前回取り上げた映画『愛と青春の旅だち』で登場するセリフについて今回は注目します。
この映画は、リチャード・ギア扮する主人公のザック・メイヨが海軍の士官養成所に入りパイロットを目指すお話しです。
訓練を受ける上官とのオフィシャルな会話は通常の英会話ではなく、”軍隊独特” と思われる英語が使われています。
この英語が登場するシーンは、この映画の後半です。
ザックの友人、シドが、士官学校を退学することになってしまいます。
ザックは、シドの退学を取り消すように上官に迫ります。
首を縦に振らない上官に対して、ザックは ”乱暴な言葉” で上官に食って掛かります。
シドはザックに、この退学は上官命令ではなく自分の意思だと説明し、関わらないで欲しいと言ってその場を離れます。
シドの大学が上官命令ではないと知ったザックは、上官の前を失礼してシドを追う許可を、”正しい言葉” で上官に申し出ます。
その時にザックが使う英語が、”軍隊らしい” と感じさせるものです。
"Request permission to carry on, SIR!"
直訳すると、次の意味です。
「(シドの後を追って会話を)続けることの許可をお願いします、上官!」
映画の吹き替えでは、次のように言っています。
「彼ともう一度話させて下さい、閣下!」
この "Request permission ~" のセリフは、軍隊らしく上官に訴える時によくある、大きな声で叫ぶような言い方です。
これと似たセリフがもう一つ別の場面でも登場します。
映画のかなり終盤です。
友人のシドにある問題が起き、それに関連してザックが上官に詰め寄ります。
吹き替えでは、次のように言っています。
「教官!自分と二人だけで会って頂きたく許可をお願い致します。」
英語のセリフは次です。
"Request permission to see you in private, sir!"
これらの英語表現は軍隊など独特の英語ではないかと思いますが、軍隊以外で使われないかどうかは私は分かりません。
日常会話では使わないように思いますが、例えば会社の幹部などに難しい判断を迫るような場合などに使うことがあるのであれば知りたいと考えています。
海外で仕事をされている方などで、何かご存じでしたら教えて頂けると勉強になりますので嬉しいです。


