神奈川県公立高校入試-上位層激戦 | 作文・読解力など国語力向上 学習塾ラーニング・ラボ横浜天王町教室のスタッフブログ!

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本日、平成27年度神奈川県公立高校入試の結果報告会に参加してきました。

すでに様々な業者さんが学力検査問題の分析など勉強会を開催して下さっています。

テスト問題の分析は自分たちでもできるけど、
今日の会では、主に統計資料の分析が主題でしたので、
大変ありがたかった。


すでにご存じの方もいらっしゃるかとは思いますが、
特に中学生やその保護者さまはぜひぜひ知っておいて、
しかるべき準備をして頂きたいので簡単に記しておきます。


まず、全体的に神奈川県の公立高校入試では、
中上位層の学校に志願者が集中しています。
(目安としては偏差値50以上)


そのため不合格者も中上位層の学校で半数以上となっていて、
地域によっては不合格者の90%は中上位校志願者とのことです。

昨今の教育界の状況をみれば、うなずける部分も多いです。

たとえば、古いところから言えば、

「全県学区」
「絶対評価」

などによって、以前の「学区」「相対評価」時代の入試とは
かなり様相が異なっています。

もちろん「少子化」というのも重要なファクターのひとつです。


さらに直近の状況では、私学で「書類選考」を実施する学校が増加してきていることや授業料の助成の問題などで、私学へのハードルが下がり、私立への進学も視野に、難関公立高校へチャレンジするという志向が強まってきているとのことです。

入試という話題は、上位校への進学という純粋に学習面の問題ではありますが、多分に経済的要因によって大きく左右される問題でもあるんですね。

これまでの日本のいわゆる「学歴主義」や「学歴社会」というものも、「学力」という純粋な学習面の欲求だけでなく、むしろそれと同等かそれ以上に経済的要因によって展開されてきたという側面があります。

以前、大学院で受験や学力について研究しているときに、ついつい学習面からのアプローチばかりをしてしまっていた時期がありましたが、受験とはすなわち経済活動だということを教育社会学の知見かた改めて気づかされたという経験があります。

明治の学制以後ある時期までは受験とは「立身出世」のツールであり、
「立身出世」とは社会の中での成り上がりなわけです。

もちろんお金だけの問題ではありませんが。


少々話がそれてしまいましたが、
これから神奈川県公立高校入試を受験される方は、
十分に情報をあつめ、
志望校の状況等をきちんと把握しておく必要がありそうです。

県全体の平均倍率は1.2倍程度ですから、
以前からすれば「超ラッキーじゃん」というレベルです。
(ちなみに私は7.75倍でした(゜д゜;))

しかし、毎年不合格者は確実にいて、
その多くが中上位層の学校から出ています。

もちろんチャレンジすることは悪いことではありません。
むしろ私は個人的にはどんどんチャレンジしてほしいと思います。

ただし、進学は単に自分だけの問題ではありませんから、
最前の選択ができるように、早い段階から情報収集をして、
家族との意見交換も忘れずにしていきましょう。


そして、何よりも、どんな制度で、どんな試験で、
他の人がどんな状況であろうと、
自分自身がきちんと内申を持って、
学力検査もきちんとスコアが取れるようにしておくことが重要です。

というか、それ以外に自分の希望する進路に進むための方法はありません。

どんな制度であっても、どんな試験であっても、
きちんと自分が学習を積み重ね、
合格基準の成果を示せれば、
ほぼ間違いなく「合格」できるでしょう。

もちろん受験は他の受験生との戦いという側面もありますが、とはいえ、自分が著しく力がおとっていれば、どれだけ倍率が低くても不合格の可能性はあります。

逆にいえば、自分がこれまでの学習をある一定レベル以上で理解していれば、物理的には内申点がきちんとあって、本番の学力検査で一定以上のスコアを出せれば、「合格」なんです。

だからやっぱり比べるべきは他の人ではなく、自分自身。
昨日よりも今日、今日よりも明日、確実に自分を更新させていければ良いのです。
だって、他の人のレベルを上げることも下げることも自分にはできないんですから。


志望校の選択については多少戦略が必要ですが、
とはいえ、受験生がやるべきことは、
それほど変わっていませんし、それほど多くもない。


神奈川県では新制度において、面接試験が全員必須となりました。

今のところ結果を見るかぎり、面接で差がつくという事態にはなっていないようです。

であれば、やはりやるべきことは絞られますね。


今日の会の中で、受験生へ直接取材した中で、
多くの受験生が口々に言っていることがあったという話題がありました。

受験生たちは受験を終え、何を強く感じていたかというと・・・


「もっと早くから勉強しておけば良かった」


おそらく学校や塾などで、
早め早めの準備を促されてきたはずです。

その受験生本人が受験を終えたとき、
率直に、でも、強く感じたのがこれなんですね。

特に、近年の新制度下での学力検査等への対応は、
やはりこれまでのような受験対策では不十分です。

確実に合格を勝ち取るにも、
その後の学習を効果的に進めるためにも。

こうした体験者の生の声は大変参考になります。


受験生諸君、今後数年のうちに高校受験を受験するであろう諸君。

早め早めに準備しましょうね。

先輩たちは、その幾人かは後悔とともに「もっと早く・・・」という思いを持ったようです。

君はそうならないように、できることを、できるうちに、できるだけ、やってしまいましょう。

入試は中学校3年間の学習内容が出題範囲ですから、
1~2年生の方だって、今学習している内容を確実なものにしておけば、
3年生になって改めて一からやり直す必要はないわけです。

その意味では、3年生になってはじめて受験勉強するのではなく、
日々の着実な学習がそのまま入試につながっていると思う方が自然なんです。



出来ない理由なんて考えればいくらでも出てくる。
そもそもがチャレンジなわけで、
何もしなければ何もできないんだから、
ネガティブなことを考えてもしょうがない。

どうすればできるのか、自分は何ができるのか、
と考えるようにしよう。

そして、やるべきことが明確になったら、
やっぱりそれを「今」「すぐに」やり始めよう。

その積み重ねの先にあるミライは、おそらく明るい。