大御所の先生のご冥福お祈り申し上げます | 手術室発、日本の医療へ

手術室発、日本の医療へ

毎日の麻酔業務におけるミクロなことから始まり、そこから浮かんでくるマクロな日本の医療全体についてまで、感じること、考えることを書き残していきます。専門的なことも書きますが、一般の方にも読んでいただければと思います。

直接はあまり面識はないのだが、我々の麻酔の業界では知らない人はいないほどの大御所の先生が亡くなったという知らせを聞いた。

直接ご指導を受けたわけではないが、静岡こども病院の麻酔科部長を20年以上されていた方なので、我々の業界では関東近県では知らない者はいないほど。

それが、突然の訃報。

しかも高山の奥地で、遭難されたと。

本日のネットでもいくつもニュースが掲載されていた。

奥様と日帰りで山に入られたのだが、奥様が滑落して骨折し、動けなくなり、
救助を待つうちに天候が悪化して、捜査が難航してそのまま2日が経過。

本日発見された際には、お二人寄り添うように亡くなっていたとのこと。

あまりに突然のことだけに、同門の方、あるいは病院関係者は驚いておられると同時に悲しみに暮れられていることだろう。

こんな真冬の山に登られたのはなにかあったのだろうか。
麻酔科医として、日頃から危機管理をしている者としては、日頃の仕事のままであれば
こんなことにはならなかっただろうにと残念でならない。

やはり日常を離れて、ほっとしたいとき、仕事ではきちんとされいてたことも忘れて、
危機管理を怠ってしまったのであろうか。

いずれにしても、亡くなられたことに変わりはなく、いまからあれこれ言っても始まらない。
それにしても立派な指導者を失ってしまった。
我々の業界ではまだまだご活躍して欲しかった先生であった。
ご冥福を祈るばかりである。

合掌。