シス・カンパニー公演
『わたしの耳』
THE PRIVATE EAR
2020年9月9日(水)~18日(金)
新国立劇場小劇場
作:ピーター・シェーファー 上演台本・演出:マギー
美術:堀尾幸男 照明:北澤真 照明監修:服部基
音響:井上正弘 衣裳:髙木阿友子 ヘアメイク:佐藤裕子
舞台監督:瀧原寿子 プロデューサー:北村明子
演出助手:稲葉賀恵 美術助手:宇戸佐耶香
照明操作:田中弘子 音響操作:玉置はる美
現場ヘアメイク:横田聡子
舞台部:正岡啓明、久保勲生、岡田三枝子、櫻井典子
宣伝美術:平田好 イラストレーション:伊波二郎
出演:
ウエンツ瑛士(ボブ)
趣里(ドリーン・マーチャント)
岩崎う大[かもめんたる](テッド・ヴィージー)
STORY
内気な青年ボブの至福の時間は、狭くみすぼらしい屋根裏部屋には似つかわしくないオーディオセットでクラシックレコードを聴くこと。ある日、クラシックコンサートで隣に座った女性ドリーンに一目ぼれ。勇気を出して、自宅のディナーに招待するまで漕ぎつけた。まさに一世一代の大勝負なのだが、女性に不慣れなボブは、明るく経験豊富な会社の先輩テッドに助けを求め、助っ人として料理とホスト役を担当してもらうことに…。ディナーの準備を進めるボブとテッドだったが、そこに、いよいよ可愛らしくお洒落をしたドリーンがやって来た。たどたどしいながらもぎこちなく会話を続けるボブ。饒舌になるのは、自分が愛してやまないクラシック音楽の一方的な話題のみ。そんな中、テッドが持ち前の社交性でその場を盛り上げるのだが…。屋根裏のアパートの一室で、男女3人に起きる一夜の出来事とは…?【公式サイトより】
シス・カンパニー、活動再開第1弾は、1962年に初演されたピーター・シェーファーさんの2部作『わたしの耳』『あなたの目』の連続上演。
どちらも男2人、女1人の3人芝居(日本では『自分の耳』『他人の目』というタイトルで上演歴あり)。
舞台はボブのアパートの一室。
下手にステレオセット。周りにはレコードや本が山積み。その隣にベッド。
中央に白い壁があり、奥にキッチンやシャワー室がある設定。
上手側にテーブルや椅子が何脚か。床には古びたラグ。
ピーター・シェーファーさんの実体験も踏まえた内容になっているそうで、チャイコフスキーを縮めて“チャイク”とあだ名されるボブは今でいうところのGeek(オタク)。当然、恋には奥手でドリーンを誘ったはいいが勝手が分からず(いきなり家に招くのね…)、先輩のテッドを呼んだのが運の尽き。
気楽に観られる内容にはなっているけど、もう少し捻りが欲しかったところ。
女性が普通に煙草を吸うあたりは時代やねぇ。
ウエンツ瑛士さんはイギリス留学の成果(?)か、気弱な主人公を好演。
趣里さんは可愛らしかったが、本来の意味での役不足。カーテンコールでの挨拶からして身体の柔らかさが感じられた。笑
う大さんも年齢を意識せず、もっと普通に演じればいいのに。
上演時間約1時間19分。