『ぼくのお日さま』(奥山大史監督) | 新・法水堂

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『ぼくのお日さま』



2023年日本映画 90分

監督・撮影・脚本・編集:奥山大史

製作:渡部秀一、太田和宏

プロデューサー:西ヶ谷寿一、西宮由貴

Coプロデューサー:澤田正道

ラインプロデューサー:堀慎太郎

音楽:佐藤良成

主題歌:「ぼくのお日さま」ハンバートハンバート

照明:西ヶ谷弘樹 録音:柳田耕佑

美術:安宅紀史 装飾:松井今日子

衣装:纐纈春樹

ヘアメイク:寺沢ルミ、杉山裕美子

編集:ティナ・バス

リレコーディングミキサー:浜田洋輔

音響効果:勝亦さくら 助監督:久保朝洋

スケート監修:森望 制作担当:渡辺美穂


出演:

越山敬達(タクヤ・多田拓也)

中西希亜良(三上さくら)

池松壮亮(コーチ・荒川永士)

若葉竜也(ガソリンスタンド経営・五十嵐海)

山田真歩(さくらの母・三上真歩)

潤浩(タクヤの友人・コウセイ)

篠原篤(ホッケーチームのコーチ・ダンチョウ)、田村健太郎(タクヤの担任)、佐々木告(さくらの友人・ナツコ)、兵藤公美(タクヤの母)、大迫一平(タクヤの父)、坂本愛登(タクヤの兄)、森かなた、山崎直樹、佐々木煌将(タクヤの同級生)、下永正虎(同)、眞島煌芽(同)、藤田稟城(同)、五十嵐晴登(同)、もなか(犬)


STORY

雪が積もる田舎街に暮らす小学6年生のタクヤは、すこし吃音がある。タクヤが通う学校の男子は、夏は野球、冬はアイスホッケーの練習にいそがしい。ある日、苦手なアイスホッケーでケガをしたタクヤは、フィギュアスケートの練習をする少女・さくらと出会う。「月の光」に合わせ氷の上を滑るさくらの姿に、心を奪われてしまうタクヤ。一方、コーチ荒川のもと、熱心に練習をするさくらは、指導する荒川の目をまっすぐに見ることができない。コーチが元フュギュアスケート男子の選手だったことを友達づてに知る。荒川は、選手の夢を諦め東京から恋人・五十嵐の住む街に越してきた。さくらの練習をみていたある日、リンクの端でアイスホッケー靴のままフィギュアのステップを真似て、何度も転ぶタクヤを見つける。タクヤのさくらへの想いに気づき、恋の応援をしたくなった荒川は、スケート靴を貸してあげ、タクヤの練習につきあうことに。しばらくして荒川の提案で、タクヤとさくらはペアでアイスダンスの練習をはじめることになり……。【公式サイトより】


『僕はイエス様が嫌い』の奥山大史監督、商業映画デビュー作。


事前情報をほとんど持たないままの鑑賞。

前半はタクヤとさくらの淡い恋の行方にひたすら胸キュン(死語)で『Shall we ダンス?』×『小さな恋のメロディ』だなと思いつつ微笑ましく観ていた。その一方で、ややドラマには欠けるなとも感じていたのだけど、それが一転、さくらが荒川コーチ(と書くとどうしても王貞治さんを育てた荒川博さんを思い出してしまう)の秘密を知るにつれて急展開。なるほど、そう来ましたか。「ぼくのお日さま」ってタクヤ目線ではなく荒川目線でもあったのか。

結局、さくらは荒川を拒絶したまま、対話することすらなく距離を置くのだけど、「気持悪っ」で終わらせてほしくはなかったかな。もちろん、現実ではそういうことはままあるだろうし、決して嫌いではないけどね。


出演者についても池松壮亮さんが出ることぐらいしか知らなかったけど、これが初めての演技という中西希亜良さんはカメラ映えもするし、今後も俳優業を続けてほしい。