
私は高校卒業のとき、
何故か進路を決めないままその日を迎えてしまった。
今思うと、まわりの受験勉強の波や、
進路選択のぴりぴり感に全く気付かなかった
自分の感覚を疑う・・・。
そんな私ですが、高校2年くらいの頃一度
美術大学に進学しようかと考えたことがあった。
私は小学校の頃から広告に興味があって、
それに関わる仕事をする人になるにはどうしたらいいか、
少ない情報から美大に行けばいいのでは?
と何かで聞きかじり、安易に思いついたからである。
そこで美大を受ける為の予備校、
アトリエと呼ばれるところに行ってみた。
少しわくわくしながら初日、行ってみたら
いきなり愕然、、、
何だか私とは住む世界が違う。
何だかとても気持ちが落ち着かない環境だった。
絵を描いたり、被写体に向かったり、何かを考えたりすることは
とても面白い作業だったし、楽しいのだけれど、
周りの人たちにどうしても馴染めなかったのだ。
全てが全て、そうなのかは分からないので、
一概に言い切れないのだけれど、
美大希望者、美大生達の多くは少し目立った姿形をし、
少し変わった(最近のコトバで言うと、不思議ちゃんな)言動をする人が多い気がする。
そこのアトリエもそうだった。
私は時期外れに1人で入校したこともあって、
ずっと1人だけ浮いていた。
ただ、そのアトリエでいうと私だけ「普通」っぽくて浮いていたのだ。
私以外のほとんど全員は世間的に言う「個性的」な若者だった。
女の子で前髪も後ろ髪もベリーショート、首にぬいぐるみのようなポシェットをかけたり、
ビビッドな柄物の上下といったコーディネートだったり、
逆に真っ黒のゴスロリ風な格好だったり、
男の子が異様にフェミニンだったり。
彼らはお互い「あなたって個性的だよね、私なんて普通だよ」というお世辞を言い合う。
「個性的」「変わり者」が褒め言葉の文化の人たちだった。
確かに世間的には「個性的」なのかもしれない。
ただ、ツルんでいる仲間同士が同じ様な格好をしているので・・・、
私から見ると「個性的」だけど、同じ様な格好をしたお揃い集団、
つまりもはや「個性的」ではない人達だった。
そして上手く言えないけれど、
そうゆう文化は、私が生き易い場所じゃないなと思った。
私は個性的ではないけれど、彼らも個性的ではない。
でも、それぞれの良いところを生かして思う様に伸びれば、
それぞれ個性があって、つまり全員が個性的なのかもしれない。
個性的とはなかなか難しい言葉だな。