ハードオフ④ | レコ屋巡りの夜

レコ屋巡りの夜

塩化ビニール(=レコード)中毒患者のトホホな日々を綴りたいと思います。
オリジナルが欲しいけど高いなら諦めます。

私の住んでいる街には、一応リサイクルショップの雄・ハードオフがある。しかし近所でもないので早々立ち寄れない。車でも10分は掛かる場所で、自転車で行くと中途半端に遠い。そもそもガソリン代も170円/L(!!…最近は150円台になりましたが)だし、それに見合う収穫(=レコ)があるわけもない。

 

収穫がないのは分かってるんですが、「ひょっとしたら…」という過去の栄光(=皆さんもハードオフでの僥倖が一度はあるはず)が脳裏を過る。何しろ”掘りたい”という掘ること自体の要求を抑えることはできず、昨日自転車にて汗をかきかき行って参りました(=堀り師の宿命)。

 

 

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皆さんも体感してるとは思いますが、ハードオフのレコの値段が高くなった(レコ屋でも同じ)。ネット等で値付けしてるんでしょうけど、普通に棚&壁に並んでいるレコの高いことよ!Beatles なんて旗帯付きの国内盤が平気で3000円以上するし。リサイクルショップの宿命か、持ち込みオンリーで海外買い付けなんかするわけないので、国内盤率=90%以上。オリジナル盤をここで見つけようなんてハード堀り師はいまい。しかしあるかもしれんやろ?

 

…とまぁ色々考えながら自転車を漕ぐこと約30分。やっと到着しました匿名希望のハードオフ。幹線道路沿いなので車の出入りも多く、こういう場所のハードオフのレコは専門掘り師に集られ良いものは残っていない…と、どこかのブログで読んだことがありますが、それは当たっていると思う(涙)。

 

店内に突入し奥の壁際にあるレコード広場に向かうが、壁レコを見ただけで生気を失う。半年前に来た時と変わってない(涙)。パラパラと棚レコを捲ってみるが、見慣れたBilly Joel, Michel Polnareff, Letter Men 等の国内盤が出てくる出てくる…。ウ~来ても無駄だったか。驚き 7" は見ないので、そのまま平行移動してジャンク・コーナーへ。

 

 

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数列の棚を移動すれば、一列丸ごとのジャンク・レコ&CDが溢れかえる。先ほどまでのレコ広場には私一人しかいなかったのに、この薄暗いジャンク通路には既に年季の入った、明らかに私より高齢の職業掘り師達が必死の形相で掘っている(汗)。そんなに良いもんありますか、ここに?

 

私がこの店でなかなかの逸品を得たのは、もう10年位前じゃなかろうか?その後一回たりとも「行って良かった~にっこり 」 なんて思った試しはない。

 

今回も無駄かな…と思って掘りもせず、店内奥の方からずっとレコの前面を一瞥していたらこれが顔を出していた:

 

しまざき由理 - アゲイン Gメン'75を歌う ( Columbia AF-7070 ) 国内盤 LP インサート付き 110円

 

Gメン75!…と言ってもファンじゃないです。でもジャケがカッコよくて一目惚れ。裏ジャケ見れば…

 

誰、あなたは?まぁジャケがカッコいいし、あのテーマ・ソングが聴ければと思って購入。当時私は小学生でした。土曜の夜8時は全員集合!…カトちゃんの『宿題やれよ!』の後、突如始まるハード・ボイルドな絵とテーマ・ソングが怖くて、速攻でチャンネルを変えた記憶しか残っていない(未だに一話も見たことがない…笑)。でも、こんなに女性刑事が多かったっけ?そもそも…

 

そもそもジョージ(鹿賀 丈史…かがたけし と読むことに初めて知りました)がボンバー・ヘッドだし(笑)。その右隣りは、あの政治家の嫁さんアナウンサー?…と調べたら、セーラ・ロウエルさんという当時女優&モデルさん。左の若林豪刑事は見覚えがあり。

 

それにしても…

全員目力(ちから)半端ない!怖い人ばかりだ。黄門様のうっかり八兵衛的な人はいない模様(『うっかり八兵衛』って、黄門様一行の中で何やってたんだ?って調べたら、元は盗賊見習いで、一行の財布を盗もうとして助さん&格さんに取り押さえられたらしい(驚))。

 

一応帰って聴いてみたら…あのテーマ・ソングは入ってなかった。F**K!!

 

 

 

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とにかく1枚ゲットしたと気をよくして更に見てみる。店員さんがレコを補充するにしても、きっと奥の方に入れるのではなく手前だろう…とレコ箱の奥は捨てて前の方だけ調べると…

 

杉田二郎 - ライヴ (Express ETP - 90075) 国内盤 LP 帯・インサート付き 110円

 

当方、邦楽は全くの門外漢です。でも中学生の頃にベストテン的な番組に目覚めて、土曜の昼は学校から帰ったら『コーセー化粧品~歌謡ベストテン』を楽しみにしてエア・チェックしてました(懐かしい…)。

 

 

この頃はまで普通だったんだよなぁ。でも何を録音してたんだろ?アリス?寺尾聡?う~ん記憶にない。でも杉田二郎はこの手の番組で見たことも聴いたこともないので、当時全く知りません。

 

しかし…ネットが発達してから昔気になったものを検索できるようになり、調べてみた。それは『日刊アルバイトニュース』のCMで使われていて、私の脳裏に焼き付いていたある曲。「今始めよう~衝撃の旅を~好奇心が地図を描いてくれるよ~」で始まこの曲だった:

 

この曲狙いで、上のライブ盤を引いたのでした~。

 

調べてみたら初期のオフ・コースは売れない頃、この杉田二郎のバック・バンドだったそうです(驚)。浜田省吾も最初は吉田拓郎のバックのDrだったし。人に歴史あり。

 

 

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これに気をよくして(と言っても大したもんじゃない)、もう1枚くらい…と見たら、ジャンクで洋楽と言えば Percy Faith, Paul Mauriat とこの方:

 

Andy Williams – Raindrops Keep Fallin' On My Head ( Columbia CS 9896 ) US LP 見開きジャケ、カンパニー・スリーブ 110円

 

この期に及んでアンディー御大を買うかな?部屋のレコが増えるだけやろ?う~そう思うのなら、最初から来るなよと(笑)。そもそもこれオリジナルか?この目玉なしコロンビア盤は1970年以降のはず。これが60’sにリリースされていたら…と思いましたが、アンディーにオリジナルを求めてもなと購入。

 

その後帰って調べたら、やっぱり1970年に出た2nd プレス(オリジナルは1969年)。F**K!! しかし…

 

アンディー先生、ゲート・フォールド・ジャケットで調子に乗ってます。

 

皆さんはゲート・フォールド・ジャケ(見開きジャケ)について考えたことありますか?リリースする側から言ったら、シングル・ジャケを2枚重ねているような感じ=ジャケット費用が通常の約2倍である。そんな予算を組んでもらえるのは、基本的に売り上げを見込まれた人達 or よっぽど期待の新人でしょう。

 

その証拠に、お金に余裕がない状態で作られる自主制作のアルバムは、シングル・ジャケにプリント・アウトしたジャケ写と曲目表を貼り付けただけのもの( pasted on cover ) が殆どでしょ?ジャケットなんぞに金をかける余裕なんて、普通はないのだ。

 

1969年1stプレスで、翌年再発なんだからそこそここのアルバム売れたんですかね。

 

 

だからと言って買う必然性もなかった。けど買っちゃうんだよなぁ(トホホ)。内容は、いつもの金太郎飴的アンディー先生節でした(つづく…)。