「英語が話せない」
と思っている人が多いようですが、
英語を話すということは実は、それほど難しいことではありません。
英語を話すと言っても、話せるレベルには大きな幅があります。
アメリカのテレビ番組のMCなどになって英語を話すとなれば、当然ネイティブレベルの英語力が必要です。
しかし、一般的に我々が「英語が話せるようになりたい」という場合は、その様なレベルは必要ありません。
「ホームパーティなどで会った外国人と楽しく雑談したい」
とか、
「自分の仕事で、外国企業との会議で発言したい」
といった状況に対応できる英語力が期待するレベルでしょう。
このレベルであれば、実は意外と容易に到達できます。
私が実際にやって経験しましたから確かです。
私は留学や駐在の経験はありません。
帰国子女でもありません。
また、特に英語の勉強で「努力した」、「頑張った」という記憶もありません。
つまり、「英語で雑談する」、「自分の仕事で英語を使う」ということが出来るようになるのはそれ程難しいことではないということです。
私は、これまで100回を超える欧米への出張や、国内外のバーであった初対面の外国人1,000人以上に話しかけて雑談をしてきました。
沢山の人と英語で会話したことで、「英語を話すためには何が必要か」が明確に分かりました。
それを講演会で紹介しています。
ここでも、ポイントをご紹介します。
「英語を話せるようになることは、実は難しいことではない」という理由を紹介します。
1.話題が限定的
”雑談” は、自分が興味のある内容です。
仕事も、”自分の業界”に限った内容” ですし、更に ”自分の担当業務” だけです。
逆に、このように『内容が限定的』ということを意識して勉強しないと成果が出ません。
闇雲に単語を覚えたり例文を復唱しても、上達が感じられないということです。
2.英文法が間違っていても問題ない
我々のレベルでは、相手に伝わることだけが重要です。
先ほど書いた「アメリカのTV番組のMC」であればそうはいきません。
正しい英語を話さないと降板させられてしまうでしょう。
しかし、我々の様に勉強してやっと英語を話せるようになったレベルでは、英文法が間違っているからといってそれを否定的に思われることはありません。
我々は、限られた英文法、英単語の知識を駆使して英語を話し、それが相手に伝われば「一生懸命自分に分かる言葉(英語)で話してくれた」と感謝されることはあっても、「三単現の "s" を抜かして、なんて駄目な人だ」などと思われることはありません。
私が英語の勉強法について講演をすると、次の質問を頂くことがあります。
「自分が作文した英語が正しいか否かわかりません。
どうすればよいでしょうか。」
この答えは、
「全く気にすることはありません。
通じれば、それで完璧です。」
ということです。
日本の英語学習者は、間違えることを気にし過ぎているように思います。
ただこれは、外国人と話す機会が殆んどなく、会話を ”想像” しているだけなのでそう感じるのだ思います。
実際に外国人と会話を始めれば、「正しいか否か」は考えている余裕がないことに気が付くでしょう。
目の前にいる外国人が真剣に自分が言おうとしていることを聞いてくれようとしていれば、英文の間違え云々以前に、何とか伝えたい気持ちが大きくなります。そして、知っている単語を並べて伝えようとする気持ちが優先されるのです。
3.(多少)聞き取れなくても(殆ど)問題ない
”リスニング力”は、一朝一夕には付かないように思います。
私も、未だに「今、何と言われたのだろう」と思うことがあります。
ただ、これは仕方がないことです。
ネイティブ同士の会話を聞いていても、ネイティブの人が聞き直している場面に頻繁に遭遇します。
聞き取れなければ、聞き直せば良いだけ です。
2、3回聞き直してそれでも分からなければ、文を書いてもらう方法もあります。
我々は、文字にしてもらえば、辞書さえあれば理解できます。
4.会話で使われる英語は、殆どが”中学生の英文法”
私が自分で外国人と会話していて実感していることですが、会話に登場する英文は、殆どが中学生で習うような文法ばかりです。
確か”仮定法”などは高校の英語で登場するかと思いますが、それでも、使う一部のパターンを理解しておけばよいだけです。
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以上、「英語を話せるようになることはそれ程大変な事ではない」ということを説明しました。
勿論、だからと言って「明日から期待する英会話ができるようになる」というものではありません。
「猛勉強」や「苦労」をする必要は無いと考えていますが、”必要な基礎力” を付けることは勿論必要です。
この”基礎力を付ける”ためには、『3~4週間』くらいは ”必要なことをちゃんとやる” ことが重要です。
何をやればいいかについて次の本に纏めましたので、ここまでご説明した内容に興味を持って頂けましたら参考にしてみて下さい。