劇団鹿殺し
『傷だらけのカバディ』
【東京公演】
2019年11月21日(木)~12月1日(日)
あうるすぽっと
作:丸尾丸一郎 演出:菜月チョビ
音楽:オレノグラフィティ
舞台監督:西廣奏 演出部:上田美菜、福元大介(obbligato,LLC)
演出助手:犬養真奈 舞台美術:青木拓也
大道具:俳優座劇場 照明:吉澤耕一
照明プログラム:平子貴明 照明プログラムアシスタント:羽根睦
フォロースポット操作:望月香織、阿部邦子、尾原朱莉
音響:鏑木知宏 音響操作:若林なつみ 音楽協力:絢屋順矢
振付:伊藤今人、浅野康之 アクション監督:加藤学
衣装・ヘアメイク:車杏里 小道具協力:高津装飾美術株式会社
宣伝美術・パンフレットデザイン:雨堤千砂子
宣伝写真・パンフレット写真:江森康之
宣伝ヘアメイク:タカダヒカル
カバディ監修:下川正將(カバディ日本代表/2014-2018キャプテン)
制作:高橋戦車 制作協力:德永のぞみ[東京公演]
出演:
菜月チョビ(マネージャー・犬島紀子)
椎名鯛造(エース・鯉田大作)
橘輝(ニンジャ・猿橋佐吉)
伊藤今人[梅棒/ゲキバカ](ロボコップ・大村獏)
小澤亮太(桃農園・林原龍二)
オレノグラフィティ(ライオネル・獅子田明)
丸尾丸一郎(ブッダ・馬鹿悟)
近藤茶(タワシ・山本カーン清)
浅野康之(バスケ部・赤城飛鳥/MC/若者/明の弟/オカマ/ニュースキャスター/インドチーム・カーター/MTS社員)
峰ゆとり(サッカー部・青木蹴人/図書館の老人/明の弟/オカマ/インドチーム・サイ/MTS社員)
長瀬絹也(野球部・白石球児/インドチーム・オム/MTS社員)
前川ゆう(水泳部・黄山泳吉/客/インドチーム・ムハンマド/MTS社員)
金子大樹(帰宅部・黒河内家光)
メガマスミ(村長・大村大五郎/図書館の老人/インドチーム・アニク/MTS社員)
鷺沼恵美子(獏の妹・大村愛楽/明の母)
椙山さと美(教育委員会会長・孕石純/佐吉の妹・猿橋九十九/インドチーム・カビーア/清の弟・山本クマール博/MTS社員)
有田あん(吹奏楽部顧問・吹越響子/明の妹/客/審判/お節介な女/ホテル従業員)
内藤ぶり(黒河内の彼女・相田満子/若者/インドチーム控え選手・イシャン)
藤綾近 (生徒/若い女/明の妹/インドチーム・ルドラ/MTS社員)
STORY
2030年、リニア新幹線が開通しても特に変わりのない鹿神村。NPO法人ラストドリームを立ち上げた犬島紀子(きこ)が東京に引っ越す準備をしていると、手伝いに来ていた酒屋の白石球児がある新聞記事を見つける。それはかつて東京オリンピックに出場したカバディチーム“鹿神SEVEN”のキャプテン・鯉田大作が、インド人から金品を強奪して指名手配になっているというものだった。驚く紀子のもとに、鯉田から鹿神SEVENのメンバーを集めて東京に来るようにメッセージが届く。
2019年、地元のスターだった鯉田はプロ野球選手になったものの、肩を壊して自暴自棄になっていた。そんな折、カバディが2020年の東京オリンピックで正式種目になることを知った紀子と忍者の末裔・猿橋佐吉は鯉田を説得し、金メダルを目指すことにする。野球部の後輩で浪人中のロボコップこと大村獏、御朱印集めに来ていた金髪の東大生・獅子田明、桃農園を営む林原龍二、インドと日本のハーフでタワシ工場で働く山本カーン清、そしてインドのプロリーグで活躍した経歴を持つ馬鹿寺の住職・馬鹿悟とメンバーが集まって“鹿神SEVEN”を結成。鹿神農業高校の教師だった紀子がマネージャーとなる。その後、見事オリンピック出場を果たした彼らだったが、決勝リーグの対インド戦で敗北を喫し、それ以来疎遠になっていたのだった。
2030年の紀子と白石は歌舞伎町のオカマバーに勤める獏や車椅子生活を送る獅子田などかつてのメンバーを集めるが、インド戦で八百長があったという疑惑が持ち上がる。
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劇団鹿殺し、3年ぶりの新作本公演。
奥菜恵さんが主演したオフィス鹿プロデュース『親愛ならざる人へ』は観たことがあったけど、本公演は初めて。
インド生まれのスポーツとして、その名前と「カバディ、カバディ、カバディ…」と言い続けることぐらいは知っていても、実際にやっているところはほとんど見たことがないカバディ。
鹿神SEVENのメンバーが集められる序盤は奇しくも同じ人数の『七人の侍』パターンで、ある意味王道の展開。そこにインド風の音楽やダンスもあり、前半はそれなりに楽しかった。
カバディのルールも何となく分かったし。
しかし、中盤から後半にかけてはダレてしまい、カバディというスポーツの特殊性も活かしきれておらず、非常にもったいなかった。
2030年と2019~2020年の構成もうまく噛み合っておらず、なぜ鯉田が指名手配され、急にメンバーに召集をかけたのか、オリンピックで八百長があったのか、その理由は何なのかといったあたりに興味を抱くまでには至らなかった。
上演時間約2時間10分(これもちと長い)。