ぺぺぺの会+いいへんじ
『LifeとWork』Aチーム

2024年11月27日(水)〜12月2日(月)
早稲田小劇場どらま館
いいへんじ
『かしょぶん』
作・演出・出演:飯尾朋花
STORY
家に着いて荷物を置いて、イヤホンを外してちょっと座る。ちょっと座ってたら1時間経った。こうやって死んでいく気がする。だめだ、やるべきことをやらなくちゃ。 …やるべきことってなんだっけ。やりたいこととは違うっけ。【公式サイトより】
ぺぺぺの会
『コオロギ食べれる?』
作・演出:宮澤大和
出演:石塚晴日
STORY
ところであなたはコオロギを食べたことはあるだろうか。イナゴではなくコオロギを、食べたことはあるだろうか。たくさんのコオロギのなかから、茶色や黄色のではなくてピンク色のうつくしいのを探し出す。金網に乗せてかるく焼く。頭をむしって内臓も抜き取る。皿に乗せてレモンの輪切りを添える......【公式サイトより】
〈STAFF〉
照明プラン:緒方稔記(黒猿)
照明オペレーション:中村仁(黒猿)
音響プラン:大嵜逸生(くによし組)
音響オペレーション:琇
演出助手:坂本奈央(終のすみか)
映像撮影・編集:ロブ・モレノ
宣伝美術:たかはしともや(Moratrium Pants)、羽田朱音
制作企画:石塚晴日 制作経理:佐藤鈴奈
ぺぺぺの会といいへんじがそれぞれ3人ずつ「LifeとWork」をテーマにして一人芝居を上演。劇場で観たCチームに続いてAチームを公演映像にて鑑賞。
まずはいいへんじの飯尾朋花さん。
下手に椅子が5脚、奥の壁、上手側の出入口の横に椅子1脚。それぞれにぬいぐるみや服。開演時は床にも服が広げられ、上手手前に洗濯かご。
奥のスクリーンに文字などが表示されるが、「カショブン」は「可視ョブン」になり「かしょぶん」になり「嘉シ余分」になり「可処分」にもなる。
物語はオムニバスのような感じで、オンラインで社内の勉強会に参加し説明をしている半田とおやつを食べてくれない園児のりくんと話をする幼稚園のアルバイト、更には風呂に入らない言い訳をぬいぐるみ相手にしている女性等々が出てくる。
同一人物なのかどうかは判然としないけど、共通しているのは、自分はこんなにダメダメなのにみんなはちゃんと生活しているのかという漠たる不安。まぁこれは誰しも多かれ少なかれ感じたことはあるのでは。
続いてぺぺぺの会の石塚晴日さんはぶかぶかのタキシード姿で登場。あ、女性だったんやね(以前にもぺぺぺの会は観ているけど…)。
舞台中央にはクロスがかけられたテーブル。背後には藤田田さんやレベッカ・ソルニットさんからボーヴォワール、ホッブズ、ドストエフスキーまで古今東西の著名人の仕事や労働に関する言葉が映し出される(最後のみチェーホフ『ワーニャ伯父さん』からの引用)。
石塚さんは一人語りをしながらテーブルにコンビニのおにぎりを並べ、フィルムをはぎ、桶に入れてかきまぜ、おにぎりを握る。タイトルは数年前に話題となったコオロギ給食などを念頭に置いているのだろうが、要は非効率であることが人間らしさという訴えであるらしい。
正直なところ、スクリーンの文字が長すぎて妨げになっていたし、石塚さんの言葉もあまり頭に入ってこなかった。映像時間1時間3分(いいへんじ43分、ぺぺぺの会20分)。