クリストとジャンヌ=クロード”包まれた凱旋門” | 新・法水堂

新・法水堂

演劇と映画の日々。ネタバレご容赦。

クリストとジャンヌ=クロード”包まれた凱旋門”

Christo and Jeanne-Claude "L'Arc de Triomphe, Wrapped"

 

 

2022年6月13日(月)~2023年2月12日(日)

21_21 DESIGN SIGHT

 

展覧会ディレクター:パルカル・ルラン

 

同じ日に生まれ(1935年6月13日)、運命的な出会いを果たした現代美術家クリストとジャンヌ=クロードが1961年に構想し、2人の死後、2021年9月に実現したプロジェクトに迫る展覧会。

このプロジェクトについてはテレビで見たことがあったが、そのアイディアの壮大さもさることながら、よくパリ市やパリ市民が許したなと妙なところに感心してしまった。日本じゃまず行政側が理解を示さないだろうなぁ。

 

本展では、映像やデッサンを中心にこのプロジェクトの歩みを紹介。

「包む」と言葉では簡単に言えるが、その実現のためには膨大な予算と期間と人手が必要となる。2020年のクリストさんの死後は甥が中心となってプロジェクトを進めていったそうだが、スタッフのインタビュー映像を見ると女性も多く参加しているあたりもさすがフランス。

新型コロナウイルスのために延期となり、クリストさんの生前に実現できなかったことが惜しまれるが、途方もないアイディアは張本人が死してなお多くの人を動かすのだなぁ。

一つだけ欲を言えば、解体の様子も紹介して欲しかったところ。布を取り外すのも一苦労だったろうと思うのだけど。