おおデモス、あなたはどうしてデモスなの? | レゴペディア〜LEGOpedia〜

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1997年レゴ宇宙シリーズにデモス(英名UFO)が登場しました。

そのあまりにも「今までと違い過ぎる」斬新奇抜なセットデザインに誰もが驚愕しました。

 

その頃のレゴ社は倒産の危機に瀕しており、なおかつ正統派の宇宙シリーズである前年のエクスプローリアンが「ネタにもできないほどスベっていた」という事実を重く受け止め、なんとか現状を打破したかったのかもしれません。

 

しかし結果的にその気合は空回りします。

「時代を先取りし過ぎた感」さえある独特のセットデザインは当時の子供たちから見向きもされず、そもそも持ってる人が少ないという寂しい結果となりました。

かくいう私自身、リアルタイムではカバヤだけで済ませてしまいました。

 

1997年は街シリーズの傑作派生サブラインであるダイバーと「コウモリ男爵と魔女ヒルダ」にお小遣いを費やしました(他に買うものがなかったんだ)。

デモスは個人的には決して嫌いではなく、むしろどちらかと言えば好きなのですが、上級デモスが中価格帯以上のセットにしか入ってない、円盤パーツを使ったセットがどれもこれも似たり寄ったりに見える、世界観がイマイチよく分からない、孤高の存在過ぎて他のサブラインと一緒に遊べる気がしない、などの理由によって結局買うことはありませんでした。

 

断言しよう。当時の私がデモスの魅力に気付くのは困難であったと。

 

とりあえずミニフィグ紹介からいきましょう。

モブデモス。通称青モブまたは青ザコ。

カバヤのおかげで大量に流通。

 

モブデモス。通称赤モブまたは赤ザコ。

 

上級青デモス。

 

上級赤デモス。

 

上級黒デモス。

なかなかレア。

 

無地デモス。

レアだが別に人気があるわけではない。

 

続いてセット紹介です。

「6800  Space Hover」

日本ではカバヤで売られました。

 

「2847  UFO Flyer」

頼むからこれを日本でも売ってくれい。

 

「4305  Space Scavenger」

これも日本未発売だった気がしますな。

 

「6901  Space Plane」

これも日本未発売ですね。

 

「6829  Radon Rover」

低価格帯のセットはモブデモスしか付いてないのよ。

 

「6836  V-Wing Fighter」

もはやUFOですらない。

 

「6900  Cyber Saucer」

日本で発売された上級デモスが付くセットの中では一番安かった。

 

「6915  Warp Wing-Fighter」

独特のプリントパーツを盛り込んだ意欲作。

 

「6975  Alien Avenger」

これぞ円盤という感じのセット。

上級デモスが青・赤・黒と三人も付いている。

 

「6979  Interstellar Starfighter」

いかにも暗黒時代らしい大雑把なデザインの最高額のデモスセット。

光ファイバーやマグネットなどギミックは盛り込まれている。

 

「2543 Spacecraft」

アメリカのガソリンスタンドで配られていたらしい。

 

「6999 Cyber Saucer」

たぶん日本未発売ですね。お面が付いた謎セット。

 

セット群を見ただけで「あ、これに手を出してる人はアウトローだわ」と思ってしまう感じがすごいですね。

見た目が悪役っぽいのですが、日本では同年発売の「ロボフォース」がリリースされなかったため、公式にはデモスは悪役なのかどうかさえ分からないという謎だらけのポジションに置かれることになりました。

 

ここで1997年のカタログを見てみましょう。

まあ特に悪役かどうかは書かれてないのですが、青デモスの素顔が明かされているので、「どう見ても正義のヒーロー面じゃない」ことが分かってしまうんですねえ。

黒デモスが司令官みたいですね。

亜空間通過変形モードとやらに設定して別の(別の?)宇宙に突入するらしいです。

さすがはデモス様、まさかのマルチバース設定で時代を先取りし過ぎですw

 

当時の私としては価格設定が「デモスマザーシップ」と「コウモリ男爵の城」が同じ値段で、まあどっちを買うかと言われれば(究極の選択)やっぱりお城かなあという感じでした。

 

余談ですが前年発売のエクスプローリアンが小さい3セットしか生き残ってないのが世知辛いですねえ。

大体2年くらいはカタログに載るセットが多かったのですが。

 

結局のところデモスとは何だったのだろうか。

世紀末に現れた未確認飛行物体デモス。

その謎に包まれた正体は謎のまま混沌の時代を駆け抜けていきました。