いつも倉庫で働いている人は、私と同じ年のサウスアフリカ人の女性だが、
旦那さんのガンが数年前に見つかり、
闘病治療のためにと、フォークリフトの免許までとって、倉庫のスタッフとなった。
彼女は、でーんと肝のすわった人であり、フェアな考えを持ったとてもいい人である。
古株の倉庫係の60代の男性も、だらだらしていると叱りつけているタフな女性。
しかし、いつも埃まみれの暗い倉庫の仕事は、決して女向けではない。
そんな中、今週は、イースター商戦に備えて、たくさんの商品が入り、
倉庫で箱から出したり、値札をつけたり、という、普段はパートの人がする作業をほとんど全員が数時間やらされた。
彼女は、周りにたくさん仲間が来たことがとても楽しかったんだろう、
ブルートゥースでスピーカーに大音響の音楽をかけ、
私はティナターナーのファンよ!と、好きな曲をかけて踊り出した。
パーティー好きな、というか、ポップスの音楽に慣れている彼女たちは、
ノリノリで仕事もはかどり、また一緒に踊り出す人続出。
値札をつける手を止め、なかなかクールに踊るので、
他の人がスマホでビデオを撮り始め。
今度は、それぞれの国の音楽をかけるから、みんな踊るのよ!と。
移民の国のこの職場には、
白人キウイ、マオリキウイ、オーストラリア人、サウスアフリカ人、マケドニア人、イギリス人、インド人、韓国人、日本人、がいる。
昨今はどこの国のミュージックも簡単にかけられるんだから、
逃げようもない。
踊れー!
と言われ、
日本の曲をかけられたが、
誰の歌じゃ!?大体、最近30年の歌なんか知らん!
私はさっぱり踊れなかった。
こんなことがあってから、私はずっと考えている。
芸がない。
歌え、くらいなら応えられるが、
踊れ、は、とても。。。
本当に困った。
何もない。
で、夕飯を作っている時にやっと思いついたのが、
盆踊りの炭坑節!
くらいしか、ない。。。と思ったら情けなかった。。。