みなさま、こんにちは。
子供達に真のバイリンガルを
目指してもらいたくて
オンラインで
勉強会を主催してますKayです。
作文に関してや
そこから派生するドイツの教育について
色々とインタビューさせていただきました。
私はドイツに合計約9年住んでいますが
前半2年間の息子がドイツの私立幼稚園に通っていた時以外
ドイツ人やドイツの教育について
触れる機会はあまりありませんでしたので
生の声は本当に貴重で
大変興味深い内容となっています。
ドイツの小学生の教育は4年間で
その後に大きく分けて
大学進学を前提とするギムナジウムと
それ以外の学校に分かれて勉強します。
今回インタビューした二人は
別々のギムナジウムに通っており
それぞれG8の女の子AちゃんとG9の男の子B君で
お母さんやお父さんと一緒に答えてくれました。
質問は私からの質問と
私の勉強会の生徒さんからの質問のミックスです。
Q 1:ドイツの授業では挙手して発言しないと成績が悪くつくのは本当? ある記事には7割挙手で成績がつくと書いてありましたが本当ですか?
A1(B君):5割。何も発言しないよりは間違った発言をした方が確実に評価されます。僕の学校はG10からは発言が重視されるコースとペーパーが重視されるコースに分かれるらしいです。
A1(Aちゃん):科目や先生による。化学と生物はテストがないので100%発言。ドイツ語、英語、数学、フランス語などは50%。たとえ授業を妨害するぐらい変な発言をしても黙っている子に比べればより良い評価される。
ドイツの南バイエルンという地域ミュンヘンに住んでいたこともあるけれど、授業の最初に前回の授業の復習を当てられるのでそのために毎朝前回の授業の復習をしてから学校に行っていた。
*授業を理解していても内気な性格の人が評価されないのは性格は生まれ持って与えられた部分も大きいのでフェアではないようにも感じます。日本人的感覚からすると限られた時間なのに理解していない内容をダラダラ発言するなんて授業の妨害のように感じるし、ドイツと日本どちらが良いとは言えないのではないでしょうか。後、アメリカの有名な教授が言っていた言葉を思い出します。「日本人を喋らせるのとインド人を黙らせるのが一番大変」という言葉です
Q2: この作文にあるように授業中挙手で発言できてますか。
A2(Aちゃん):良い成績になるため発言していますが、発言したくてもシャイで発言できていない子もいます。
A2(B君): 自分はあまり発言できていない方だと思います。ペーパーの方が得意。
Q3: 先生はどのように積極的に発言させていますか。
A3 (Aちゃん):先生は発言しない子に対して良い成績をつけないだけ。成績が悪いと進級できない。最悪ギムナジウム(進学校)を退学させられます。
A3(B君):Aちゃんと同じです。
Q4: 日曜や午後は何していますか?
A4(Aちゃん):スポーツや勉強です。(お母さんからは「アニメ観てるか携帯触ってるか宿題」だそうです)
A4 (B君):学校の後はサッカーチームの練習が週4であります。その他は勉強したり宿題したり趣味をしたり。
*ドイツは日曜日はほとんどのお店が営業していません。学校によって違いますが13:00には終わる日もあります。
Q5: 日本の教育方針について聞いてどう思いますか
A5:(Aちゃん):ドイツの方が自由でのびのび
Q6: 日本の教育の苦労・ドイツの教育の苦労それぞれどういうところがあると思いますか
A6 (Aちゃん):私の仲良しの友達にシャイな子がいて頭が良くて理解しているのに苦労していると思う。日本の学校には行ったことがないけれど、ドイツは日本のように、目立ったり、すごく頑張っている子を叩くイメージがあるけれどそういうことはない。もっと色々な人がいてそんなことぐらいでは目立たないのかもしれない。ドイツは個人主義だしもっと多様性があるから。
Q7: どうすれば日本はドイツに追いつけると思ういますか
A7(Aちゃん):そもそも、日本のやり方の方が劣っているとは限らないし日本人に合うやり方なのかもしれない。ドイツのやり方でやってもだめだと思う。日本はドイツのように個人主義だったり多様性があるわけではないから。
A7 (B君): 日本が劣っているともドイツがすごいとも思いません。
Q8: ある先生によるとドイツの教育の目標は「民主主義の担い手を作る」だそうですが、授業を受けていてそんな感じがしますか。
A8(B君):特に民主主義を意識しているとか強調されている感じはしません
A8(Aちゃん):しない 先生にもよるけど熱心じゃない先生もいる。日本のように名簿順に当てるお年寄りの先生もいる。
*ちなみにAちゃんに教えてもらいましたがdemocracyはドイツ語でデモクラティーDemocratee(デモクラティー)と言うそうです
Q9:ナチスやヒトラーに関することはいつ学びますか?
A9(B君): 学校ではG9からです。でもドイツ人はおじいちゃんなどから学んでいると思う。
5本指を立てて手をあげるのも意味は知らなかったし、人差し指をさして手を伸ばす挙手が当たり前だと思って育ちました。
A9(Aちゃん):小学校のG3、G4で少しさらっと習う。G9で詳しく習うらしいです。
Q10:どうして日本人はドイツに比べて意見を言わないと思いますか?
A10 (Aちゃん):意見がないわけではないと思う。それは、同質な社会だからだと思う。ドイツには本当にいろんな人がいる。多様性のかたまり。言語も宗教も文化も。そんな中では自分の意見を言わざるを得ない状況がドイツ人を作り出していると思う。
A9(B君): ドイツ人でも意見を言わない人もいますし、日本人でも意見をしっかりいう人もいる。その割合が反対なのかな、とは思います。ドイツでは間違った答えでも発言としてプラスに取ってくれますが、日本は間違えた答えだとマイナスになるイメージです。
Q11:いじめ対策の作文に書いてあるようなの学級ノートはありましたか?ありますか?
A11(Aちゃん):ノートはないけれど生徒主導の学級会はあるし、各クラスの学級委員が学校に質問したり問題を共有する機会はあります
A11(B君):特になかったです。でも週1で道徳のような授業はありクラスの問題などが話し合われています。
以上。日本のマスコミに書かれている「日本ダメダメ論」や「日本最高論」のような強調された極端な答えでなくバランスのとれた素直な答えが印象的でした。
AちゃんもB君も日本には一度も住んだことはないのですが、ご両親が日本人ということもあり日本語の話す能力は同じ日本人と何ら遜色はなく、ドイツ語と日本語のバイリンガルとして頑張っています。
今回、この作文をみんなで英訳すると伝えるとB君はレベルの高いことをやっているととても刺激を受けたようです。
Aちゃんも今回のインタビューが自分の受けている教育について考えるきっかけになってくれたら嬉しいな。
英語よりずっと難しい言語であるドイツ語でドイツ人に混じって頑張ってる二人を心から尊敬!これからも応援してます
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