AAFリージョナル・シアター2011~京都と愛知~
少年王者舘 第35回公演
『超コンデンス』
SURCONDENSEZ
【名古屋公演】
2011年7月29日(金)~31日(日)
愛知県芸術劇場小ホール
作・演出:天野天街
舞台美術:水谷雄司 映像:浜嶋将裕
照明:小木曽千倉 音響:岩野直人
小道具:水元汽色、PECO、小道具部
衣裳:ワダユキコ&スミレ団
振付:コンデンスダンス部+夕沈+池田遼
音楽:珠水/FUMICO/戸崎数子
舞台監督:伊東龍彦 写真:羽鳥直志
記録:山崎のりあき 宣伝美術:アマノテンガイ
出演:
夕沈(ヨチダ)
中村榮美子(太郎)
白鷗文子(サンモト)
黒宮万理(ひとみ)
ひのみもく(とと)
雪港(乙・おと)
水元汽色(しおり)
宮璃アリ(モトさん)
水柊(かおり)
PECO(ゆめみ)
街乃珠衣(かいり)
井村昂(吉田)
☆之(しりはしょり五平太)
小林夢二(ばくはつ二重左ェ門)
織田圭祐[ニットキャップシアター](じぶらざき三匹太夫)
池田遼(一郎)
STORY
太郎の前に突然現れたサンモトとひとみ。2人に存在を疑われた太郎は自分はここにいると言い張るが、いると言ってくれるのは旅の老人ウソツキ五人衆などあてにならない連中ばかり。果たして今はいつでここはどこなのか、太郎は男なのか女なのか、大きいのか小さいのか、いるのかいないのか。
10年前に上演された『コンデンス』の改訂版。
『異邦人』に続く「AAFリージョナル・シアター2011~京都と愛知~」の企画として、少年王者舘としては初の愛知県芸術劇場小ホール。
これはこれで充分に楽しめたが、『コンデンス』は「超」えられていなかったというのが率直な感想。
ホームグラウンドとも言うべき七ツ寺共同スタジオとは勝手が違うのか、役者陣も少々安定感がなく、ミスが目立った。特に王者舘の場合は台詞を重ねて言ったり、輪読したり、舞台狭しと入れ替わり立ち替わりしたりするので、実際の舞台での練習を繰り返す必要があると思われる。その点、七ツ寺と違って県の施設である芸術劇場小ホールでは自由に使える時間は限られてくるだろうから、場当たりも不充分だったのではという気がする。
珍しく白鷗文子さんと組んでいた黒宮万理さんや、いつもの通り雪港さんと組んでいた水元汽色さんといったお気に入り女優もやや精彩を欠いた。ちなみに黒宮さんは『コンデンス』が初舞台。そうか、もう10年になるのか。
老人ウソツキ五人衆も10年前の方がもっと破壊的なパワーがあった気がする。なんせ小熊ヒデジさんと寺十吾さんというKUDAN Projectの2人がいたからねぇ。
この日は、京都舞台芸術協会会長のニットキャップシアター主宰・ごまのはえさんを迎えてのアフタートーク。ごまさん、あまり王者舘を観たことがないのか、質問が少々ズレているように感じてしまった。