連続テレビ小説『ブギウギ』
第14週「戦争とうた」(第66回)
作:櫻井剛
音楽:服部隆之
主題歌:「ハッピー☆ブギ」中納良恵、さかいゆう、趣里
語り:高瀬耕造アナウンサー
出演:
趣里(福来スズ子)
水上恒司(村山愛助)
陰山泰(トランペット・一井)、黒田有(村山興業東京支社長・坂口)、えなりかずき(ピアノ・二村)、富田望生(小林小夜)、国木田かっぱ(ギター・三谷)、伊藤えん魔(ドラム・四条)、曽我廼家いろは(女中・静枝)、川添公二(慰問公演担当者)、副島新五(横井少佐)、山岡樹(特攻隊員)、奥本智海(同)、成瀨潤(同)、大村昇汰(同)、土井大之(同)、湯田歩夢(同)、廣田昇平(同)、水江琉斗(同)、眞邊麦(静枝の娘・幸)、滋賀県のみなさん、グレース、澪クリエーション、アフレテオ、松竹芸能、A-LIGHT、アートキャップ、アイランドプロモーション、関西コレクションエンターテイメント
近藤芳正(山下達夫)
菊地凛子(茨田りつ子)
STORY
1945年、日本の戦況はますます悪くなっていた。富山に慰問に来ているスズ子は、女中の静枝の話を聞き、この人のためにも歌を歌わなければいけないと心に誓う。鹿児島の茨田りつ子は、特攻隊員たちの見つめる中ステージに登る。隊員たちが望むものを歌うと、りつ子は隊員たちに希望を問いかける。それぞれの思いを胸にステージに立つ二人。戦争とうた。【NHK公式サイトより誤字脱字を訂正の上、引用】
広島に新型爆弾(原子爆弾)が落とされたことを告げる新聞を読んで愕然とする愛助と坂口(ちなみに二人が読んでいるのは8月8日の朝日新聞朝刊がモデル)。
スズ子たちもその報せを受け、小夜は怖がってもいましたが、一同は演奏に出かける準備。スズ子は女中の静枝に歌を聞いてほしいと声をかけますが、静枝はそっけない対応。
寺の境内に集まった人々はちょっと寂しい感じ。静枝の姿もなく、ちょっと落ち込んだ様子のスズ子。
一方、鹿児島の茨田りつ子は特攻隊員たちの望む歌を歌うと告げると、隊員の一人が「別れのブルース」をリクエスト。そこから何人も聞きたいと続くのを見て席を外す横井少佐。歌い終わった後、隊員たちがりつ子に「覚悟ができました」などと感謝の言葉を述べるのを聞いて涙を流していましたが、横井少佐としてもつらいところですよねぇ。りつ子もステージから降りた途端に泣き崩れていましたが、隊員たちが自分の歌を聞くことはないのだと思うと込み上げてくるものがあったのでしょう。
スズ子の方も最後の曲に合わせるかのように静枝が幸を現れ、スズ子は「大空の弟」を歌唱。最初に披露したときより長めでしたね。
ところで、りつ子もスズ子も「歌わせていただく」と言っていましたが、ちょっとこれ、現代的な言い回しじゃありません? 普通に「歌います」でいいのに。
その夜の宿でのやりとり、山下いわく福井、岐阜と回って東京に帰る、金沢での公演は取り止めとのこと。「慰問どころやない」という台詞も含めて偶然とは言え、現実と重ねざるをえないものでしたね。
戦争と災害とではまた違うかもしれませんが、こういう状態だからこそエンターテイメントの力が必要だとも思いますけどね。