「皇家戦士」(1986)

 

ミシェル・ヨー、真田広之共演のアクション映画を観ました。

 

 

監督はデヴィッド・チャン。予告編はコチラ

 

香港警察の捜査官ミッシェル(ミシェル・キング。現ミシェル・ヨー)が休暇で東京旅行を満喫していたところ、若者を追う殺し屋を見つけて華麗な足技で撃退。香港への帰りの飛行機では、殺し屋集団のボスを護送する警察と同乗することに。その便には、香港の警察官マイケル(マイケル・ウォン)と香港にいる妻(仁和令子)カワイイ娘を迎えに行く日本人刑事のヤマモト(真田広之)もたまたま同乗していました。さらには、ボスの仲間も一人同乗していて、離陸後に護送刑事を射殺してハイジャック。ミッシェルが犯人二人組に応戦すると、あまり役に立たないマイケルはともかく、ヤマモトが殺し屋と互角に渡り合って、ミッシェルと共闘の末、二人組を正当防衛で殺します。空港に着くや、マスコミが殺到して3人はヒーロー扱い。ヤマモトは愛する妻子無事にご対面

 

しかし、TVでそのニュースを見ていた殺し屋の仲間(ラム・ウェイ)がミッシェルやヤマモト、マイケルに復讐の牙を向けて行動を開始。最初の標的になったのはヤマモト。自家用車に爆弾が仕掛けられていて、先に乗った妻子だけが爆死。そばにいたミッシェルと共に殺し屋を追いかけるも逃してしまいます。今度はヤマモトが復讐に燃える番。妻子の命を奪った殺し屋を追跡して、ミッシェルを殺そうとした現場で大乱闘劇を演じて射殺。すると、その殺し屋の別の仲間(パイ・イン)がまた出てきて、仲間3人を殺した恨みを募らせてマイケルを拉致。ビルの屋上からマイケルを吊り下げてミッシェルをおびき寄せます。結局、マイケルは死亡。こうなると、次に復讐心をたぎらせたのはミッシェル。殺し屋が潜むアジトに装甲車で乗り込んで、同じくアジトにやって来たヤマモトと共に最後の戦いに挑むことになって・・・というのが大まかなあらすじ。

 

今年、アカデミー賞主演女優賞を獲りそうなミシェル・ヨーの香港時代の代表作の1本をチョイス。原題は同じ。ヒロインが活躍する"皇家師姐"シリーズの1本で、未見の「レディ・ハード 香港大捜査線」の続編。日本では「スケバン刑事 風間三姉妹の逆襲」の同時上映。当時23才のミシェル・ヨー代々木体育館前で殺し屋を倒し、ハイジャック犯が窓を破壊して手榴弾で爆破行為も行うパニック状態の飛行機内でも大暴れ、カーチェイスで銃をぶっ放して、ブルトーザーでも取っ組み合い、バーでも接近戦の格闘、ラストもチェーンソーで襲うパイ・インをなぎ倒して、トロッコで真田広之を救って大脱出八面六臂の大活躍で、全編に渡ってキレのいいアクションを披露。残念ながら、本作の映画会社社長と結婚して一時引退してしまいます。3年後離婚してすぐ復帰しますが。

 

相手役の真田広之のアクションもさすがで、主役のミシェル・ヨーを立てながらも、逆恨みでいきなり妻子を爆殺されて復讐に燃える男を熱演。土砂で生き埋めになったり、わりと危険な爆破スタントもあり。ビデオ発売時には本人の声だったセリフ部分がカタコトの日本語になっていたのはちょっと残念。飛行機で会ったミッシェルに一目惚れして付きまとって、結局殺されてしまうだけのお調子者刑事役のマイケル・ウォンの存在はなくてもよかったかも。悪役陣はチャーリー・チャン、ラム・ウェイ、パイ・インとそこそこ豪華。ビル落下のスタントもあって、爆破もふんだんにあって、必要以上に周りの物をぶち壊すハデなアクションにも生身の肉弾戦の迫力があって、当時の香港アクション映画のパワーを堪能できる一品でございました。なお、ミッシェルが原宿のホコ天見学を楽しんでるシーンではザ・コレクターズらしき人たちも映ってましたね。それと、第二班の監督にはジョニー・トーのクレジットもありました。