『マエストロ』(ブラッドリー・クーパー監督) | 新・法水堂

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『マエストロ:その音楽と愛と』

MAESTRO



2023年アメリカ映画 129分
脚本・監督・製作:ブラッドリー・クーパー
脚本・製作総指揮:ジョシュ・シンガー
製作:マーティン・スコセッシ、スティーヴン・スピルバーグ他
撮影監督:マシュー・リバティーク
美術:ケヴィン・トンプソン
編集:ミシェル・テゾーロ
衣裳:マーク・ブリッジズ
視覚効果監修:ジョン・ベアー
音楽:レナード・バーンスタイン
指揮指導:ヤニック・ネゼ=セガン
レナード・バーンスタイン特殊メイク:カズ・ヒロ
キャスティング:シャイナ・マーコウィッツ

出演:
キャリー・マリガン(フェリシア・モンテアレグレ)
ブラッドリー・クーパー(レナード・バーンスタイン)
マット・ボマー(デイヴィッド・オッペンハイム)
マヤ・ホーク(娘ジェイミー・バーンスタイン)
サラ・シルヴァーマン(妹シャーリー・バーンスタイン)
ジョシュ・ハミルトン(写真家ジョン・グルーエン)
スコット・エリス(マネージャー、ハリー・クラウト)
ギデオン・グリック(トミー・コスラン)
サム・ニボラ(長男アレグザンダー・バーンスタイン)
アレクサ・スウィントン(次女ニーナ・バーンスタイン)
ミリアム・ショア(俳優シンシア・オニール)
ヴィンチェンツォ・アマート(ニューヨーク・フィルハーモニー交響楽団ブルーノ・ジラート)、グレック・ヒルドレス(アイザック)、マイケル・ユーリー(演出家、振付師ジェリー・ロビンズ)、ブライアン・クラグマン(作曲家アーロン・コープランド)、ニック・ブレマイア(作曲家アドルフ・グリーン)、マロリー・ポートノイ(脚本家ベティ・コムデン)、アレクサンドラ・サンティーニ(パーティー客1)、ジャロッド・ラバイン(パーティー客2)、ケイト・イーストマン(デイヴィッドの娘エレン・アドラー)、ウィリアム・ヒル(清掃員ジョゼフ)、ヴァレリー・ルサール(若い女優)、レネ・ストーク(年上の女優)、ティム・ローガン(ディック・ハート)、サラ・サンダーソン(リル・ハート)、ヤセン・ペヤンコフ(指揮者セルゲイ・クーセヴィツキー)、ジュリア・アク(オルガ)、ベンジャミン・フリーマントル(水兵)、ハリソン・コール(同)、セバスティアン・ビリャリニ=ベレス(同)、ダリオ・ナタレッリ)、ライアン・スティール(同)、リッキー・ウベダ(同)、カルロス・ファルー(バーテンダー)、ジャネット・デルガド(自由奔放な女)、サラ・エスティ(同)、アフマド・シモンズ(ニューヨークの通行人男性ダンサー)、カイル・コフマン(同)、バイロン・ティトル(同)、イェセニア・アヤラ(ニューヨークの通行人女性ダンサー)、スカイ・マトックス(同)、ハリ・トーランド(同)、リー=アン・エスティ(同)、ゲイビー・ディアス(同)、タナイリ・バスケス(同)、リー・クーパー(幼少期のジェイミー)、ソレダド・カンポス(ジュリア・ヴェガ)、ザッカリー・ブース(俳優メンディ・ウェイジャー)、ジェームズ・クサティ=モイヤー(ジョージー)、ジョン・クロフト(若者)、スコット・ドラモンド(スコット)、ジューン・ゲイブル(老女)、マイク・ミタロトンダ(ベルボーイ)、コリン・アンダーソン(舞台監督)、ケヴィン・トンプソン(演出家)、ローザ・フェオラ(ソロ奏者)、イザベル・レナード(同)、ミラー・ブグリアリ(ミラー)、アティカ・グリーン(看護師)、ガブリエル・ファツィオ(助手ウィラード)、ジョーダン・ドブソン(ウィリアム)

STORY
ウクライナ系ユダヤ人移民の2世としてマサチューセッツ州ローレンスに生まれたレナード・バーンスタインは、美容器具販売業を営む父の反対にあいながらも、プロの音楽家の道を志す。決して恵まれた音楽環境ではなかったものの、ニューヨーク・シティ交響楽団の音楽監督に就任するレナード。チリ系アメリカ人の女優フェリシアとパーティーで出会ったのは、そんな希望に満ちた1946年だった。レナードとフェリシアは結婚、ジェイミー、ニーナ、アレグザンダーと3人の子どもを授かる。だが、フェリシアは結婚前からレナードが男性と関係を持っていることを知っていた……。【「KINENOTE」より】

第96回アカデミー賞作品賞、主演男優賞、主演女優賞、脚本賞ほか7部門ノミネート作品。

アメリカを代表する指揮者、作曲家のレナード・バーンスタインさん(1918-1990)を題材にした伝記映画。
当初は製作に名を連ねるスティーヴン・スピルバーグ監督がメガホンを取る(死語)予定だったが、主演のブラッドリー・クーパーさん自ら監督をすることになったそうだけど、やはり6年かけて指揮の練習をして、他の監督よりもレナード・バーンスタインさんのことを理解している人が監督を務めて正解だったと思う。
タイトルの「マエストロ」はレナード・バーンスタインさんのことかと思いきや、妻フェリシア・モンテアレグレさんのことでもあるのだなと最後に感じていたら、エンディングクレジットではキャリー・マリガンさんの方が先で納得。
コンサートが成功して祝福を受ける夫を傍目に見て会場を後にする背中を捉えてフェリシアの孤立感を醸し出したり、癌を患った彼女が亡くなったことを台詞なしで描いたり、演出面も冴え渡っていた。

キャリー・マリガンさん、ブラッドリー・クーパーさん、ともにアカデミー賞ノミネートにふさわしい演技だった。