細密なペン画のイラストが有名なエドワード・ゴーリー(アメリカの絵本作家)の作品展(下関市立美術館)に行きました。ご覧の通り猫が好きだったみたいで、T・S・エリオットの詩『キャッツ ポッサムおじさんの猫とつきあう法』(ミュージカル『キャッツ』の元ネタ)をイラスト化しています。
Edward Gorey(1925~2000)
日本では逝去(2000年)以降初めて翻訳出版されていますが、アーティストの間で早くに影響を受けている様子が見えます。昨年放送の『日曜日美術館』で全国巡回の情報を見、待ち構えておりました。都会では昨年開催されていました。残念ながらおらが県には来ないので長州に出かけました。
『キャッツ ポッサムおじさんの猫とつきあう法』
キャラクター・グッズも作られた『うろんな客』のうろん君も可愛らしいヴィジュアル。だけどストーリーはあまり可愛くありません。ゴーリーの文章は意味不明な造語などを含み、韻を感覚で捕える様なアーティスティックなものらしいです。私はひたすら細密な筆致と究極のモノクロ美を堪能しています♪
↑うろん(胡乱)君(名前の無い不思議な生き物なのでタイトルから勝手な呼称)
↑うろん(胡乱)君(名前の無い不思議な生き物なのでタイトルから勝手な呼称)
猫やうろん君のイラストは可愛いのに、絵本の作風はお名前の様にgory(残虐な)話のオンパレード。もしかして「ゴーリー」ってシャレのペンネームかと思ったら本名でした(スペルは異なる)。大人向けの絵本と言われる各作品の内容な敢えて紹介しません(ググればどっさり見つかります)ので、とにかくペン画の美し過ぎる線をお楽しみください。これ全て手描き、スクリーントーンなど一切使用していません。今やデジタルソフトでプロが漫画描いている時代ですが・・・
と声を大にしたい。しつこいですが(笑)画だけでなくレタリングも全て手描きです。
プロならこれくらい描けなきゃダメじゃん! |
この度の展覧会にも展示された映画『ドラキュラ』のポスター。フランク・ランジェラの名前が見えるので1979年のアメリカ映画ですね。残念ながらこの映画は観ていません。このポスター原画、本当に綺麗で時間を忘れて眺め続けました。