コトリ会議『全部あったかいものは』 | 新・法水堂

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演劇と映画の日々。ネタバレご容赦。

コトリ会議 2022年ツアー

『全部あったかいものは』

 

 
【東京公演】
2022年9月14日(水)〜21日(水)
こまばアゴラ劇場
 
作:山本正典 演出:山本正典とコトリ会議
演出助手:吉田凪詐
舞台監督:柴田頼克(かすがい創造庫)
音響:佐藤武紀 照明:石田光羽
舞台美術:竹腰かなこ 衣装:木場絵理香
小道具:伊達江李華(小骨座)
宣伝美術:小泉しゅん(Awesome Balance)
チラシ絵:花屋敷鴨 記録映像:埜本幸良
記録写真:河西沙織(壱劇屋)
制作:若旦那家康
今回はお休み劇団員:まえかつと
 
出演:
原竹志(正社員・米原幸雄)
川端真奈(幸雄の恋人・夏子)
大石丈太郎(日雇い労働者・栗鼠塚邦太郎)
花屋敷鴨(邦太郎の妻、正社員・栗鼠塚香奈実)
山本正典(日雇い労働者・田中勝也)
三ヶ日晩(女)
 
STORY
とある清涼飲料水工場で、レーンの隙間に他社製品のペットボトルのフタ3000個が敷き詰められるという事件が起きる。工場の外れにある休憩室で他社製品のペットボトルのフタを見つけた正社員の米原は、休憩室にいつもいる日雇い労働者の栗鼠塚(りすづか)邦太郎に疑いの目を向ける。邦太郎は同じく休憩室を利用している田中は何も言われないことに納得がいかない。邦太郎の妻で正社員の香奈実は、家に帰って来ない邦太郎が休憩室に寝泊まりしているのではないかと疑い、邦太郎は香奈実が米原と浮気をしていると疑う。米原は待機を命じられて休憩室にやってきた夏子に香奈実との関係を言い繕う。そんな中、休憩室にパックをしたジャージ姿の女が現れ、一同に怪しまれる。

コトリ会議、新作ツアー公演。
 
舞台は八畳一間の休憩室。
下手側斜めに壁があり、部屋も斜めに配置。畳の上に卓袱台、その上にコカコーラのペットボトル。上手側には棚が置かれ、見えない壁が存在する。
 
山本正典さん自身、日雇い労働者として清涼飲料水工場で働いていたことがあるそうで、他社製品のペットボトルを持ち込んではいけないというのも実際にあった決まり事なんだとか。
今回は演出が「山本正典とコトリ会議」となっているけど、のっけから作風変わった?と驚くほどのハイパーテンションぶりで、米原と邦太郎、邦太郎と香奈実などの言い合いが面白い。

予測のつかない展開も楽しめたが、終盤はややどうやってまとめたらいいか迷いのようなものが感じられた。もっとも、まとめようなんてしていないのかも知れないけど。

 
牛嶋千佳さんはいつの間にか花屋敷鴨に改名していたのね。と思ったら、昨年7月からだったようで、ストレンジシード静岡2022の時は気づいてなかった。
 
上演時間1時間25分。