国見町に入り姫島行きフェリー乗り場を見に行ったら、まさに、出港準備中。

 姫島と言えば狐踊り、ジオパークでもあるらしい。いつか見に行ってみたいものである。

 フェリーを見送ったのが14時45分。また雨が降り始めた。

 姫島行きフェリー乗り場から国道213号へ、海岸沿いは、なだらかかと思いきや、アップダウンとトンネル。向田海水浴場に雨宿りができる場所があったので休憩。

 おとなりの来浦海水浴場から、くにさきサイクリングコースへ、国東市の観光サイトによると「潮風が気持ちいいコース」と紹介されているが、この日は海からの強風と横殴りの雨にみまわれ、やけくそな気分で高揚し、吉田拓郎の「たどり着いたらいつも雨降り」やTHE MODSの「激しい雨が」を熱唱し、違った意味で気持ちよいと言えないこともなかった。

 やがてサイクリングコースからはずれ、国道に戻り、国東市街地にて日没を迎えた。

 19時、別府のホテルはやしに到着が遅れる旨TEL。 23時以降はフロントが無人になるので別府ステーションホテルでチェックインして欲しいとのこと。一度自転車を降りると足の痛みで自転車にまたがるのも一苦労。走行中はめがねの水滴に対向車のライトが乱反射して視界が奪われることも。

 住吉浜を過ぎているから杵築あたりだろうか、ついに路肩に乗り上げて転倒。アスファルトに頭を打ち付ける。やっぱりヘルメットは必要なのかな。しばらく動けずに路上に倒れたままだった。

「このまま死ぬのかな…61年も生きたから、まあ、いいか。」

 なんとか立ち上がり、自転車を起こす。特に損傷はないようなので走行を再開。しばらく走ってコインランドリーの庇の下で休憩。足と頭の痛みに加え、体中に震えが…低体温症のはじまりのようだ。そう言えば朝食べたきりで、雨と気温の低下で体が冷え切っている。暖かくて、できるだけ甘い缶コーヒーを流し込む。不思議と空腹感はない。

 電動アシストのバッテリーも30%を下回っている。日出町にさえ出れば、なんとかなると走り続けるが、なかなか見えてこない、雨はいつしかやんでいた。そして日出町。23時13分、別府の明かりが確かに見えた。「車体よ、あれが別府の灯だ。」等と写真を撮っていると左手がつってしまい、しばらく動けなくなった。

 ホテルに着いたのは12時半。日出町から別府駅までこんなに遠いとは思わなかった。別府ステーションホテルの方にチェックインしていただき、部屋へ。安心と空腹が同時にやってきたので足を引きずりながら別府駅構内のファミマでサラダ巻きとミックスサンドを購入。

 

 本日の支出は旅行支援を使ってホテル代素泊まり2400円(2025年コンパクトシングルで通常料金3500円)、食費611円、缶コーヒー約300円

 

合計3311円 1689円の黒字