猿博打『まじめにきまじめ』 | 新・法水堂

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猿博打特別公演第三弾

『まじめにきまじめ』



2024年3月14日(木)〜17日(日)
北とぴあペガサスホール

作:井上瑠菜(露と枕)
演出:村上弦(猿博打)
舞台監督:水澤桃花
舞台監督補佐:青木望華
制作:河村凌 照明:緒方稔記 音響:大嵜逸生
当日運営:宮野風紗音 宣伝美術:村上弦
劇中曲:さくら フライヤー撮影協力:一嶋琉衣
キャラクターイラスト:宇城悠人
歌唱指導:堀山俊紀

出演:
板場充樹(ヒジキ・日食司)
村上弦(イカスミ・香住律)
河村凌(エビ・衣非原政之)

ナレーション:てっぺい右利き

STORY
世界は滅亡した! 巨大隕石が衝突し、地球がバラバラになってから五年。いち惑星になってしまった「北区星」は、地球日本と変わらぬ気候や重力、環境を保ってくれた奇跡の星である。北区星に生き残った三名の人間、ヒジキ・イカスミ・エビちゃんは、持ち前の度を過ぎた生真面目さで粉骨砕身努力した結果、ついに元の生活水準を取り戻すに至った。待ち望んだはずの平穏な暮らし。しかし、三人の前にひとつの問題が立ちふさがった……どうしよう あまりに暇で 困ったな――【公式サイトより】

佐藤佐吉演劇祭2024参加作品。

舞台奥に段差。左右の袖に青と緑のネオンライト。下手側手前がイカスミ、奥がエビ、上手側がヒジキの部屋への出入口となる。

昨年末の『ZOOOOOM』にもコントを1本提供していた露と枕の井上瑠菜さんが本格的に猿博打とコラボしたシチュエーションSFコメディ。

北区星に生き残った3人が持て余した暇を埋めるため、色々な遊びを試してみるが、きまじめゆえにどれもこれも楽しめない。勝敗のつくゲームやスポーツよりはエンターテイメントを作ろうとするというのが本筋。全体的には猿博打の3人はいつもながらに全力投球な演技で楽しませてくれたし、さくらさん作のテーマソングもよかったが、物語的にはもう一捻り欲しかったところ。
序盤で子孫を残すという話になった際、ヒジキとエビちゃんが邪な考えを持っていたら、イカスミがロボットを連れてくる(後にスルメと命名)というくだりがあるのだけど、5年も3人だけでいてそういう話にならない方が不自然だし、わざわざヒジキを童貞という設定にしたのなら、年中そのことばっかり考えている見た目はきまじめ、でも内面はむっつりというキャラにしてもよかったのでは。

上演時間1時間26分。