朔 | bibliotheca lepre

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心の赴くままに

 

風を切って

心を分かつ者のもとへ帰る夢

重力とバランスを取りながら裾まで持ち上がる

結局はぐんぐんと

況や眩しくとも

 

僕が生涯手に入れることの無いもの

心の通う家族とのあたたかい団欒

偽善者は自分を洗脳し

偽物と 嗚呼やさしい人 気付かない

不意に躍り出るアルルカンのかいなに身を預け

ホログラムを現実のものとする

僕の言葉が届くことは無いけれど 僕はきっと幸せだった

眼の奥の扉を開けて

いつだって凪の空へ駆け出して

 

星を投げたその先にとりどりの

小さな足跡降り積もり土を彩で満たす

戒めに一粒

饒舌に 独りではなかった

螺旋の人