ハーフの歌舞伎役者さん | ピアノ弾き語りシンガーソングライター「そらみつ」オフィシャルブログ

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奈良県出身のピアノ弾き語りシンガーソングライター、「そらみつ」のブログです(^^)
好きな音楽はメタル、趣味は歌舞伎鑑賞。メタルと歌舞伎を取り入れたオンリーワンのオリジナル曲をお届けしています。

こんにちはウインク
ピアノ弾き語りシンガーソングライター、
そして歌舞伎とメタルを愛する女子、そらみつです。

の記事でも書きましたが、GW中に「團菊祭五月大歌舞伎」を見に行きました。

午後の部、1幕目「弁天娘女男白浪」に出演している子役、寺嶋眞秀くん
尾上菊之助さんの姉、女優・寺島しのぶさんの息子さんです。可愛い丁稚さんの役がよく似合って、ホッコリしました。おねがい

眞秀くんはお父様がフランス人。ハーフです。
去年、眞秀くんが「魚屋宗五郎」で初お目見えの時、情報番組でMCの方が、
「ハーフの役者さん、戦前にはお1人いらっしゃったようですけどね」
と、サラッと一言。

眞秀くんの可愛さよりも(ゴメンなさい汗汗汗)、その一言に釘付けになりました。

戦前に、
ハーフの歌舞伎役者さん!?びっくり

今でこそ、国際結婚もハードルが下がっていますし、ハーフタレントさんの活躍でハーフ=カッコイイドキドキみたいなイメージがありますが、外国人への偏見が厳しかったであろう戦前。
しかも、伝統芸能である歌舞伎の世界に...びっくり

ものすごく気になったので、調べてみました。
そして、見つけました。爆笑

十五代目市村羽左衛門
(いちむら うざえもん)さん。

屋号は橘屋(たちばなや)。
1874年(明治7年)の生まれです。戦前というか、江戸時代と紙一重...キョロキョロ汗汗汗
めっちゃ昔やん。

お父様、チャールズ・ルジャンドルさんはフランス生まれのアメリカ人

明治政府の外交顧問として来日した、いわゆる「お雇い外国人」だったようです。

お母様の池田絲(いけだ いと)さんは越前福井藩主松平春嶽さんの姫君...とはいえ、お殿様が腰元(女中)に手をつけて産ませた子で、家臣の養女に。
明治維新後は養家の困窮により芸者さんをしていました。

お雇い外国人と、武家のお嬢様...これは猛反対をぶっちぎっての大恋愛か!?と思いきや、実情はそうではなく...キョロキョロ

明治政府がお父様に対し、外交顧問としての功績に報いるため、日本の女性を妻として贈った...という、現代では考えられない事情が...。ガーン

外国人や混血児への偏見が強かった当時。女性が外国人と結婚することは、「恥」とされていました。
産まれてきた子どもを育てる自信がなかったお母様は、生後間もない子どもたちを里子に出しました。

十五代目市村羽左衛門さんは4歳のとき、里子に行った家から十四代目市村羽左衛門さんの養子となったようです。キョロキョロ

お母様はその後、母であることは明かさず、一贔屓として息子さんを応援していましたが、後年産まれた妹さんと羽左衛門さんが(お互い兄妹と知らないが故に)恋愛に発展しそうになり、事情を打ち明けたそうです。

その後、既に別の国へ赴任していたお父様との面会も叶いました。
(この話で歌舞伎の脚本が書けそうなドラマチックさですが…キョロキョロ汗汗汗)

役者としての羽左衛門さんは、美貌にも恵まれ(そこはやはりハーフ照れ)、二枚目や若衆を中心とする立役(男性の役)として活躍。

あまりの美しさから、「花の橘屋」と称され、観客を魅了しました。

写真をここに貼っていいかどうか、ちょっと迷う所なので、ご興味のある方は「十五代目市村羽左衛門」で検索してみてください。ウインク

ちなみに...何とYouTubeに、羽左衛門さんの舞台出演時の映像がありました!びっくり
こちらです。↓


昭和5年。京都の「南座」で上演された「勧進帳」です。
弁慶は七代目松本幸四郎さん。そして、関所の番人富樫左衛門を、十五代目市村羽左衛門さんが演じています。

さすがにこの映像では顔が美しいかどうかまで分かりませんが...キョロキョロ汗汗汗(動き早っ!汗汗汗)
声はご本人のものだそうです。短い映像ではありますが、時代を超えて映像や声が残るって素敵ですね。おねがい

この映像の向こうは昭和5年だと思うと、なんだか不思議な気持ちになります。

ちなみに、役者さんとしての活動期間を通じて、ハーフとの噂は常にあったようですが、ご本人は多くを語らず。出生の事情が明らかになったのも、最近になってからだとか...。

時代背景もあり、あまり公言したいことではなかったのかもしれません。

十五代目市村羽左衛門さんは終戦の直前、昭和20年5月に、70歳で亡くなられました。

美しく、愛された役者さんではあったと思いますが、明治、大正、そして...日本が戦争へと突き進んでいった時代。
ハーフであることがご本人にとって幸いであったかどうか…それは分かりません。

十五代目市村羽左衛門さんが亡くなられてから、73年。

時代は、変わりました。

寺嶋眞秀くんがこのまま役者になるのかどうかは分かりませんが、願わくば、ハーフの歌舞伎役者さんとして堂々と舞台に立ち、日本の伝統芸能を世界に広げてもらえたらな、と思います。


というわけで今日は歌舞伎のお話。
ハーフの歌舞伎役者さんがテーマでした。

それではまた次回ウインク




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