一番好きな映画は隠しようがなく「タイタニック」なのですが、
今ハマっている映画は、
「アパートの鍵貸します(1960年)」ですね。
保険会社に勤めるC.C.バクスター(ジャック・レモン)が
自分の出世のために、上司何人かの情事の場所として(変なシーンはないよ!昔の映画だもの!)
自分のアパートを貸すというストーリー。
上司どもはハッキリ言ってクズばかり、
彼らのために残業続きの毎日を送る(アパートが使用中で戻れないから)バクスター。
バクスターはエレベーターガールのフラン(シャーリー・マクレーン)に
思いを寄せていますが、彼女は部長のシェルドレイクと付き合っていた。
シェルドレイクにアパートの鍵を貸した日からバクスターの計画は狂い始める!!!
ネタバレは極力避けますが、
この映画で素敵なのが、バクスターが自分のアパートに帰宅して、
夕食を準備するシーン。
部屋に置いている家具や小物を見ると彼のセンスの良さが抜群なのが分かりますし、
小さめのオーブンにマッチで火をつけ、
当時のお惣菜的な料理を温めるシーン。
9時過ぎにようやく夕食を頂く羽目になる彼、
テレビをつけるとロードショーの時間!
放送される映画はこれまた私の好きな映画「グランドホテル(1932年)」
でも結局いらんCMが二つも入りバクスターは観るのを諦めます。
食べ終わったしそろそろ寝るか、と思ったら・・・・・。
この映画で同時に好きなシーンが本当に数秒だけですがもう一つあり、
5時20分の定時のベルが鳴ると、全社員が一斉に立ち上がり帰宅を始める場面!
計算機にカバーをかけ、11月なので上着を羽織り、次々に自分のデスクから離れていきます
過重労働が常識になっている日本人からしたら涙目になるほど羨ましい光景です。
しかもこの頃からすでにアメリカには時差出勤があった。
バクスターを演じたジャック・レモンがオペラ的な歌い方で
パスタを作るシーンがまた笑える。
年末のニューヨークが舞台なのでクリスマスのシーンや
新年を迎えるときに「蛍の光」をレストランにいる全員で歌うシーンなど、
まだ古き良き時代の残り香がところどころに漂ういい作品です。
今の映画みたいに「Fワード」などの汚い言葉もないため家族で見るのもおススメです。