『彼のオートバイ、彼女の島』 | 新・法水堂

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演劇と映画の日々。ネタバレご容赦。

『彼のオートバイ、彼女の島』

 

 
1986年日本映画 90分
監督・編集:大林宣彦
原作:片岡義男(角川文庫版) 脚本:関本郁夫
製作:角川春樹 プロデューサー:森岡道夫、大林恭子 
撮影:阪本善尚 美術デザイン:薩谷和夫 音響デザイン:林昌平
照明:高野和男 録音:稲村和已 特機:大島豊(NK特機)
カメラ・オペレーター:志満義之 記録:黒岩美穂子
ヘア・メイク:岡野千江子 衣裳:山田実(第一衣裳) スタイリスト:えなみ真理子
カー・スタント:高橋レーシング 高橋政生、高橋義浩、高橋昌志
助監督:内藤忠司 演出部協力:小倉洋二 製作担当:飯田康之
音楽監督:宮崎尚志
主題歌:「彼のオートバイ、彼女の島」作詞:阿久悠、作曲:佐藤隆、編曲:清水信之、唄:原田貴和子
挿入歌:「題名のないバラード」「サンシャイン・ガール」「風の唄」
音楽プロデューサー:石川光 音楽録音:岡部英雄 効果協力:スワラプロ 伊藤克己
宣伝:斉藤隆司 製作宣伝:伊藤賢治、櫻井弘道 スチール:芳賀雅義、久井田誠
擬斗:西本良治郎 振付:小林親一 刺青:栩野幸知
写真提供:細越麟太郎“サンセット・ヒルズ・ホテル” 製作主任:市川幸嗣
 
出演:原田貴和子(ミーヨ・白石美代子)、渡辺典子(沢田冬美)、竹内力(コオ・橋本巧)、高柳良一 (橋本の友人・小川敬一)、田村高廣 [特別出演](美代子の父・白石康一郎)、三浦友和(冬美の兄・沢田秀政)、根岸季衣(スナック道草のママ)、峰岸徹(バイトの先輩・小野里)、尾崎紀世彦(同・村田)、中康次(同・沼瀬)、山下規介(桃田)、望月真実(小川の女友達)、小林稔侍(新聞記者)、泉谷しげる(トラック野郎)、新井康弘(赤い車の男)、柿崎澄子、掛田誠、小林のり一、タンクロー、川村晶弘、林優枝、大山大介、中川竹明、栗田恭子、佐藤エリ、青島健介、平川紀子、舛田麻由美、二階健、福岡保子、宮崎順二、大蔵弾、坂本雅哉【正しくは口の部分が旦】、野々山ゆかり、牧山景一、川野貴章、百瀬由美、伊藤伸一、尾美としのり[友情出演](若い男)、小林聡美[友情出演](若い女)、岸部一徳[友情出演](新聞記者)、入江若葉[友情出演](美代子の母・写真)、石上三登志(語り)
 
STORY
橋本巧は、音楽大学に通うかたわら、プレスライダーのアルバイトをしている。ある日、彼の前に妹、冬美とのただならぬ仲の責任をとれと、先輩ライダー、沢田が詰めよってきた。巧は心の整理をつけるため、オートバイで信州にひとり旅にでる。冬美との出来事を回想する彼の前に、不思議な透明感を漂わせる女性が現われた。オートバイに興味を示したその女性、ミーヨこと白石美代子と、巧はひなびた温泉で再会する。東京に戻った巧は、沢田からの決闘の申し込みを受け、勝負に勝つ。だが、数日後、冬美に別れを告げた。従順で泣いてばかりいる、人形のような彼女に物足りなさを覚えていたのだ。ミーヨと文通を続けながら、巧の心の中にミーヨが入って来た。夏が訪れ、巧はミーヨの故郷である瀬戸内の島へ出かけた。二人の絆は、より確かなものとなっていく。秋になり、ミーヨが東京に出てきた。巧はミーヨと連れだった、行きつけのスナック・道草で、久しぶりに冬美と会った。道草の専属歌手としてステージで歌う彼女は、別人のように明るく、今は巧の友人、小川の恋人になっていた。ミーヨは巧のバイクに乗りはじめ、バイクの虜になっていく。そして、はやく大型バイクの免許をとりたいと巧にせがむのだった。だが、巧はミーヨのライディングを見た沢田の「バイクに乗ることにかけては天才だが、あのまま乗っていると彼女は死ぬ」との言葉に躊躇していた。ある雨の日、無断でミーヨが巧の750CCに乗ったため二人は喧嘩をした。数日後、ミーヨが巧のバイクと共に姿を消した。彼の知らない間に大型の免許をとったらしい。冬美が小川の子供を身篭った。それを知ったミーヨから、冬美に産着が届いた。「俺のバイクで、彼女の島に行け」と言う小川。巧はバイクに飛び乗った。そしてミーヨの島で、仲良くツーリングする二人の姿があった。【「KINENOTE」より】

『天国にいちばん近い島』に続いて、原田知世さんの姉・原田貴和子さん主演、大林宣彦監督による島映画。笑
 
私が中高生の頃は書店に行くと、角川文庫のコーナーに片岡義男さん(と赤川次郎さん)の作品がずらーっと並んでいたものだったけど、結局それらの作品に手を出さずじまい。
完全なる偏見なのだけど、軽い感じがしてしまっていたのも一因。
大林宣彦監督がなぜこの原作を映画化することになったかはよく分からないが、カラーになったりモノクロになったりなかなか忙しない。そもそもバイクというものに興味がないせいもあるかもしれないが、バイクに乗ったコオと沢田の対決や小川とコオによるサイドミラー襲撃なんかもバイクに対するイメージが悪くなるばかり。笑
うーん、やはりこれは失敗作の部類だろうな。
 
竹内力さんのデビュー作でもある本作、正直、主役は竹内力さんなのに、クレジットは原田貴和子さんはおろか渡辺典子さんより後なのはなぜなんだろう。現在の強面ぶりはどこへやら、この頃は爽やかで同姓の竹内涼真さんさながら。
大林監督をもってしても原田知世さんが脱ぐことはついぞなかったけど、本作では原田貴和子さんは温泉でヌードを披露(あそこまで見知らぬ男の前で無防備な女おらんやろう。笑)。ただ、やっぱりあまり魅力は感じられないのよなぁ。