日頃よりお世話になっているミュージカル座さんがクラウドファンディングを開始します。
微力ながら私からも拡散させて頂きます。
勝手に、長たらしく、私の思うことを書きます。
私は謂わばミュージカル座さんによって「ミュージカル作演出家」に「ならせて」頂きました。
2011年5月のこと、
初めてつくった音楽劇を演出するべく、養成所の同期と後輩に助けてもらって自主公演を打とうとしていました。
いろいろと手一杯で、宣伝になかなか手が回ってなかったのに、ある日、それまでに何回か出演させて頂いていたミュージカル座から電話がきて、代表のハマナカトオル先生が拙作を観たいとおっしゃってる、と。
え、なんで上演のこと知ってるんだ、田宮あたりからバレたのか?と思いました。
本来ならばこちらからご招待のご案内をお送りするのが礼儀。こちとらその礼儀を欠いてしまったというのに、本当に観に来て下さいました。100人未満のキャパ(客席数)の、20人程度のカンパニーの自主公演。
終演後に先生にご挨拶したら、ミュージカル座でも書いてみませんか?って、その場でおっしゃった。
よくわかんないけどなんかこんな規模感の公演をやらせてもらえるんだと思って、「はい」と即答した。
数日後、お打ち合わせに伺うと先生はポンと企画書を出した。キャパは250でカンパニーは60人近くで、中身は『ジーザス・クライスト=スーパースター』みたいなミュージカル、とおっしゃった。あ、思ったのと違ったデカかった…。
「出て欲しいキャストさん居ますか?」先生は畳み掛ける。私の頭はそこまでついてけてない。
「出て欲しいかまで考えられないですけど坂元健児さんは好きです…」
「じゃ、そのうち電話かけてみましょう。」
はぇっ。
そしてキャスティング開始後。
「決まりました。」
マジか。
ちっちゃい舞台1作品しか発表してない27歳の女に初のミュージカル製作をぽんと任せます先生?
つまんないもの作っちゃったらどうするの?
失敗したらどうするの?
座の評判が下がったら?
で、いやもう、終わってみると当然失敗だらけだったし、全然出来てなかったし、それは今もだけど、
でもそういうチャレンジングな時があって、そのお蔭で、というても私は所詮こんな体たらくだけれど、
先生「次、何か書きたいものありますか?」
先生「カムイレラ、三部作にしましょう。」
某P「戦隊?はっはっは~。書いてみれば?面白いと思うよ。」
某P「ブロードウェイミュージカル?いいよやろう。」
某P「藤倉が作りたいものを作っていいよ。」
先生「たまには舞台に出ましょう。」
こんなにもお心のひろいP=プロデューサー達のお蔭で、今の自分はあります。
この14年間で私が得た素晴らしい出逢いの多くは、あの北浦和の小さな劇団で起こりました。
あのとき先生が拾って下さらなかったら、
キヤと道生はアイヌの地で風に歌うこともなかったし、
氷刀火と琅丸が抱擁を交わすことも、
トリオとセンパイが自由の扉へ走り出すことも、
我ら日本人がSend me a signしたりミゼラブリーに行進することも、
山田創くんがレンジャーレッドとして走り続けることも、
ジーザスと使徒達が愛を歌うことも、
なかった。
そして開催する予定だったアメリカのスペリング大会のミュージカルは延期となり、更には、発表されていなかったけれど本当は再演予定であった他の作品に至っては無音のうちに霧散しました。
むろん何より命が大事ですから。
確りと、心得ています。
とはいえ、あそこは小さな劇団です。たしかにほんとに小さな劇団です。
14年も携わっていると、「こんんんんんのやろー!ありえん!もーやだ。」って事ありますよ、正直。
あるんだけども、好きなことを仕事にしている以上、そして仕事である以上、全て100%思いのままの楽園となりえないのは当然とも思っていた。
それよりも劇団員さんがみんな本当にあったかくて。心が広くて、舞台が大好きで、熱くて。
小道具だの衣裳だの、気付いたらもう用意されてきて、いつやったの?寝てる?寝てないでしょ絶対。
知らないこと、分からないこと、未熟なことに対して根気よく教えてくれる。
失敗したらちゃんと叱ってくれる。
事務所で遅くまで作業してたら、通りすがりにポンとお菓子を置いてくれる。
公演のスタッフワークだって劇団員の仕事だって膨大にあるだろう中で、稽古場では絶対にパフォーマンスのクオリティを落とさない、これぞ役者なのだという居方をまざまざ見せ付けられる。
いちスタッフとして事務所に居ると、遭遇する。朝な夕な、闇練したり、教えあったりする姿。月1回、座員会議とやらで、奥の事務所を締め切った中で劇団員だけで会議してるらしいのだが、漏れ聴こえる座員さんたちの笑い声、会議らしからぬ雰囲気。(いや、ちゃんと会議されてるのだと思いますが)
舞台という絆でむすばれているファミリーなのだなと。
その笑い声にこちらまであたたかい気持ちになりながらスタッフワークをする私が居た。先月まで。
書き出したら止まらないけれど、
こんな話、お気に障る方もいらっしゃるかもしれないけれど、
困っているのはミュージカル座だけじゃないことも承知しているけれど、
もしも、少しでもお心をお寄せ頂けるならば、僅かでも嬉しいです。お力添え頂ければ幸いです。↓
あとですね、個人的な理由があってこれは声ちっちゃめに言いますね、
期間限定で今月上演予定であった『アワード』2018年初演映像が公開されています。