画餅『モーニング』 | 新・法水堂

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演劇と映画の日々。ネタバレご容赦。

画餅

『Morning』

モーニング


2023年4月19日(水)〜23日(日)
「劇」小劇場

作・演出:神谷圭介とチーム画餅
映像演出:髙木考一(HOEDOWN)、高畑陸(ニュービデオシステム)
演出補助:ごどう(シル)、栗田ばね
照明:岡野昌代 音響:栗原カオス
衣装協力:神田百実
カメラ:柴野太朗、北川弦己、恵比寿良
舞台監督:小島雄一郎(スターダストプロモーション)
製作:佐藤よしこ(スターダストプロモーション)
制作協力:小西朝子(ユーロライブ)

【宣伝美術】
Art Director / Designer:いすたえこ
Director:たなかともみ(HOEDOWN)
Photographer:南阿沙美
Stylist:神田百実 Hair & Make up:山口恵理子
宣伝:ヤマグチナナコ
Web Design / Development:HAUS
衣装協力:babaco
撮影協力:新雀荘、ベジタリアン

出演:
【#1、#3、#5】
上田遥(美希)
宇乃うめの(朝子)
青山祥子(2階の住人・典子)[#3、#5]
神谷圭介(男1・パジャマ姿の幽霊)
森一生(男2・半裸の男/霊界の係員)[#1、#5]

STORY
シェアハウスで暮らす美希と朝子。婚活に精を出す朝子に対し、美希は素性の知れない男を連れ込む。朝子が淹れたコーヒーを飲みながらいつものように朝の一時を過ごす2人だったが、数日前からパジャマ姿のおじさんが顔を見せるようになっていた。最初は美希にしか見えなかったおじさんだったが、次第に朝子にも見えるようになってくる。しかし、霊感があるという典子は馬に乗ったイギリスの騎士の姿が見えると言い放つ。

【#2】
森一生(男・マコト)
青山祥子(女)
神谷圭介(キューバ人)
上田遥(同)
栗田ばね(同)
ごとう(同)

STORY
キューバで出会った男と女。広場にはWi-fiを求めて人々が集まっていた。福島で農業をしているという男はチェ・ゲバラについて語りつつ、田んぼアートの話をする。

【#4】
森一生(藤本)
宇乃うめの(佐野)
青山祥子(間宮)
上田遥(大橋)
神谷圭介(関谷)

STORY
ある会社の朝会。トルコに行ったことがある藤本がイスタンブールやアヤソフィアについて語るが、佐野、間宮、大橋の3人は適当に相づちを打ってほとんど聞いていない。藤本が席を外した際、相づちにグルーヴ感があったという3人はバンドを結成しようと盛り上がる。そこへ上司の関谷がやってきて話し始めるが、要領を得ない話に相づちがうまく打てない。

テニスコートの神谷圭介さんによるソロプロジェクト・画餅の第三回公演。これまで第一回公演『サムバディ』、第二回公演『ホリディ』は配信だったが、ようやく劇場での鑑賞となった。

美希と朝子のシリーズは3つに分割されているが(#1、#3、#5)、今回も3本のコントで構成。
上田遥さんと宇乃うめのさんの組合せが絶妙で、のっけからコンビニに行ってきた美希がどん兵衛のあとのせサクサク天ぷらの袋を持ってきたことから、もしそれを置き忘れた人が自殺したらどうするとエスカレートしていく様が面白い。
神谷圭介さんはもう佇まいと表情だけで面白い。

一番のお気に入りは#4の相づちコント。
3人が「へー」「すごーい」「そうなんだー」と無表情に相づちを打つだけで可笑しくて、上田遥さん扮する大橋が単語を繰り返すのもツボ。本当にグルーヴ感があったけど、大橋がかつて組んでいたバンド名・人気グループ(電気グルーヴにあやかって)でダメ押し。オチもよかった。

上演時間1時間22分。