北村想×perky pat presents
『空がとってもあおいからⅡ~My Pure Sky~』

円頓寺Les Piliers
作・演出:北村想
音楽/音響:ノノヤママナコ
照明:平野行俊(劇座)
衣装:大池かおり 舞台監督:中村公彦
絵画提供:金原テル也(収蔵 金原祐三子)
映像収録:村崎哲也(muvin)
チラシデザイン:藤崎アンジェ(妄烈キネマレコード
制作:加藤智宏(office Perky pat)
演出助手/制作助手:金原祐三子
主催:北村想、office Perky pat
出演:
小林正和[ファーム・コバヤシ](マスター)
中島由紀子(女・夜のお店のママ)
二宮信也[星の女子さん](青年A・画家)
荘加真美[劇団ジャブジャブサーキット](モデル)
渡山博崇[星の女子さん](男・強盗)
北村想[声の出演](語り/強盗の親の霊)
STORY
とあるミルクホール。夜のお店のママが人生の幸福について思案し、貧乏画家がモデルの顎を懸命に描いている。マスターも交えてあれこれ議論していると、出刃包丁を手にした訛りの強い男が強盗に入る。強盗は餓死した父の肉を母と食べたこと、続いて亡くなった母を土に埋めたことなどを話す。そしてママが霊媒となって降霊会を開き、強盗の両親の霊を呼び出すことになる。
北村想さんの新作公演を配信にて。
2月には『空がとってもあおいからⅢ』が上演予定だが、『Ⅰ』がなぜないのかは説明なし。
舞台はミルクホール。下手奥にドア。壁や柱のあちこちに絵画が飾られ、中央奥に画家が座って絵を描き、モデルは柱の横に座っている。夜のお店のママは上手側のテーブルに着席。
タイトルは菅原都々子さんのヒット曲「月がとっても青いから」から取られていると思われるが、「あおい」とひらがなになっているのがポイントかも知れず、「青」よりも「蒼」が合いそうな気がする。
ミルクホールに集まる人々の軽妙な大人のやりとりは北村想さんらしいものでふむふむと観ていると、事件勃発。マスターが言う通り、この強盗もなぜわざわざたいしてお金もありそうにないこの店に入ったのかは分からないが、空腹のあまり親を食べたとなれば穏やかでない。だが、このミルクホールはそんな蒼ざめるような事態さえも呑み込んでしまうような空間で、この訛りの強い男がさまよい込んで来たのもある種の必然なのかもしれないとさえ感じられてくる。
いずれにせよ「Ⅲ」でどのような展開を見せるのか、「Ⅰ」がない謎は明かされるのかが楽しみ。
配信時間1時間26分(本篇1時間13分)。