ろりえ『逮捕(仮)2021夏』【配信】 | 新・法水堂

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ろりえ

『逮捕(仮)2021夏』

 

 
2021年7月21日(水)~8月1日(日)※23日〜25日は中止
健康古民家かのう
 
脚本・演出:奥山雄太
音響:田中亮大(Paddy Field) 照明:阿部将之(LICHIT-ER)
楽曲提供:ながしまみのり イラスト:あわい 制作:横井佑輔(Play Plan)
 
出演:
安藤理樹[PLAT-formance](万福亭弟子雄)
岩井七世(女将・網)
尾倉ケント(刑事・若松フルタ)
仲美海[劇団4ドル50セント](網の妹・弓)
 
STORY
8月のある日、落語家・万福亭獅子雄師匠が妻の妹に暴行した罪で逮捕され、残された妻の網や弟子の弟子雄は後処理に追われる。弟子雄は刑事のフルタの落語の才能に目をつけ、一門会への出演を依頼する。

7月22日に上演された夕景公演のライブ配信をアーカイブにて鑑賞。
 
2012年初演。元々、中井美穂さんとシアターグリーンによる企画で上演された作品で、「落語」というお題のもと、ろりえ、Mrs.fictions、水素74%の3団体が参加したとのこと。だから刑事の名前が「フルタ」なのね。

70分ほどの作品ではあるが(上記の企画の規定が上演時間は75分以内というものだった)、展開にも工夫があり、そつなくまとまっていた。フルタが出てくるとコミカルに、弓が出てくるとシリアスになるあたりもメリハリが効いていて、古民家を利用した上演というのも効果的。ただ、この時期ということもあり、16時からの上演ではそれほど夕景という感じはなかった。

弓に翻弄される弟子雄(本名・鎌倉逗子雄)役の安藤理樹さんやロック座で踊っていたという経歴の持ち主で、一門会もおっぱいで乗り切る女将役の岩井七世さん、落語のことを何も知らなかったのに一度見て再現できてしまうフルタ役の尾倉ケントさん、「最初に好きになったのは私だったのに」と嫉妬心を押し隠す弓役の仲美海さんとキャストもそれぞれよかったけど、細かいところがちょっと気になった。
例えば師匠が逮捕されたのが午後1時で、女将さんが連絡を受けたのが2時。それなのに家の前にパトカーがいて、それに旦那が乗っていて云々と話していたということは、1時間以上もパトカーがいたということ?
それと、沖縄に帰った三つ子の兄弟子、最後に手紙を送ってきていたけど、通報したのが彼らなら事情聴取は当然受けているだろうに今更何を…。手紙書くより警察に言えよ。

あと、内容とは関係ないことながら、帽子をかぶっている客には帽子を脱ぐよう言ってほしかったよね…。
 
配信時間1時間10分。