連続テレビ小説『カーネーション』第8週「果報者」(第46回) | 新・法水堂

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連続テレビ小説『カーネーション』
第8週「果報者」(第46回)


作:渡辺あや
音楽:佐藤直紀 演奏:フェイスミュージック
主題歌:「カーネーション」椎名林檎


出演:
尾野真千子(小原糸子)

麻生祐未(小原千代)

正司照枝(小原ハル)

栗山千明(吉田奈津)

甲本雅裕(木之元栄作)

濱田マリ(安岡玉枝)

駿河太郎(川本勝)

上杉祥三(木岡保男)、須賀貴匡(安岡泰蔵)、田丸麻紀(安岡八重子)、田中隆三(松坂正一)、尾上寛之(安岡勘助)、柳生みゆ(安岡静子)、渡辺大知(松坂勇)、押谷かおり(松坂絹江)、眞木めい(小原清子)、吉田葵依(小原光子)、飯島順子(木岡美代)、西村亜矢子(木之元節子)、久野雅弘(佐藤千吉・回想)、那々實あぐり(近所の主婦)、鈴川法子(勝の母)、浜口望海(勝の弟)、窪田弘和(呉服屋)、眞砂享子(洋裁店の客)、国沢潤三(医者)、杉山あや羽(看護婦)、はりた照久(リアカーの客)、美輝明希(仲居)、辰巳力太(近所の人)、北村実優(近所の子供)

宝田明(松坂清三郎)

十朱幸代(松坂貞子)

小林薫(小原善作) 


STORY

結婚が決まってからみんな喜んでくれていたが、話を進めたのは周りの大人で自分の手柄でもなく、おめでとうと言われてもどうよろこんでいいのか分からない糸子だった。汗だくで頼みたい仕事があるというおじさんを見て、糸子は自分の手柄はこんなに真剣に仕事を頼んでもらえる職人だということだと確信する。その仕事というのは明日までにタバコの栽培に使う300坪のテントを作るというものだった。祝言が決まったというのにと小言を言うハルに対し、もう受けてしまったから仕上げるしかないと糸子。300坪のテントともなると生地の量がものすごく、分厚いから力が要ってミシンの針もなんども折れてしまう。ハルにも手伝ってもらいながら、必死にミシンを踏む糸子。夜遅くまで膝を痛めながらも、翌朝には何とか仕上げる。ハルは隣の木岡を起こし、膝が固まってしまったと唐鼾桙゙糸子を病院に運んでもらう。糸子を背負った木岡がだんじり並みの走りを見せてくれたおかげで、糸子は歩けないようにはならなかったが、ミシンは1週間やめてまた見せに来ることになった。看護婦も祝言までには治せると木岡を安心させる。貞子、千代、ハルが集まり、呉服屋を呼んで花嫁衣裳選びが始まる。呉服屋は箔使いの見事な上物中の上物という生地を見せるが、貞子や千代は気に入らない。結局、また別のものを持ってきてもらうことになる。ハルが礼を言うと、貞子は糸子の花嫁衣裳だからどれだけ出しても惜しくないと答える。すっかり嫌気が差している糸子は、早く祝言が終わらないかなと考える。悪いことばかりではなく、糸子の結婚を知って注文してくれる客もいて、今月はちょっとは儲けも出そうだった。膝はなかなか休める間もなく、きっちり治ってくれない。酷くなるたびに病院に行って先生に治す気あるのかと怒られて帰ってくる糸子だったが、ある日、待合室でいい商売の口が落ちていることに気づく。糸子は早速イラスト画を見せて、医者に看護婦の制服を動きやすくて衛生的な洋服にすべきだと訴える。膝の具合を心配する医者に対し、糸子はうちには弟子が3人いると言って納得させる。その甲斐あって、看護婦の制服10着分の注文を取ることに成功する。ところが、制服の納期は祝言の次の日だった。祝言の前に仕上げてしまったら済む話だと高を括る糸子。打掛けが決まり、木岡と近所の主婦が見に来てこの世の春みたいに喜んでいた。膝は本当に厄介で、膝のせいで仕事が思うように進まない。祝言当日。黒留袖を着た千代が迎えに来ると、糸子はまだミシンを踏んでいた。何遍言っても仕事を止めない糸子に呆れ返ったハルは、先に言っておいてという糸子を置いて千代とともに出かける。あと一着、落ち着いたらできると自分に言い聞かせる糸子。空には満月。吉田屋には既に客が集まっていたが、花嫁が遅れていることに奈津はやきもきする。糸子の妹たちは向かいの席に座っている勝の弟の噂をする。善作は勝にものは相談と切り出し、糸子がいつになるか分からないから、いっそのこと始めてしまうというのはどうかと尋ねる。それはちょっと可哀想だと言う川本に対し、糸子は何も可哀想ではない、飲みたい酒も飲めないで待たされている客の方がずっと可哀想だと説得する。奈津は依然として糸子が現れないため、直接呼びに行く。自分で開けてと言われて奈津が戸を開けると、糸子が横になっていた。


結局、ずっと他人事(ひとごと)のまま祝言の日を迎えた糸子。
結婚が決まったのは自分の手柄ではないという感覚も面白いですね。
ちょっと疑問なのですが、祝言の前に結納は取り交わさないんでしょうか。

そんな糸子ですから、無茶な仕事を引き受けて膝を痛めた上に、祝言当日までかかる仕事を抱え込むはめに。そらお婆ちゃんも「勝手にせえ」となるわな。
その意味では、善作はやはりハルの子だけあって、花嫁不在のまま祝言を始めることを相談。糸子よりも飲みたい酒が飲めない客の方が可哀想だ、って一番飲みたいのはあなたでしょうが。笑

なんだかんだ言いながら、直接自分で迎えに来る奈津もやはり糸子のことが心配なんでしょうねぇ。以前、駒子が糸子と奈津は仲がいいのか悪いのか尋ねるシーンがありましたが、この2人はまさに「仲良く喧嘩しな」というトムとジェリー状態なわけですね。
さてその奈津が迎えに来たら横になっていた糸子ですが……。