閉店レコ屋 | レコ屋巡りの夜

レコ屋巡りの夜

塩化ビニール(=レコード)中毒患者のトホホな日々を綴りたいと思います。
オリジナルが欲しいけど高いなら諦めます。

哀しいタイトルですが、そのままの内容です。

 

昨年末に、神奈川県川崎市唯一のレコ屋 "TOPS" さんが閉店したようです(涙)。

このお店は25年ほど前に、音楽不毛(?)の地・川崎に生まれた老舗レコ屋。昨年末に、店主様がご病気を理由に閉店した模様。自分は昨年のGW辺りに、数年ぶりにお店に伺ったところでした。そのときは常連と思われるお客と店主様がレジカウンターでレコード談義中で、他に2名ほど若手掘り師と思しき男衆がクラブ系の12"?(…そんなものがあの店にあったかな?)を物色。自分は入店して左側の壁一面に並ぶROCKレコに被りついてレコ掘りしたのでした。

 

レコードは店主様の好みが反映されたか、JAZZに強い印象。ワンフロアを使ったお店は結構広く、その奥側半分くらいがJAZZ レコで占められていたように思います。自分はJAZZ のレア盤を見てもさっぱり分からないので、行ったときはROCKのみを見て退散…が常でした。

 

とにかくレコの在庫量はかなり多かったんですが、ROCKに力を入れてないのは客目線からも明らかで、数年前に来た時と同じ or その時から掘り師達に抜かれた果ての状態のようでした(奥地のJAZZ畑には結局一度も踏み込まなかったので、JAZZの在庫変化は全く不明です)。

 

そんなJAZZ(多分オリジナル盤)偏重 + 他ジャンルレコも量は満遍なくあります的なお店ですが、過去に一度だけ「ウオアアァ‼」という引きがありました。

 

それは20年以上前の事。開店して翌年くらいの時じゃなかっただろうか?その頃はレコ屋不毛の地川崎にも他に1~2店ほどレコ屋があった頃、レコ在庫の定期巡回の為に訪れた店の ROCK壁を隅から隅まで掘り掘りしていると、国内盤レコや他の店でもよく見るレコが多い中、突然ギョッとするレコが指に引っかかった!

 

 

The Deviants – Disposable ( Sire SES 97005 ) US LP プロモ 見開きジャケット カンパニー・スリーブ 1969年 1500円

 

見慣れた国内盤が殆どだったROCK壁から突如現れたのは、UKサイケの有名なレア盤 Deviants 2nd だった!しかも…

 

プロモじゃないか‼ レーベルは白?…と思うもレジにて確認すれば…

 

当時は白っぽいレーベルだったので、興奮して「プロモ白レーベルや!」と喜ぶも、よく見りゃ通常レーベルでした(涙)。というか、この頃のUS Sireにはプロモ用のレーベルがなかった模様。なので、ジャケのプロモ・ステッカーでプロモ用と判別するしかない。

 

初見でもオリジナル盤(もしくは初期盤)なのは明らかで、何でこんなオリジナル盤がJAZZの強いお店に?しかもこのお値段、異様に安い。これは多分傷だらけ or 盤が相当反ってるのか?…と不安になりながら検盤させてもらうが、特に反ってる訳でもキズがあるわけでもなし。これは…この価値に気付かれてはならぬと平静を装い、無言を貫く。下手に店主様と会話を交わし、気が変わって、

 

「これは売れん!」

 

などと言われるのが嫌だったので、速攻で金を支払い無言で退店したのは言うまでもない。

 

未だになぜ畑違いのUS オリジナル盤がよく見る国内盤の中から出て来たのか、しかもあんなに安かったのか分からず。どうも他の方のSNSを見ると、開店当初はUS買い付けをしていたらしく、その時に仕入れたと思われる。そして店主様の音楽趣味ではなかったんでしょう、これは。

 

 

結局自分が店主様と言葉を交わしたことはありませんでした(他の方のSNSを見る限り、店主様はお客とのレコ・トークが大好きだったようです)。店主様、このレコは終生大切にさせて頂きます。ありがとうございました。

 

 

 

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閉店した老舗レコは、静岡県浜松市にもあった。それが "スカイチルドレン”

 

こちらも昨年11月に突如閉店したようだ(上の写真は、ネット上から無断借用致しました。スンマセン。クレーム入れられたら、光の速さでデリートします)。

 

 

私の住む関東からかなり離れた土地ながら、私は車で名古屋・大阪へ行くときなどは、無理やりにでもこの店を訪れたものだった。

 

こちらのお店はお世辞にも広いとは言えなかったけれど、とにかくスペースというスペースにレコが満載していたのが印象的でした。昔ながらの買取販売専門だったようで、国内盤が全体の8割ほどを占めていた印象である。

 

盤質に少し難のあるものもあったんですが、何しろ安く売ろうとするのが客目線でも明らかな名店。なので静岡を通過する際には、何が何でもこのお店に寄ろうと決めてました。また、買わずに退店…何てことは一度もなかったと記憶してます。

 

因みに…

 

昨年の収穫祭で登場した、Humble Pie & Miroslav Vitous の2枚はここで買ったものです。この時、他にも Procol Harum 国内盤を買わせて頂き、それをここに報告しようとしたら見つからず(涙)。なので、これまた15年程前にこのお店で購入したレコを下に報告致します:

 

 

Lord Sutch And Heavy Friends – Lord Sutch And Heavy Friends ( Atlantic MT 2021 ) 国内盤 初回 LP 帯付き 見開きジャケット 1970年 2800円

 

これも値段を見たときギョッとしましたね。欲しいけど一生高くて買えんわい…と思ってたので(US盤や、帯なしはよく見かけるんですが)。こんなに安いはずがない…と思ったら、

 

背がとてつもなく擦れてまんがな(涙)。

 

裂けてないのが不思議なくらいであるw。しかしそれ以外は、内ジャケもきれいなもんだし、盤も薄いスレが少しあるくらい。これを買わないわけがない。これも後生大事にしようと、レコ棚の上部にサクッとしまってある一枚。

 

レコがありすぎるとちゃんと整理してない限り、どこに何があるか分からなくなるんですが、このレコだけは直ぐ分かるのです。そう、棚に仕舞えば背が完全に擦れ切っているのがこのレコだけなので、発見するのが容易いのです(笑)。その証拠に、今日思い立ってこのレコを探した時も5秒で発見しましたしw。

 

 

"Heavy Friends" とは、Jimmy Page, John Bonham, Jeff Beck, Noel Redding & Nicky Hopkins のことで、かなりゴリゴリのUK HARD ROCK が堪能できます。これぞ名盤!

 

 

このお店に最後に行ったのが、昨年のGW前の頃。その時も仕事がらみで行ったついでだったかな?上に書いた様に、2023年の収穫祭に報告したようなレコが買えたのだから、店内の在庫もゴリゴリの品揃え。東京レコ屋が高額&ナイスレコ不足に喘いでいるなか、この店は違うな~と今でも記憶している。店も狭いのに、入れ代わり立ち代わり常連客が入って来るし、浜松駅から少々離れているのになぁと感心したものでした。

 

それがその約半年後に閉店??マジで意味不明ですよ。因みにそれを知ったのが、今年3月。愛知レコ屋巡り遠征した際に、当然浜松の”スカイチルドレン”さんにも行こうとしたら、ネット情報に『閉店』と!ウソだろこれ??あんなに客がいたのに?レコだって素晴らしい充実したラインアップだったのに!ウソだああああああああああ!!!!!!

 

 

その悲しみの先に、愛知レコ屋巡りがあったわけです。

 

 

 

ネットで色々調べたんですが、浜松スカイチルドレンさんが閉店した理由は分かりませんでした。私にとって今年に入って最も衝撃を受けた悲しいニュースはこれでした。どなたか理由を閉店の詳細をご存じの方、ご一報を。

 

 

 

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私は直接的被害はないのですが、どうやら日本株が記録的な暴落と騒いでます。そしてその裏側で、円が記録的な高騰(=対ドルの暴落)があった模様。株&FXやってる方は大変みたいですが、皆さんが無事である事を祈ります。そして円安がある程度是正されたんだから、D店の価格も下方修正してもらえませんかね?ただでさえレコを買える場所が減ってるのに(…その反面、ブックオフや若い人達がレコ屋を始めたりしてますが)。

 

レコ屋は減り、金はなくとも我が人生のレコ屋巡りはまだまだ続くのでした…(つづく)。

 

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