あの日のこと
主人は健康な人で、どんなに夜遅くなっても、朝は7時に出かけ、実家の土建業を中心になって働いていました。高齢者の多い会社で、しんどい仕事は先に立って自分が自らする責任感の強い人でした。それで、万年腰痛があり、腰が痛いのは仕事のせいだと思っていました。何度も病院に行くように頼みましたが、「俺が行かないと仕事にならないから」と取り合ってくれませんでした。ただ、その頃、体調の悪さがあまりにひどく、やっと病院に受診したところ、もうすっかり「手遅れ」の状態でした。その日のことは、今もドラマを見ているような感覚です。主人と一緒に検査結果を見ながら説明を聞きました。「直腸に大きなポリープがありますね。これはこのままにしておくと閉塞するといけませんから早く切りましょう。」淡々と説明される先生に、主人が「先生、この肝臓に見える影は何ですか?」「あ~それは、よくあるもので、とくに気にすることはありませんよ。」「そうですか、よかった。」そこへ、看護師さんが「では、ご主人はもう少し検査があるのでこちらにどうぞ。」と主人とともに出て行かれた後、先生がくるっとこちらを向いて「実は奥さん、大変申し上げにくいのですが・・・」と言われたとたん「ぎゃーー何?この感じは????ドラマでよくある//////?????」そこから先は悪い夢を見ているようでした。先生によると、主人のガンは直腸がんで、すでに肝転移しており、余命2カ月ということでした。でも私は、自他共に認める健康オタクです。こんな話は山ほど聞いたことがあります。頭の中で「こう来たか~!2ヶ月か・・・。短いな。どの手で行くか・・・・負けるもんか!」と思っていました。