チア☆ダン 〜女子高生がチアダンスで全米制覇しちゃったホントの話〜（2017）

2018(29)2018/3/25観　　於・小倉昭和館１(※『ミックス。』と二本立て)

チア☆ダン 〜女子高生がチアダンスで全米制覇しちゃったホントの話〜

2017年　　日本映画　　121分
監督／河合勇人
脚本／林民夫
撮影／花村也寸志
音楽／やまだ豊
企画プロデュース／平野隆
音楽プロデューサー／桑波田景信
主題歌・挿入歌／大原櫻子
美術／金勝浩一
編集／瀧田隆一
チアダンス振付・指導／前田千代
【キャスト】
友永ひかり／広瀬すず
玉置彩乃／中条あやみ
紀藤唯／山崎紘菜
東多恵子／富田望生
永井あゆみ／福原遥
山下孝介／真剣佑
村上麗華／柳ゆり菜
矢代浩／健太郎
絵里／南乃彩希
南青山女子高校チアダンス部の主将／大原櫻子
大野コーチ／陽月華
ひかりの父／木下隆行
多恵子の母／安藤玉恵
教頭先生／緋田康人
校長先生／きたろう
早乙女先生／天海祐希
早乙女先生の夫／矢柴俊博

中学を卒業した友永ひかりは、県立福井中央高校に進学。中学から一緒だった同級生の孝介がサッカー部に入部したことを知り、彼を応援したいという軽い気持ちでチアダンス部に入部する。しかし、顧問・早乙女先生は、全米大会制覇を目標に掲げ、前髪下ろしと恋愛禁止というルールを課して厳しく指導する。あまりのスパルタぶりに続々と退部者が出たが、ひかりは同級生で部長の彩乃の存在もあり続けることに。ダンスは上手いが無愛想な唯、ぽっちゃり体系の多恵子、オタク系のあゆみ、バレエ経験者の麗華など、個性的なメンバーで全米大会制覇を目指しチアダンス部の挑戦が始まる。しかし、最初の大会はめちゃめちゃで揃わないどころか、ステージで転ぶ者続出の醜態をさらす。怒った麗華はバレエに復帰し退部。彩乃とひかりは何とかチームをまとめ頑張る。部員の本気度に早乙女先生も本腰が入り、チーム名「ＪＥＴＳ」翌年、即戦力になりそうな後輩も入部し活気づくが、和気あいあいを目指すひかりは早乙女先生ばかりか、彩乃からもダメ出しされる。また、練習中 脚をケガしてしまい全国大会のメンバーからも落とされてしまう。自分の甘さに勝とうと自主練を頑張るひかりは･･･。

正統はスポ魂学園物で楽しく可愛らしい映画でした。実話に関しては殆ど情報を得ずに鑑賞しました。全米で優勝は真に素晴らしいですね。

今や、ドラマに映画に主演で見ないことが無い広瀬すず。本当にキュートでこういう役は嵌ります。チアダンスなので他にもキュートな女子がわらわら登場します。皆 手足が長くて･･･と思ったら、ぽっちゃりの子も。だがしかし、切れ切れのダンスを魅せてくれるのです♪

本作を観て、矢口史靖監督の『スウィングガールズ(2004)』や、李相日監督の名作『フラガール(2006)』を思い出しました。ラストに見せてくれるんだな♪と構えて待ったパフォーマンスにはテンションが上がります。

女の子達に近い若者達にはジャストミートな青春劇であり、中高年には先生目線に成れる物語でした。先生が天海祐希でコーチが陽月華という元タカラジェンヌ、彼女たちの踊りは残念ながらありませんでしたが、女の子達の成長を見守る姿が感動でした。大人目線では更に、親達の態度、子供を応援する親とネグレクトな親の両方が登場してリアルでした。自分も偉そうには言えませんけれど、子供の為に頑張る親ばかりではないのが辛い現実ですね。

そんな様々な状況にあっても、未熟ながらも自分なりに考え抜いて行動する少女達が清々しい。広瀬すず演じる主人公は気楽な等身大の子供で、考え方の甘さに泣く羽目になりますが、人生経験を積むってこういうことだよなと微笑ましく思いました。同年代の人達なら、もっと親近感を持って迫ることでしょう。良い映画です。