循環生理の本 | 手術室発、日本の医療へ

手術室発、日本の医療へ

毎日の麻酔業務におけるミクロなことから始まり、そこから浮かんでくるマクロな日本の医療全体についてまで、感じること、考えることを書き残していきます。専門的なことも書きますが、一般の方にも読んでいただければと思います。

常々、麻酔科医たるもの、循環生理がわかっていないとだめ、と口を酸っぱくして言っていたものの、なかなかコンパクトな循環生理の本がなかったが、1昨年、ふと出会った本が非常に良くまとまっていてよかった。

それをなんとか翻訳して、忙しい臨床の合間にでもさらっと読んで理解を深めてもらえるようにと、
取り組み始めたが、自身の異動もあり、かなり時間がかかってしまった。
しかし、ようやく、本日翻訳本が出版された。

今回、集中治療の讃井教授のお力添えによってこの本の翻訳出版が実現できた。そして、自らも翻訳に携わっていただき、最後には、素晴らしい文章力によって、こなれていない日本語もかなり手直ししていただくことで、かなり読みやすい日本語にしていただけたと、感謝に耐えない。

我々翻訳者としても、この本が、急性期医療に携わる若い医師、とくに、麻酔科、ICU、救急、心臓外科、循環器内科などに携わる医師の役に立てればと思う。
私が読んでいても、ときどき、「あ、そうだった、たしかに」と頷くこともあり、指導者レベルの人にも是非とも目を通していただければ、新たな気付き、知識の整理に役立つことは間違いないと思う。

せっかく苦労して訳したので、多くの医師、あるいは、MEさん、看護師、学生さんなどの役にたてれば、まさに、翻訳者、冥利に尽きる思いである。



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