『この空の花 長岡花火物語』(大林宣彦監督) | 新・法水堂

新・法水堂

演劇と映画の日々。ネタバレご容赦。

『この空の花 長岡花火物語』



2012年日本映画 160分
原作・脚本・撮影台本・監督・編集:大林宣彦
製作者:大林恭子(PSC)、渡辺千雅(「長岡映画」製作委員会代表)
プロデューサー:大林恭子、山崎輝道
原作・脚本:長谷川孝治
撮影監督:加藤雄大
撮影:三本木久城、星貴(長岡)
美術監督:竹内公一 衣装:岩崎文男
編集:三本木久城
主題曲:「この空の花」久石譲
主題歌:「それは遠い夏」伊勢正三  
映画音楽 作・編曲指揮:山下康介

出演:
松雪泰子(遠藤玲子)
髙嶋政宏(片山健一)
猪股南[新人](元木花)
原田夏希(井上和歌子)
富司純子(現在の元木リリ子)
柄本明(花火師・野瀬清治郎)
寺島咲(元木リリ子)
筧利夫(農夫・松下吾郎)
森田直幸(転校生・高橋良)
池内万作(戦史研究家・三島貴)
笹野高史(タクシー運転手・村岡秋義)
草刈正雄(長岡復興祭提唱者・花形十三朗)
藤村志保(玲子の祖母・遠藤薫)
油井昌由樹(山本五十六記念館室長・羽生善治郎)
片岡鶴太郎(清治郎の父・野瀬真)
犬塚弘(祖父・野瀬鶴吉)
尾美としのり(リリ子の父・高山忠彦)
村田雄浩(長岡市長)
大久保運(清治郎の息子・野瀬安夫)
坂田明(サックス奏者・高田晶)
石川浩司(山下清)
小笠原真理子
星野知子(安夫の妻・野瀬富美子)
入江若葉
根岸季衣(清治郎の妻・野瀬ヤエ)
ベンガル(教頭・中畑二郎)、
細山田隆人(片山の同僚・渥美正二郎)、勝野雅奈恵(同・里中伸子)、厚木拓郎(リリ子の夫・元木貞夫)、星豪毅、鈴木聖奈(中畑の長女)、渡辺大(和歌子が別れた人)、蓮佛美沙子(遠藤薫の娘時代)、高橋長英(戦争体験者・佐藤文彦)、品川徹(同・新開純夫)、綾田俊樹(如是蔵博物館の男)、並樹史朗(本村保成)、野口ふみえ、角替和枝、寺田伽藍(演劇部員・山形いづほ)、大谷瑠奈(同・吉田綾)、草刈麻有(同・畑山瑠衣)、石丸椎菜(同・船木磨美)、小林優斗(同・曽根晋太郎)、高橋和志(同・保坂翔太)、山崎紘菜(同・弓削希美)、三浦景虎、小磯勝弥、青木峻、大谷賢治郎、高城ツヨシ、松岡哲永、池口十兵衛、岡村洋一、栩野幸知、内田周作、宮菜々子、佐々木りお(少女)、安井ひろみ、大久保正通、竹下昌男、葉山昴、パスカルズ、嘉瀬誠次さん、七里アイさん、今井サミさん、金子登美さん、鶴田義隆・第七代長岡市長(写真)

STORY
天草の地方紙記者・遠藤玲子が長岡を訪れたことには幾つかの理由があった。ひとつは中越地震の体験を経て、2011年3月11日に起きた東日本大震災に於いていち早く被災者を受け入れた長岡市を新聞記者として見詰めること。そしてもうひとつは、何年も音信が途絶えていたかつての恋人・片山健一からふいに届いた手紙に心惹かれたこと。山古志から届いた片山の手紙には、自分が教師を勤める高校で女子学生・元木花が書いた『まだ戦争には間に合う』という舞台を上演するので玲子に観て欲しいと書いてあり、更にはなによりも「長岡の花火を見て欲しい、長岡の花火はお祭りじゃない、空襲や地震で亡くなった人たちへの追悼の花火、復興への祈りの花火なんだ」という結びの言葉が強く胸に染み、導かれるように訪れたのだ。こうして2011年夏。長岡を旅する玲子は行く先々で出逢う人々と、数々の不思議な体験を重ねてゆく。そしてその不思議な体験のほとんどが、実際に起きた長岡の歴史と織り合わさっているのだと理解したとき、物語は過去、現在、未来へと時をまたぎ、誰も体験したことのない世界へと紡がれてゆく。【公式サイトより】

大林宣彦監督最新作。

こんなすごい作品を観た後では、何を書いても意味がない。大林宣彦監督の「声」がワンカットワンカットから伝わってくる。
160分の長尺ながら、何一つ無駄なものがない。
私にとっては、これが映画だ。