先日、知り合い(Mさんとします)から
聞いたお話にほっこりしたので
今日はそのお話を。
今ではほとんど耳にしなくなった
「モス」という布をご存知ですか?
私は知らなかったのですが
「モス」は羊毛で織られた暖かい布で
昔の人は軽くて暖かいモスの着物を
普段着としてよく使っていたそうです。
Mさんが小学生の頃
学校にはモスを集めにくる業者さんが
来て、不要になったモスを持っていくと
運動靴やドッジボールなどと交換して
くれたんですって。
80代のMさんが小学生の頃の話なので
戦後で今のように物に溢れて豊かな時代
ではありません。
Mさんは家に飛んで帰って、同居していた
おばあちゃんに事情を話して
「ばぁさま!その着物をちょうだい、
早く脱いで!」っておばあちゃんが
着ていた着物をもらおうとされたのだ
そう。
ちょっと、いえ、かなり強引なMさんの
お願いだったのですがおばあちゃんは
怒る事もなく
「ちょっと待って。脱いだら寒いから
別の着物を持ってくるから。
寒いからさ。」
ってすぐに脱いでMさんに持たせてくれた
そうなんですね。
そして、Mさんは欲しかったドッチボール
を手に入れたのです。
おばあちゃんがいつもと違う着物を
着ていることを不思議に感じたお母さんが
おばあちゃんに尋ねても
「あれはちょっと洗おうと思って
着替えたんじゃ。」って誤魔化して
Mさんが持って行ったことは内緒に
してくれていたそうです。
Mさんもドッチボールはお母さんには
バレないように隠して遊んでいたそう。
私はこの話を聞いて、おばあちゃん
「ちょっと待って」は寒いからだけ
なんだ〜ってツッコミを入れたくなった
のですが笑
ちょっと強引ともとれる
孫の願いを叶えてくれるおばあちゃんと
なんの躊躇いもなくお願いできるMさん
の関係っていいな、とも感じました。
Mさんはたくさんいる孫の中でも
おばあちゃんに一番可愛がられていました。
その分、おばあちゃんのお願い事も
よく聞いてあげていて、夜中のトイレに
付き添ったり、お手伝いもよくされて
いたんです。
Mさんは優しいおばあちゃんのことが
大好きで、一昔前の日本ですから
年長者であるおばあちゃんのことを
家族みんなが敬い
大切にされていたのだそう。
そこまで聞くと、大切なおばあちゃんの
着ている着物を脱がして持っていく
Mさんの行動は矛盾することでも
あるのですが笑
私はMさんのことすごく子供らしくて
かわいらしいな、って感じました。
この子供が子供らしくいれる
ことって、子供が成長において
すごく大切なことだと思うんですよね。
Mさんのお母さんやお父さんは
忙しかったけど皆優しくてお互いを
大切にするようなご家族だったそう。
ありのままの自分で愛されるという感覚
を持ちながら、秩序を身につけてこられた
のだと思うのですよね。
だから、家族のことも自分のことも
信頼してたんだな、って。
子供らしく、欲しいものは欲しいって
言えて、おばあちゃんも孫のために
チャカチャカ一肌脱いじゃう。
そこに自己犠牲って言葉は似合わなくて
ただただMさんの喜ぶ顔が見たいという
愛に溢れたおばあちゃん。
きっとみんなが満たされていて幸せ
だったんだろうし、そういう家族の中で
子供らしく自由で無邪気な子供たちが
わがままを言ったり、怒られたり、
笑われたり、色んな景色を
見せてくれることって家族にとっての
幸せや豊かさでもあったんだろうな
と、仕事しながら
妄想に思いを馳せていた私でした。
(ちなみにMさんは顔馴染みの患者さんで
私は看護師です。ちゃんと手は動かして
いましたのでご安心を笑)
私たちお母さんって
子供が素直に言うことをきいてくれたり
物分かりがよかったら、いい子に育ってる
って思いがちです。
でも本当は
ワガママを言ったり
聞き分けがなかったり
イタズラをしたり
そういう子供らしいことを遠慮なく
やれる居場所を作ってあげれることこそ
子育ての正解のように感じるのです。
あなたは子供らしい子供でいられましたか?
今日も最後までお読みくださり
ありがとうございました![]()






