大竹伸朗展 | 新・法水堂

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演劇と映画の日々。ネタバレご容赦。

大竹伸朗展

Shinro Ohtake
 

 
【東京展】
2022年11月1日(火)〜2023年2月5日(日)
東京国立近代美術館
 
現代美術家・大竹伸朗さん(1955-)、16年ぶりの大回顧展。「自/他」「記憶」「時間」「移行」「夢/網膜」「層」「音」という7つのテーマに基づき、約500点の作品を展示。

最終日だと気づいたのが当日の朝。
『血は立ったまま眠っている』を上演するSpace早稲田の最寄駅・早稲田駅から東西線で4駅しか離れていないという運のよさもあり、無事に当日整理券を入手して鑑賞できた(待ち時間もさほどなかった)。

大竹伸朗さんの作品をこれだけまとめて観るのはもちろん初めてだったのだけど、昨日見た合田佐和子さんの作品に近いものを感じた。
まず両者に共通するのは、既成概念に囚われることなく、自分の作りたいものを自分の好きな方法で作り上げている(ように見える)点。

特に大竹さんの作品は質量ともに常人の想像の域を超えていて、一体どれだけの時間を費やしているのだろうと見ているだけで気が遠くなってしまう。大量のスクラップブックなどを見ても、やはり芸術家たるもの、これぐらい常軌を逸した人がなるのだろうなと思わずにはいられない。



両者ともフランケンシュタイン博士のモンスター(ボリス・カーロフ)を描いているのも共通点。笑

あまりにも情報量が多くて、何時間でもいられるような空間だった。また、展示方法も順番に見なければいけないような作りにはなっておらず、人が適度に分散されているのもよかった。
見終わった頃にはほぼ満月が出ておりました(「宇和島駅」も作品の一つ)。