こんにちは、軍場大輝(くさば ひろき)です。

 

お陰様でYouTubeのチャンネル登録者数3000名を突破しましたクラッカー
動画本数も100本超えましたビックリマーク
 

2019年5月29日にYouTubeをスタートしてからもうすぐ1年です。
1年で3000名達成したので、2年目は1万名登録を目指したいと思います。

 

では、今回のブログは、最近注目されている日本の精油、和精油の「柚子」です。

 

まずはyoutubeで解説

 

 

チャンネル登録3000名達成!!次は10,000名を目指します。

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精油名:ユズ/柚子

学名:Citrus junos

科名:ミカン科
部位:果皮/ 水蒸気蒸留法
IMチャート:右下
価格帯:2000円前後/5ml
【主要成分】
リモネン 80%
γ-テルピネン 10%
【使い方】
芳香器:○
お風呂:肌が弱い方は少量で使用
マッサージ:肌が弱い方は少量で使用

 

 ユズ精油に期待できる効果

 

ユズの日本への渡来は奈良時代と言われ、1300年以上、日本人になじまれてきた柑橘系です。

柑橘系は一般的に紫外線に当たると皮膚にダメージが与えられる光毒性があります。

それは柑橘系に含まれるフロクマリン類という成分が関係しています。

この成分、分子量が大きいため、水蒸気蒸留法ではなかなか抽出されないのですが、

圧搾法では抽出されやすいです。

そのため、圧搾法で精油が抽出される柑橘系には光毒性がある精油が多いです。

しかし、水蒸気蒸留法で抽出されているユズ精油はフロクマリン類の含有率が少ないため光毒性の心配がありません。

 

そんなユズ精油ですが、精油の中でも研究は非常に少ない方ですが、

今回は【科学研究費助成事業】で研究されたユズの研究成果報告を2つ紹介します。

 

 

柚子のタッチによる終末期がん患者の倦怠感とQOLに関する多施設共同前向き試験

【概要】

慢性疼痛を伴うがん患者の倦怠感緩和法を目的にした柚子のタッチセラピーは、直腸癌術後肺肝転移の患者の倦怠感、疼痛の軽減、QOL、闘病意欲を高め、症状・心理的改善が定量的に裏付けられた。

 

【背景】

緩和医療の発展は目覚ましいが、癌の倦怠感、疼痛は十分に緩和できていない。

精油はがんの症状として倦怠感や疼痛を認知する脳機能全体に作用し、予防医学として期待されている。

アロマテラピーの作用は、心地よさやリラックスといった心理的鎮静への誘導と考えられており、そのメカニズムの詳細およびストレス緩和の応用として症状緩和機序は解明されていない。

 

【研究結果】

アロマ吸入による運動誘因性疲労における抗疲労効果および、その脳内メカニズムを明らかにするため運動負荷中のα派の変化を、精油の有無について比較した。

ユズ精油ありでは皮質機能の低下はなく、気分をリラックスさせ、疲労感を低下した。

 

運動負荷中のユズ精油吸入は、疲労感を低減させ、リラクゼーション効果をもつ。

実験結果より脳が覚醒作用を受けた時に顕著な倦怠感の緩和作用が示された。

覚醒作用のある嗅覚刺激に対して顕著な倦怠感緩和効果があると結論づけた。

 

【研究結果のまとめ】

柚子タッチセラピーは、深部脳活動活性を最適化することで個別的にがんの症状を緩和する可能性がある。

誘導された除痛状態では無痛に達する。そして柚子タッチセラピーは、倦怠感や疼痛またはその不快感を軽減すると同時に、鬱傾向を改善、あるいは過度の緊張状態を改善することで総合的に終末期患者のQOL向上に資すると考える。

 

 

 

心拍のゆらぎ現象から評価した植物芳香成分による月経前症候群の緩和作用

 

【概要】

アロマテラピーによるPMS軽減効果を、心身相関の指標ともなり、自律神経機能を反映する心拍ゆらぎ現象から評価することを試みる。精油はラベンダーとユズを用いる。

その結果、これら2種の精油を用いて、月経前に、10分間の芳香療法をおこなうことで、心拍数と交感神経活動の減少、副交感神経活動の増加、気分・感情状態の顕著な改善が認められ、特に芳香療法による心理的側面の効果は、ラベンダーとユズにおいて同等であった。

 

【背景】

月経周期に関連して、女性はかなり高い確率で、心身の違和感を経験。

特に月経前には、下腹部痛やイライラ、憂鬱といった身体・精神症状に加え、意欲・作業能率の低下を含む社会的行動の変化など月経前症候群(PMS)が現れます。

 

【目的】

この研究は、芳香刺激が月経周期に伴う心身不快症状の改善をもたらすのか、その背景に自律神経機能の改善が存在するのかを検討することを目的としている。芳香成分としてはラベンダーとユズです。

 

【研究方法】

正常月経期の女性21名(年齢20歳前後)が対象。

各被験者に対し、卵胞期と黄体後期に各3回、芳香刺激実験を行う。

芳香量および水の量は10μl(0.01ml)とし、被験者は、鼻下30cmに設置した芳香拡散器から放出される香りを10分間嗅ぐ。

 

被験者は起床時に舌下体温、尿の採取をしたあと、実験室に来室。

座位姿勢にて10分間安静を保持した後、芳香刺激前の気分・感情状態を評価。

10分の芳香刺激前後に心電図を各5分間測定する。

実験終了後、再び気分・感情状態を評価し、併せて、香りの感受性(強度・好み・親しみ感)を評価する。

 

【研究成果】

香りの心理効果を比較検討したところ、月経周期に関係なく気分障害に有意な香りの効果が認められた。

ユズ精油はラベンダー精油より大きな効果があった。

月経周期によって香りの感受性は影響を受けなかった。

好みと親しみ感の指数は、ユズの指数が他の2種類と比較して有意に上昇した。

ラベンダー好みと親しみ感の指数は、特に卵胞期に低い傾向にあった。

 

芳香刺激に伴う自律神経活動の変化については、心拍数などの指標の変化から検討する。
まず、月経周期による指標の変化は認められなかった。

心拍数に関しては、香りの効果で有意に低下した。

ラベンダーとユズではラベンダーの方が高い傾向にあった。

 

先行研究でラベンダーの主成分である酢酸リナリルの吸入により月経前不快症状が有意に改善されたことが報告されている。

 

上記の研究をまとめると、ユズ精油の香りには匂いを嗅ぐだけでリラックスするだけなく【疲労感が軽減】するという事。

心拍数は低下し、自律神経の交感神経は抑制され、副交感神経は活性化するという事で心理的にも身体的にも影響を受けるという事が考えられます。

いわゆるストレス状態に対して効果的でしょう!その結果、闘病の意欲やQOLも上がったのでは無いかと考えられます。

また、タッチングとユズの香りの相乗効果で痛みにも効果を発揮したのでしょう。

 

ユズが日本人に慣れ親しんだ香りである事も効果を発揮しやすかったのかもしれません。

アロマテラピーを勉強していた人にとっては、効果として感じていた事ばかりだったかもしれませんが、

具体的なメカニズムがわかれば、応用範囲も広がるのではないでしょうか。

では、また次回のブログをお楽しみに(^ ^)

 

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