連続テレビ小説『あまちゃん』
第21週「おらたちの大逆転」(第126回)
作:宮藤官九郎
音楽:大友良英
出演:
能年玲奈(天野アキ・語り)
小泉今日子(天野春子)
尾美としのり(黒川正宗)
松田龍平(水口琢磨)
古田新太(荒巻太一)
橋本愛(足立ユイ)
福士蒼汰(種市浩一)
荒川良々(吉田正義)
伊勢志摩(花巻珠子)
村杉蝉之介(ヒビキ一郎)、マギー(河島耕作)、太賀[現・仲野太賀](助監督)、さかなクン(さかなクン)
杉本哲太(大向大吉)
小池徹平(足立ヒロシ)
吹越満(菅原保)
塩見三省(小田勉)
でんでん(長内六郎)
木野花(長内かつ枝)
美保純(熊谷美寿々)
片桐はいり(安部小百合・回想)
渡辺えり(今野弥生)
薬師丸ひろ子(鈴鹿ひろ美)
宮本信子(天野夏)
岩手ことば指導:菊地伸枝
所作指導:花柳寿楽 華道指導:倉田克史
STORY
去年の夏、東京に出てきてすぐ憧れの鈴鹿ひろ美に会ったアキは、「いつか一緒にお芝居しましょうね」と言われた。その約束が果たされる時が遂に来た。水口はアキを抱きしめる。「泣いてんのか」と聞かれ、「うるさい。もっと泣くぞ」と言う水口。アキはミサンガが切れていることに気づく。アキから電話を受けたユイは喜ぶが、リアスには勉さんしかいなかった。正宗とともに祝杯を上げていた水口は電話を代わる。勉さんによくやったと言われ、「一生懸命磨いた甲斐ありました。原石やっと輝きました」と泣く水口。春子は大吉や六郎、海女クラブのみんなとともに病院に行っていた。夏が退院するためだと聞いて驚くアキ。2週間の入院を経て夏は自宅療養になった。天野家には立派なベッドが設えてある。花巻から電話を受け取った春子は、「嘘でしょ!?」と驚く。アキが鈴鹿ひろ美とダブル主演で映画に出て、主題歌を歌うかもしれないと知らせる春子に、大吉や菅原も喜ぶ。アキは電話を代わったヒロシに、本気獲りの動画が決め手になったと言って礼を述べる。ヒロシはアキが遠くに行ってしまったみたいとしながらも、今でも好きだと伝えるが、周囲がうるさくてアキには全然聞こえていない。大きな声で「おめでとー」と言うヒロシに「ありがとー」と返すアキ。それから程なくして台本が送られてきた。ひろ美の役名は当時のまま、鈴鹿ひろ美。その娘の役名は鈴鹿あき。何だかひろ美の養子になったみたいで嬉しいようなこっぱずかしいような感じがするアキ。夏は送られてきた台本をベッドで読む。昼寝から目覚めた春子は、何の台本かと尋ねる夏にアキが出る映画のものだと説明。アキのことを「地味で暗くて存在感も…」と形容しようとして続きが思い出せない春子に、「思い出さなくていい」と言う夏は台本について悪くないホンだと評する。そこへ明日、予定通り本気獲りを行うというアナウンスが流れる。潜り始めて60年近いが、本気獲りをやらなかったのは初めてと言う夏に、一昨年アキに譲ったと言う春子。夏はたった一個でみんなして大騒ぎしたことを思い出して高らかに笑う。麦茶を持ってこようとする春子に「ありがとう」と言う夏。春子は聞き間違いかと思って、来年は潜ってるよ、絶対などと話していたが、麦茶の入ったコップを置くとやはり夏が「ありがとう」と口にして驚く。いつまでいて欲しいかと聞かれた夏は、いたいだけいればいいと答える。年に一度の本気獲り、今年はユイが参加し、4個のウニを獲る。北三陸駅で早速オークションが始まり、ヒビキが4万円で買い取る。相変わらずセコいけどみんな元気で何より。アキは10月からの撮影に向けて準備が始まった。まず、子供番組の獲り貯め。映画のロケ中は他の仕事は入れられないので怒涛の20本撮り。それと並行して連日のリハーサル。アキは役名で呼ばれるようになった。太巻は港から家までの4キロを走って駆けつけるシーンの演出をする。鈴鹿さんの集中力はすさまじく、アキはついていくのがやっとだった。他にもボイストレーニングや発声練習、素潜りの特訓、和服の所作、日舞、習字、ペン字、生け花、料理などこのままお嫁にいけるぐらいの習い事をやり、膨大な資料を読まされ、とうとう迎えたクランクインの日。明け方、撮影現場にキャストカーが入ってきて、ひろ美が車から降りる。ひろ美はアキに、今日までよく耐えてきたと褒め、女優が一人の女を演じるためにどれだけの努力をするものかよく分かったでしょと聞く。ひろ美は今まで勉強したこと1回全部忘れ、リセットしてゼロから始めてみようと助言。それが芝居、それが映画だと言うひろ美に戸惑うアキ。『潮騒のメモリー』、撮影スタート。
いやー、今回はいつにも増しててんこ盛りでしたね。
まずは全国のミズタクファンが狂喜乱舞したという(笑)ハグシーン。
台詞がまたいいですよね。「もっと泣くぞ」なんて言われた日にゃ。
勉さんとのやりとりもよかったなぁ。琥珀に興味ないとか言いながら、ちゃんと勉さんの教えは水口の中に残ってますね。ここでもまた泣いてるし、やはりミズタク、体温が低く見えて熱い男ですね。
夏も退院し、春子たちもヒロイン決定の報せに大喜び。
春子が「地味で暗くて…」というおなじみのフレーズの続きを思い出せないでいると、「思い出さなくていい」と夏。これは以前、春子がアキに言った場面を踏まえていますね。
そして夏がさりげなく「ありがとう」と春子に言ってましたね。「おかえり」や「すまなかった」の時と比べるとあまりにもあっけない感じですが、そこがまたこの母娘らしいところではありますね。
そして撮影に向けて様々な準備をするアキ。
太巻がひろ美とアキに演出をするシーン、太巻が「生まれたての鹿」の真似をした時にひろ美とアキ、というか薬師丸さんと能年ちゃんが素で笑ってましたね。能年ちゃんは顔を背けて必死で堪えている様子が伺えましたが、薬師丸さんはもう大笑い。
聞けばこのシーンの古田さんは完全にアドリブだったそうで。
あと、アキが膨大な資料に囲まれているシーンがありましたが、そこには何と!新潮社から刊行された『筒井康隆全集』が何冊か。一体、何の資料なんだ。笑
そしていよいよ撮影スタート!
ところで来週の予告で春子がレコーディングをしているカットがありましたが、ひょっとして主題歌を担当することになるんでしょうか…? あるいは今度はアキの影武者とか。笑