白馬国際トレイル④危機一髪と笑顔のゴール | 世界を走ってやる!

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自分の足で色んなところを走りたい。いつまでもどこまでも元気に走れる頑丈なランナー目指して、走り方を研究しています。

走り始めは2008年9月2日




最後のパートはお山がひとつとゴールまでは林道やロードが続く。中にはお墓の裏を走るところもあった。

しかし、この一山がかなり曲者だった。

そして、最後もう山はないと見せかけといて、ほんのちょっとだけ山に入るのだが、ここで地獄をみそうになる。

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では、始めましょう。

30キロ以降はほぼ平地。
どちらかと言えばロード。

あっち行ったり、こっち行ったりと少し忙しかった。

でも、走れる部分だったので手は抜かない。

少しでも遅れた分を取り戻そう、そして、モカに追いつこうって思って走っていた。

舗装された道の上りはみんなが歩いていても、歩かず走った。

実際、モカに追いついたのは何キロだったかな。

35キロくらいだったかな。

陸橋かなんかの上から下の道が見下ろせるところがあり、丁度エイドがあるのだけどそこからモカがエイドで補給を終え、走ってく姿を見つけた。

あ、いた!

そこからはまだだいぶ距離が離れていた。

でも、ロードだったので、いつか追いつくはずと思えた。

私もエイドに寄り、コーラ飲んだり、補充したりした。

なるべく早く追いつきたく、ここはあまり長居をしなかった。

前の人の背中を追いながら、必ず追いつくはずと思って走った。

見通しの良い道か続いたのて、少し遠くを走っているランナーの姿も見えていた。


そして、その時はやってきた。

やっとモカの後ろ姿を捉えた。

あれ、歩いてる。どうしたんだろ、膝が痛くなったのかな。

やっと追いつき声を掛けた。

どうしたの?

転んで膝を擦りむき、肩を打って肩が痛いそうだ。

擦りむいた膝が痛々しかった。

あまり無理しないでねと声を掛け私は先を急ぐ。

次のエイドまではすぐだった。
その手前で、元気な女子にひとりかわされた。

でも、エイドで追いついた。

エイドには数人女子も居て、みんなゆっくりしていたから、私は摂るものとってさっさと先に進んだ。

さ、ここからまた山の始まりだ。
この山が何気にキツかった。

でも、もう最後の山だし、ここで頑張らないでいつ頑張るんだ!と言い聞かせながら山道をなるべく走って上った。

これまではかかと付けて上ってたけど、この辺からは爪先を利用して上った。

これは脹脛が鍛えられてないと危険な走りだ。

ここまで脹脛を使うのは我慢していたので、最後に少し使ってみた。

おや?意外といけるぞ。
この方がスタスタと上れた。

とは言えども結構な距離を走ってるので、ずっとは続かない。

走れるところは走り、歩くとこは歩く。

この感じでちょこちょこと男性ランナーを拾っていった。

一体どこまで上るんだろーとガーミンのエベレーションを時々確認。

道のりは険しく、ところどころロープを必要とするところがあって、ロープを手で繰り寄せながら上へと上った。

最終的には1000m以上も上った。
やっと下れる~

ここからは走れる下りが続いたが、上りでかなり脚がくたびれていたので、疲れが落ち着くまでは安全第一で。

下りに入ると、元気な女子が一人追いついて抜かしていった。

そうなんだよなー
いくら上りで頑張っても、結局下りでぬかされちゃうんだよなー

女子以外にも男性にも追いつかれたり。

でも、男性は割とロードで引き離すことができた。



荷物を少しでも軽くしようと、バッグに入っていたヴィダーインを飲んだら、バッグの重さが左右で違くなってしまい、カバンのバランスが悪くなった。

そんなことまで考えてなかったなー
右側のが重くて、バックが擦れる。

気になってしまい、終始左肩のところを気にしていた。

今後はその辺も考えて走らなきゃと思った。

最後の山ももう終わりだ!


途中、えー?こんなところで一人で応援?てなところに外人さんが山の中で応援していたり、オールスポーツがいたり。

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なんだか屁っ放り腰ぎみだし。

残りあと9キロか、10キロくらい。
そう長いとは思わなかった。

ここからは、何気に砂利道の林道が長く感じた。

最初はもう山はないと思ってたから結構頑張って走った。

思わず知らない人に、もう残りこんな感じですかね?と聞いたくらいだ。

その人もそうだって言ってたので安心してたら、あれ?また山入るの?

高さと距離がある訳ではないけど、突然の山の上りにもう脚が限界間近!

そして、ここに来てやたらと倒木が多い。

嫌がらせか!っくらいに木をまたがせられた。

多分、これが最後の上りだろうというところで脚を一歩あげた時だった。

内転筋あたりに激痛が走る。
ピキピキ雷

うわぁー や、やばい。
攣りそう。

危険を感じ立ち止まり、ゆっくりと脚を上げた。

そして、次の一歩。

ピリピリ雷

キーー‼︎
今度は反対の脚‼︎

これはまずい、やばい、かなり焦る。

後ろが詰まりかけている。

ここで無茶したらブチっていくんじゃなかってくらいの感覚だった。

後ろの人たちには申し訳ないが、ゆっくりと足を進めた。

もう、その一歩に全神経を集中して、よっこらしょといった感じで脚を上に移動させる。

後ろから追い抜こうとする人もいなかったことから、多分みんなキツかったのかもしれない。

なんとかあとは下るだけになった。

下りになるとう右膝が痛くなった。

まるで野辺山の馬越峠の下りの時みたいな膝の痛みがでたので焦った。

ゆっくりゆっくりと下ってたのでさすがに何人かの人に抜かれた。

そして、やっと山の中から脱出。

ホッとしたよ。

エイドがあったので、エアサロ借りて脚にかけまくった。

最後の悪足掻きをしなきゃならないからね。

効いてるのかなんてよくわからない。

ピキピキしていた脚は面白いことに、平地ではなんともない。

エイドに女性ひとりいたので、こりゃ急がなきゃと、先にスタート。

しかし、その女性もまだ力はありそうだった。

先に少し頑張り過ぎてしまったせいか、あっけなく前に出られてしまった。

なんとか追いつこうと、必死に後ろを追う。

私は山とエイド以外では何があっても歩くつもりはなかった。

どんなにゆっくりでも、歩かず走った。
人によっては歩いた方が早いかもしれないが、私は歩くより遅くても走った方が早いから。

空からポツポツと雨も降ってきた。
ゴールまで5キロとないので、雨も気にならなかった。

あと3キロ、2キロと距離が短くなる。

前の女子は時々歩いて、また走った。

私はペースを崩さずに淡々と走る。

それでも追いつかない!

なんだかんだと脚も疲労で思うように動かない。

でも、あとほんのちょっと。

なんかウルトラのゴール前の雰囲気と似ているな。

フルマラソンのゴールとはちょっと違う。

なんて言うか、みんな暖かい。

心のそこからお帰りなさいって迎えてくれるその感じは中々フルマラソンでは味わえないんじゃないかな。

なんて言うか、フルのゴールはいつもエキサイティングしていて、必死だったり、苦しかったり、気持ち的にも達成感と悔しさとかがあって周りがどうこうっていう余裕なんてあんまりない。


しかし、この長い距離のレースってのはここまでひとつの旅をして来た感覚もあってかゴールするとやっぱりお帰りなさいって雰囲気が強く、ホッとする。

そして、やっと終わったーと言う嬉しさでいっぱいだ。


もう、ゴールまで400mだよ!

そう声を掛けられた。

やっと見慣れた景色に戻ってきた。

町の人達や先にゴールした人たち、応援に来た人たちがお帰りなさいと迎えてくれる。

みんなとハイタッチしながら、最後力を振り絞ってゴールテープを切る。

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やった! ゴールだ!

笑顔のゴール!

初めての50キロトレイル、無事に完走できた!



この日までの山の練習成果を出せたかどうかわからないけれど、ちゃんと走り切れたし、ゴール後はどこも痛いとこなく普通でいられただけでも十分だ。

これから先、もっと長いレースに出るかどうかは今後のフルマラソン次第だと思ってているけど、でも、またいつかロングトレイルをチャレンジしてみたいなと思うようになった。


喉もと過ぎれば…ってやつだねゲロー

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白馬国際トレイル ロングレポ
おしまい。




おまけ

ちなみに

男子1位 4:47:42 ポーン

女子1位 6:18:38 滝汗

7位までが6時間台

8位 7:02:55

19位 7:30:29 ← mieさんのゴールタイムニヒヒ


女子最終ランナー 9:58:47


※制限時間10時間

オマケ
前夜祭は振る舞い酒があるよ。
無料だよニヤニヤ

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