いまひとつ、自分は、「湖(海)、空の色はなぜ青い」について理解できていません。昼休み、勤務館の児童書コーナー中心に、理科の学習本などを探したりしています。

 

しかし…私の頭はどうなっているのだろうか?子供が読む文章なのに、なぜか、理解できないのです。

「波長が短い」ってどういう意味?

「波長が散乱」てどういうこと?などなど。。

 

しかし、とりあえず説明を書き写しておきます。重要そうなのは強調、疑問等は赤。

 

★小出力「理科らしくない理科~生活の理科サロン」1995(これは児童書ではなく一般書です)

 

【空はなぜ青いの?】

 

実験目的:粒子のサイズが小さくなると、コロイドとよばれる特別な性質を示すことを知る。

(実験は割愛)

 

説明(1)物質を細かく砕いていくと、最後には分子に到達します。分子は1億分の1㎝サイズです。分子のサイズに達する前に、10~100個の分子が集まっている粒子の状態があります。このサイズの粒子のことをコロイド粒子といいます。コロイド粒子は、分子よりは大きく、普通の粒子(例えば、泥水の中に沈んでいる粒)よりは小さいので、特別な性質を示します。

 

(2)コロイド粒子が散らばっているところに強い光を当てると、光は粒子の表面で反射・散乱されます。光の進む方向と直角の位置から反射・散乱された光を観察すると、光の進む筋が明るく見えるのです。この現象をチンダル現象といいます。夜霧に光のヘッドライトが当たって、光の筋が明るく見えるのもチンダル現象です。分子でも光の反射・散乱が起こっていますが、人間の目には見えません。チンダル現象は、コロイド粒子であることの証明に使われます。泥水に浮いている粒子、牛乳の粒子、墨汁の粒子はコロイドであることがわかりました。

 

(3)コロイド粒子が散らばっているものを、コロイド系あるいはコロイド溶液といいます。牛乳は、水の中に脂肪やタンパク質の粒子が散らばっているコロイド溶液です。墨汁は、炭素の粒子が水の中に散らばっているコロイド溶液です。ソース、しょうゆなどを使って、どれがコロイド系か試してみてください。

 

(4)コロイド粒子によって真横に反射・散乱される光の波長は、粒子が小さいほど短い波長です。

 

(5)地球の大気には、種々の原因で砂ぼこりなどが散らばっています。土を水に入れてかきまわしたときと同様に、大きなほこりは間もなく沈降します。小さなほこりは、長時間かかって沈降します。火山の噴火で空高く吹き上げられた細かい噴煙が、地球の回りに2~3年漂って太陽の光を遮り、気温が下がって天候不順を引き起こした例があります。もっと細かい粒子は、成層圏に留まります。この粒子に太陽光が当たって反射・散乱されるのは、短い波長で青い系統の光です。空が青く見えるのはこのためです。この光を地球外から見たのが、人類最初の宇宙飛行をしたガガーリン少佐の有名なセリフ「地球は青かった」です。

 

【夕焼けはなぜ赤い?~補色と余色】

 

解説(1)物体に色が見える原理には、大別して、次の4つがあります。

1 物体自体が光を出す場合

  (炎色、ネオンサイン)

2 物体が特定の光を吸収し、残りの光を反射または透過する場合

  (通常私たちが目にしている物体の色)

3 光の干渉による場合

  (タマムシの羽の色、シャボン玉)

4 光の屈折

  (虹)

 

(略)

 

ここでは、2と3を福岡ハカセは一緒にしているような気がするんだけど…

 

★福江純監修「自然がつくる色大図鑑 地球・星から生き物まで」2013

 

【色は光でできている】

・光があるから色が見える

・光源色:青い空や夕焼け、虹など、太陽の光そのものが作り出している色

・物体色:絵本や筆箱、花や果物などの色は、太陽や電灯、ろうそくなどの光がそれらの表面に当たって見える色

 

【光のさまざまな性質】

・光の直進・反射(鏡や水面に当たってはね返される)・屈折(空気からガラスや水など別の物質の中に入って進む時は、方向を変えて進む)

・光の分散(プリズムを通すと、太陽の光は7つに分かれる)

・光の散乱(地球の周りは、空気などの大気につつまれていて、太陽の光は大気をつくる分子やちりにぶつかって四方八方に散乱する。波長の短い青の光が散乱すると青い空となり、青の光が散乱して残った波長の長い赤い光が夕焼けを作る)

・光の回折(光は進む方に物があると、物の後ろに回り込む性質がある。これを「回折」という。ブロッケン現象など)

・光の干渉(光の波が2つ以上重なり合って強まったり弱まったりすることを干渉という。シャボン玉など)

 

【細やかな溝や層が作る「構造色」】

クジャクのオスの羽、アワビの貝殻、タマムシの羽など。角度を変えて見ると、赤や緑などさまざまな色に見える。これは色素の色ではない。これらは光の波長よりも細かな構造を持ち、そこに光が当たると光の干渉が起きて、見る角度ごとに色が変わって見える。このような色を構造色という。

 

アワビの貝殻は、内側は真珠のような透明な層が重なってできている。それらの境目で光が反射すると光の干渉が起こり、7色に光って見える。」

 

福岡ハカセは、ルリボシカミキリなど生き物も、空や海の青のことも構造色と言っているが、ここでは、空や海の青は構造色としていない。

 

【空の色】

昼の青空:太陽の光が真上からさして空気の層を短い距離通ることになるので、波長の短い青や紫の光だけが散乱して空が青や青紫に見える。

 

夕方の空:太陽の光が横からさす朝や夕方には、青が散乱したあと、最後に残った橙色や黄などの光が、空気の層を長く通ってくる間に散乱するので、空は黄みがかった橙色に見える。

 

★「なぜ?どうして?身近なぎもん 3年生」

【海の色はなぜ青いの?】

 

わたしたちの目に見えている太陽の光は、無色で、透明です。しかし、太陽の光は、透明に見えているだけで、実は、赤・青・緑の三色がまざってできています。絵の具などは、すべての色をまぜると黒くなりますが、この光の3つの色は、すべてがそろうと、白になる性質があります。そして、この3つの色は、何かに当たるとその何かにすいこまれる色と、はね返される色とに分かれます。

 

たとえば、あるフルーツの実に太陽の光が当たったとしましょう。このとき、太陽の光に含まれる色のうち、おもに赤がはね返り、他の色は実の表面に吸い込まれて見えなくなります。こうして、このフルーツの実が赤く見えるのです。そう、この実とは、赤いリンゴのことです。

 

海の色が青く見えるのも、これと同じようなことによって起こります。

海の水を手ですくってみても、水は青く見えません。これは、もともと水自体が青いわけではないことをしめしています。では、なぜ、ていぼうや船の上から見ると、海は青く見えるのでしょう。

 

太陽の光が海に当たると、海の中の細かい水のつぶやプランクトンなどの小さな生き物、とても小さなごみなどが、青や緑の光をはね返します。そして、赤は、水の小さなつぶに吸い込まれていきます。このため、海の水が青っぽく見えるのです

 

また、空の青が水面に反射するのも、海が青く見える理由の一つです。(略)

 

この本では、こどもに「大間違い」を教えていることになりますよ。ついこの前、抜き書きしたばっかりだよ。

  • 井上 伸雄「電波と光のことが一冊でまるごとわかる」より

ところで海の色が青いのはどうしてでしょうか? 子供のころ、無責任な大人たちから「空の青が海に映っているからだよ」などといわれたことがありましたが、それは大間違いです。

海の色が青く見えるのは、散乱の効果よりも水の吸収効果によるものです。

どうなんでしょうか?学研様。

 

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なんだか子供向けの本を読んだら、なんだか余計わからなくなってしまったな。なんなんだ。