キー・ホイ・クァン)運転する車追っ手を振り切って飛行機で国外脱出にも成功。と思ったら、ラオ・チェが所有する飛行機だったため、ヒマラヤ山中で先にパイロットがパラシュートで逃げたんで、さあ大変。ゴムボートをパラシュート代わりに脱出して雪山に不時着激流に飲み込まれそうになりながらもなんとか生き延びてインドの小さな村にたどり着くまでが序盤の20分。もうお腹いっぱいです。

 

たまたま会った老人に案内されたのは、貧困にあえぐ村祭られていた石(サンカラ・ストーン)を奪われて、村の子供たちも攫われたらしく、突如現れたインディたちを救世主と思って、全てを奪っていった邪教集団がいるパンコット宮殿に行ってほしいと頼まれます。申し出を快諾したインディショート・ラウンドに渋々ついていくウィリー宮殿に着く紳士的に迎え入れられた三人若い王ザリム・シンが催した晩餐会ヘビやら昆虫やら、いろんなゲテモノ料理御馳走になった夜、ウィリーとインディがベッドインするしないでモタモタしている時に隠し通路を見つけて、華やかな宮殿の地下で邪教集団の秘密の儀式目の当たりにします。奴隷心臓を抉って生贄にする邪神カリを祭祀する司祭モラ・ラムは、富と栄光をもたらすという5つのサンカラ・ストーンを全て集めて世界征服を企んでいました。多勢に無勢で当然のように捕まってしまったインディたちですが、なんやかんやあって怪しい邪教集団をやっつけて、奴隷として重労働を課せられていたチビッ子たちも救う大活躍をしましたとさ・・・というのが大まかなあらすじ。

 

今年のアカデミー賞で、作品賞受賞作品を読み上げるハリソン・フォード。ステージに駆け上がって40年振りくらいにハリソンと抱擁するキー・ホイ・クァン。受賞を逃がしながらも、二人の抱擁を見つめて拍手するスピルバーグ。その隣にケイト・キャプショー。そんな素敵な光景に引き寄せられて、ひっさびさに観ました。スピルバーグとルーカスが夢のタッグを組んだ冒険活劇シリーズの第二弾。原題は「Indiana Jones and the Temple of Doom」。”死(破滅)の寺院”という意味。考古学者で秘宝ハンターでもあるインディ・ジョーンズ。どんな大ピンチに陥っても絶対に死なずに都合よく切り抜けてくれる痛快さを大前提に、大らかのユーモアと共に画面内のアトラクションを追体験する楽しさがあります。本作にあるアジアの文化・宗教を見下したような敵役の設定といった減点材料を差し引いても、十分にオツリが来るワクワクドキドキ感を味わえる一級のエンタメ作品として、いま観ても色あせていませんでした。ジョン・ウィリアムスのテーマ音楽も素晴らしいです。

 

面白ポイントの一つは、宮殿の地下で繰り広げられるトロッコチェイスシーンミニチュアも使った特撮は1980年代とは思えないクオリティ。もう一つはキー・ホイ・クァンの存在。自分が子供だったら、ショート・ラウンドみたいに一緒にインディと冒険したいなあと思わせてくれる羨ましい役どころを親近感タップリに演じています。モラ・ラムに操られている王様も宮殿の奴隷もチビッ子、おどろおどろしい言動のわりに仮面ライダーショーの怪人並みに弱い敵キャラの造型も完全に子供向けで、童心に返って観るのがオススメ。度を超した動物絡みのグロさも知能指数が低くて良いです。キュートでセクシーな金髪バカ女ウィリーを演じるケイト・キャプショーが色っぽくて改めて好きになってしまった自分はやっぱりおっさんだなとしみじみ思います。あと、カメオ出演情報としては、空港の場面でダン・エイクロイドスピルバーグ、ルーカスが出ています。