『愛なき森で叫べ』 | 新・法水堂

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演劇と映画の日々。ネタバレご容赦。

『愛なき森で叫べ』

THE FOREST OF LOVE

 

 

2019年日本映画 151分

脚本・監督・編集:園子温

プロデューサー:武藤大司

 

撮影:谷川創平  Bカメラ:新島克則  照明:李家俊理

美術:松塚隆史  装飾:徳田あゆみ

録音:山口満大、西條博介  衣裳:田口慧

ヘアメイク:佐々木弥生  編集:増田嵩之

音楽:加藤賢二  音楽プロデューサー:菊地智敦

特殊メイク/造型:梅沢壮一  整音:小宮元

音響効果:渋谷圭介  キャスティング:下鳥真沙

助監督:松尾大輔  制作担当:山内遊

 

出演:椎名桔平(村田丈)、満島真之介(シン)、日南響子(水島妙子)、鎌滝えり(尾沢美津子)、YOUNG DAIS(ジェイ)、でんでん(美津子の父・尾沢茂)、真飛聖(母・尾沢アズミ)、川村那月(ロミオ役・北見エイコ)、中屋柚香(美津子の妹・尾沢アミ)、長谷川大(フカミ)、藤井千帆(妙子の姉・水島町子)、山本月乃(演劇部員・マナミ)、木下愛華(同・アイナ)、木下美優(同・サトウ)、長島夕貴(担任)、九十九一(茂の友人・善二郎)、信太昌之(信用金庫支店長)、池田良(医者)、佐野岳(映画スタッフ・太)、米本学仁(同・ゴトウ)、ぬゅぬゅゅゆゅゅゅゅゅ(同・ヨーコ)、溝口奈菜(同・マリー)、三原魅珠(同・増山)、西谷蕗(同・チヒロ)、藤林里佳(同・サツキ)、上原奈美(妙子の母・水町恭子)、松浦隆(父・水島良一)、薬丸翔(村田の会社の社員)、谷風作(同・黄島)、シン・シミズ(同)、夢野いづみ(同)、小橋秀行(同・灰原)、桑村大和[現・大和](同・白井)、アシダユウキ(同)、サイボーグかおり(同・茶沢)、河屋秀俊(喫茶店のマスター)、水野悠希(レポーター)、間瀬翔太(バンドマン役・サブロー)、原賀大樹(同)、辻本優人(アミのセフレ・ケンジ)、佐野弘樹(マナミの彼氏・キムラ)、旭桃果(村田のファン・ヒサコ)、石川路子(同)、小池由(同)、澤真希(同・明日香)、永尾柚乃[子役](ヒサコの娘)、星川祐樹、ダシルバ グスタボ アサダ ヒジノ、永井すみれ(しょーこ)、寺田御子、高橋大輔(ラジオDJ)

 

STORY

1995年。関東地方では連続射殺事件が世間を騒がせていた。豊川市から上京したシンはジェイとフカミに声をかけられ、自主映画制作の仲間となる。ジェイにシンが童貞を捨てるために女性を紹介して欲しいと頼まれた水島妙子は、女子高時代、演劇部仲間だった尾沢美津子を紹介する。美津子は文化祭でジュリエットを演じることになっていたが、ロミオ役のエイコが事故で亡くなって以来、引きこもっていた。そんな美津子のもとに、村田丈と名乗る男から7年前に借りた50円を返したいと電話がかかってくる。シンたちは公園で2人が出会う様子を撮影していたが、その映像を見た妙子は驚く。村田はかつて妙子の姉・町子の婚約者として家にやってきたが、水島家の資産目当ての詐欺師で母親にも接近していたのだった。やがて村田は美津子の奔放な妹・アミにも近づき、自分のライブに誘う。村田の人気を目の当たりにしたシンたちは、彼を殺人鬼として描く映画を撮影しはじめ、美津子にも出演依頼をする。一方、妙子から映画の話を聞いた村田はシンたちに取り入り、自ら映画制作に関わっていく。しかし、融資を断られ、信用金庫で大暴れした村田たちのせいでスタッフばかりではなく、フカミも現場を去っていく。一行は逃亡しながら、撮影を続けるが――。

                                        

園子温監督によるNetflixオリジナル映画。

元々は連続ドラマとして撮影されていたが、1本の映画に凝縮。

 

『冷たい熱帯魚』同様、実際に起きた殺人事件からインスパイアされた本作だが、そこに園監督自身の実体験や過去作品の要素も織り交ぜられている(ちなみにシンは豊川出身で、ぴあフィルムフェスティバルでグランプリを目指して映画を作り始める)。

冒頭、ジェイがフカミに「映画では何をしても自由だ」とその魅力を伝えるシーンがあるが、まさに本作でも何でもあり。いつもながらに性描写、暴力描写で終盤はかなりグロい。

女子高でのシーンも過去作と繋がる点が多いけど(『自殺サークル』要素もあり)、何だか女子高生の描き方がワンパターンなんだよなぁ。すぐに下着姿にさせたがるし、色がいつも白というのもねぇ。中坊の妄想じゃないんだから。笑

戸川純さんの「蛹化(むし)の女」は合っていたけど。

 

キャストでは日南響子さんが青い髪をしてカッコいい。

清野菜名さんとは同じ1994年生まれの愛知県稲沢市出身ということで、いつか園監督作品で共演してもらいたい。

『冷たい熱帯魚』での怪演が忘れられないでんでんさんが、同じ役名の椎名桔平さんにいたぶられるのも面白いところ。真飛聖さんともどもぶっ飛んでたなー。

 

細かいところでは、映画スタッフの一人、ぬゅぬゅゅゆゅゅゅゅゅさん(なんちゅう芸名だ)が村上ショージさんの娘・元バターぬりえさんと知ってびっくり。

昨夜『レネゲイズ』で見た木下愛華さんや薬丸裕英さん・石川秀美さん夫妻の息子・薬丸翔さんもご出演。