連続テレビ小説『ブギウギ』第13週「今がいっちゃん幸せや」(第64回) | 新・法水堂

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連続テレビ小説『ブギウギ』
第13週「今がいっちゃん幸せや」(第64回)


作:櫻井剛
音楽:服部隆之
主題歌:「ハッピー☆ブギ」中納良恵、さかいゆう、趣里
語り:高瀬耕造アナウンサー

出演:
趣里(福来スズ子)
水上恒司(村山愛助)
黒田有(村山興業東京支社長・坂口)、富田望生(小林小夜)、小松健悦(防空壕の男)、茂中瑛子(防空壕の女)、守殿愛生(防空壕の母親)、キャストプラス、NAC、アティチュード、劇団東俳、舞夢プロ、テアトルアカデミー
近藤芳正(山下達夫)

STORY
東京に戻ったスズ子は、空襲で一面が瓦礫になっている惨状を目の当たりにする。スズ子が三鷹の家に戻ると、幸いなことに家の付近は空襲はなく、愛助とも無事再会する。坂口からは、トミも無事だと聞くが、東京や大阪の多くの知り合いの安否はわからないままだった。空襲警報が当たり前の日常となる中、スズ子は慰問で地方に行き、愛助と離れることを不安に思うようになっていた。【NHK公式サイトより】

三鷹に家に戻り、愛助が生きていたことを喜ぶスズ子。愛助は庭でガラス戸の補強らしきことをしていましたが、夜中にやらんでもええのに。笑
坂口からはトミも芦屋の別邸にいて無事との報告。しかし職員や芸人で連絡がつかない者もいるとのこと。今みたいに連絡手段があれこれある時代ではないですからねぇ。

配給も貧相なものとなり、空襲が当たり前の日常となる中、山下は富山県高岡での銃後を守る人たちに公演をして欲しいという依頼を持っていますが、スズ子は愛助と離れ離れになりたくないスズ子の意向を汲んで断ることに。
そんなある日、空腹で寝られず、スズ子はぜんざい、愛助はうどんが食べたいなどと話しているところへ空襲警報が。
防空壕に逃げ込む2人と小夜でしたが、若い母親が抱いている赤ん坊が泣き出し、男性が赤ん坊の泣き声が敵機に聞こえたらどうする、黙らせるかこの防空壕から出て行けなどと暴言。小夜が堪らず赤ん坊の泣き声が敵機に聞こえるはずがないと反論し、「本当はおめが泣きてえんでねえの? おっかなくておっかなくて」とぴしゃり。この小夜の返しには「スカッとボタン」を連打したくなりましたね。笑
愛助に言われて「アイレ可愛や」を歌い始めるスズ子。歌い終わると、拍手が起きる中、女性がアンコール。
愛助は名古屋からの帰りの汽車での出来事が頭にあったのでしょうが(第52回)、今回も歌の力を感じさせるいいシーンでした。
ちなみに母親を演じていた守殿愛生(まなせ)さんは『あさが来た』で宮﨑あおいさんの幼少時代を演じた方。母親役を演じるまで大きくなって…。涙

翌朝、愛助はスズ子の歌は生きる糧、生きる希望になると背中を押し、スズ子も「ワテ、歌うわ!」と再び慰問の旅に出る決意を固めておりましたが、それを聞いて即座に山下に伝えに行く小夜ちゃん。今日のあんたはほんまにファインプレーの連続やな!
今回のエピソードはこのドラマがいちばん描きたいことが詰まっていた気がしますね。つまり、戦争のような非常事態においても歌を始めとした娯楽、エンターテインメントが必要だということ。コロナ禍では不要不急のレッテルを貼られていましたが、人が人らしく生きていく上でエンタメは欠かせないものですよね。

さて年内の放送は本日で最後。新年は1月4日からとのことで、サブタイトルが「戦争とうた」。李香蘭も登場するようですね。