ザ・クズレルズ『武蔵境で崩れる』 | 新・法水堂

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演劇と映画の日々。ネタバレご容赦。

ザ・クズレルズ

『武蔵境で崩れる』

 

 
2023年5月5日(金・祝)
武蔵野スイングホール
 
出演:ザ・クズレルズ(入江雅人、入手杏奈、オクイシュージ、長田悠幸、小野寺マリー[優しい劇団]、魁士、佐久間麻由、高久瑛理子[goodmorning N°5]、田尻祥子、中島克枝、野澤爽子[KAKUTA]、巻島みのり、茂手木桜子、森岡未帆[なかないで、毒きのこちゃん]、吉田山羊)

◎上演リスト
・オープニング「崩れ落ちる前に崩れる」
・演舞「崩し崩され生きるのさ」
・美容院で崩れる
・ラーメン屋で崩れる
・ボウリングで崩れる
・始球式で崩れる
・崩れに崩れ崩れる
・あやとりで崩れる
・ニュースで崩れるシリーズ
 「警察官が警察官を逮捕して崩れる。」
・背後霊ゆるやかに崩れる
・相撲で崩れる
・カツカレーで崩れる〜葬儀屋で崩れる(「Don't freak out」大阪公演にて)
・昔話で崩れるシリーズ
 「桃太郎が鬼で崩れる」
 「浦島太郎が帰らなくて崩れる」
 「鶴がうるさくて崩れる」
・名作日本映画で崩れるシリーズ
 「男はつらいよで崩れる」
 「金田一が崩れ佐清も崩れる」
・マイケルで崩れる
・永ちゃんで崩れる
・ユーミンで崩れるシリーズ
 「昔の彼に会いまくって崩れる」
 「昔の彼と彼女が行列に並んで崩れる」
 クズレルズスペクタクル「クズレリア」
・寸劇「クズレルズは崩れる2」
・カーテンコールで崩れる。スタンディングオベーションして崩れる。帰宅して崩れる。

『小平で崩れる』から4ヶ月、更に6人増えて15名となったザ・クズレルズの単独3回目の公演。

今回のホールは客席が固定型で傾斜もついていて、前回からかなりグレードアップ。普段は演奏会や落語が多く、演劇はほとんど上演されないとのこと。
入江さんは以前武蔵境に住んでいたそうで、このホールの存在も知っていて、ネットから申し込んで予約成立。ただ、このホール、場内は飲食禁止。それが本番の時だけかと思って稽古中にペットボトルをそこらに置いていたら、係の人に怒られたとか。舞台袖ならOKらしく、「ルールって何ですかね」と入江さん。

ラインナップは上記の通り。
前回やったネタも人数を多くしてバージョンアップ。「ボウリングで崩れる」では10人がピンになり、最初の一投で3本が残り、次の一球でスペア…かと思いきや1本だけ倒れずに崩れる。最後のピン役だった長田悠幸さんは漫画家で、森田まさのりさんとコンビを組んでM-1にも挑戦していた方。一人だけガタイがよくて存在感もあったので、こうやって人前に出るのも向いているのかも知れない。

中では入江さんがナイロン100℃『Don't freak out』大阪公演での実体験を忠実に再現した「カツカレーで崩れる」〜「葬儀屋で崩れる」に大笑い(気づかなかったけど、KERAさんや松永玲子さんも観に来ていたそうで)。佐久間麻由さんが目をキラキラさせて見ていたのが印象的。

前回欠席の茂手木桜子さんが見られたのもよかった。「背後霊ゆるやかに崩れる」で背後霊を演じた時の顔が怖い(笑)。「桃太郎が鬼で崩れる」ではキジ役。サル役の佐久間麻由さんの後を継いでモノマネを振られ、突如ミッキーマウスのモノマネ。

入手杏奈さんは「あやとりで崩れる」ではオクイシュージさんとともにアクロバティックなあやとりを披露。
寸劇では前回に続いて「ボレロ」で踊らせようということで、5月4日の劇場から出られなくなってしまった一同という設定で、『うる星やつら2 ビューティフル・ドリーマー』『涼宮ハルヒの憂鬱』『魔法少女まどか☆マギカ』などといった作品に言及しつつ、最後にボレロ。
最後は客席がスタンディングオベーションをして崩れるでおしまい。
 
時間の都合で「永ちゃんで崩れる」の後に予定されていた「実録崩れるシリーズ」は割愛。恐らくそこで自己紹介も兼ねていたのだろうけど、新加入の6人の紹介がなかったのが残念。
 
上演時間1時間30分。