『ボラット アメリカ式ロックダウン&今明かされる真実』 | 新・法水堂

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演劇と映画の日々。ネタバレご容赦。

『ボラット アメリカ式ロックダウン&今明かされる真実』

BORAT'S AMERICAN LOCKDOWN / DEBUNKING BORAT

 

 

『アメリカ式ロックダウン』

2021年アメリカ 37分

脚本・監督・製作総指揮:ジェイソン・ウォリナー

脚本・製作総指揮:サシャ・バロン・コーエン、ピーター・ベイナム

脚本:ダン・スワイマー、アンソニー・ハインズ、ダン・メイザー、ジェナ・フリードマン

製作総指揮:モニカ・レヴィンソン、リサ・ルーディン

製作・編集:エリック・ノターニコラ 編集:マーク・デイヴィーズ、ジョン・パトリック・ネルソン

出演:サシャ・バロン・コーエン(ボラット・サグディエフ)、マリア・バカロヴァ(娘トゥーター・サグディエフ)、ジェリー・ホールマン、ジム・ラッセル、ボブ・タートン(ナレーター)

日本語字幕:伊勢田京子

 

STORY

2020年、新型コロナ禍の中、ボラットは陰謀論者のジェリーとジムの家に5日間宿泊する。2人は新型コロナウイルスが武漢の研究所で作られたことやヒラリー・クリントンが子供の血を吸っていること、ビル・ゲイツがワクチンにマイクロチップを仕込んでいることなどをボラットに説明するが、ボラットはそれ以上にとんでもないカザフスタンでの話をして2人を唖然とさせる。3人は陰謀説をネットで調べてみることにするが、ボラットは娘トゥーターが喋っている動画を見て驚く。ボラットは2人とともにトゥーターが主催する反ロックダウンの集会へ向かう。

 

『今明かされる真実』

2021年アメリカ 全6エピソード

監督:カハネ・クーパーマン

脚本・製作:ジャック・ヤンゲルソン 脚本:ロビン・アダムズ

脚本・アニメーション:ポール・ホーガン

製作総指揮:サシャ・バロン・コーエン、ダン・コーガン、リズ・ガーバス、モニカ・レヴィンソン

ナレーション:ボブ・タートン 撮影:マーティン・ディシッコ

出演:【専門家】イムラン・アーメッド(センター・フォー・カウンシリング・デジタルヘイト創始者兼CEO)(3)-(6)、ジョーン・ドノヴァン博士(ハーヴァード大学ショレンスタイン報道・政治・公共政策センター研究主任)(5)、リチャード・J・エヴァンズ卿(ケンブリッジ大学歴史学欽定名誉教授)(1)-(6)、アンドルー・マランツ(作家)(3)(5)(6)、ムタレ・ンコンデ(ハーヴァード・バークマン・センター特別研究員、AIフォー・ザ・ピープル創始者兼CEO)(2)(5)、ジェニファー・ヌッツォ博士(疫学者、ジョンズ・ホプキンズ大学)(1)(4)、キャサリン・オルムステッド博士(カリフォルニア大学デイヴィス校歴史学教授)(1)(6)、【陰謀論者】ジェリー・ホールマン、ジム・ラッセル、【特別出演】ヒラリー・ロダム・クリントン(6)

日本語字幕:伊勢田京子


Amazonプライムビデオにて配信中の『ボラット』シリーズ最新作。

 

“最新作”とは言いつつ、『アメリカ式ロックダウン』の方は『続・ボラット』でも使われていたジムとジェリー、2人の陰謀論者がボラットと繰り広げる頓珍漢なやりとりを未公開シーンを交えて構成したもの。

ジムとジェリーは女性が馬より下だとするボラットに対し、男女は平等だと真っ当なことを言ったり、女性は脳みそが少ないからそこで赤ん坊が生まれ、下におりてくるという話に対しても「それは違う」と訂正してやる。こうして見ると、2人とも意外といい人。むしろ、こういう人たちが陰謀論に染まっていくんだよなぁ。

集会での歌も面白すぎたけど、実は正体がバレて身の危険を感じるようなところもカメラに収めてある。最後はなかなかの緊迫感。

 

アマプラではエピソード2~7にあたるのが『今明かされる真実』。

こちらはジムとジェリーがリモートで専門家の話を聞き、マイクロチップ入りワクチン、郵便投票、ジョージ・ソロス、中国ウイルス、ゲイトのレンガ、ヒラリー・クリントン&血の中傷といった陰謀論の正体が暴かれるというもの。

こちらは1つのエピソードが6~7分と短く、“正体を暴く”とまで言っていないのが残念なところ。最後にヒラリーさんまで特別コメントを寄せているのに、ジムとジェリーはヒラリーさんの言うことを信じないどころか悪態をついているし。笑

いかにも消化不良気味だし、これは更に続きもあるということなんだろうか。