癌はある? ない?
やっと、病理検査結果説明の日。
つい最近まで私の右胸だった場所に
癌はいたのか?
普通に考えたらおかしな話だけど、
癌があってくれ!
そう密かに願っていた。
そうじゃなければ、
何の為にこんな思いをして
右胸を失くしたか、わけわからないし
ますます、困惑する状態になってしまう
そして、先生の口からは
PCの画面には、切り取られた私の胸の
画像と癌の位置に赤い丸印が付いていた。
良かったぁ・・・
小さい癌、あったんだ
だからって、嬉しいわけはなく
ほっとしたような、現実を直視したような
複雑な気持ちだった
クリニックでのマンモトーム生検で
9ミリの癌から組織をとって
より小さくなっていた癌は、もはや米粒。
浸潤は以前の結果より1ミリ増えていた。
だけど、どんなに小さくても浸潤癌。
米粒大だろうと
そこに癌が存在することに意味はあった。
全摘手術は無意味じゃなかった。
何よりYちゃんは癌じゃない。良かった。
ふぅー
この先の治療方針
そしてこれからの治療。
手術前の診察時に、
手術後はホルモン剤を飲むと思うよと
言われていたので、
その覚悟で過ごしてきたし、
副作用もブログで予習していた。
だけど考えていたのと違う方向へ
浸潤径が2ミリ。
全摘で確実に癌は取れてるし
血管やリンパ管に侵襲はない。
ホルモン治療ね・・・
メリットとデメリットを考えてね、
飲まなくていいんじゃないかと
思うんだよね。
勿論、飲まなくても100パーセント
大丈夫って話ではないよ。
鳥肌が立ちました。
乳癌告知の時も鳥肌立ったけど、
ホルモン剤飲まなくていいの言葉も鳥肌。
身体中のちからがどっと抜けていきました。
今まで様々な患者さんを診てきた先生が、
そう答えを出すんだから
私の場合は飲まないメリットの方が
上回る条件が揃っていたんだと思います。
でも、新たな悩みが・・・
乳癌ブログで色々な方の治療の苦しみを
目の当たりにしてきているのに
治療がない結果なんて・・・
書けない どうしよう
と数日間 この結果をどう伝えようかと
迷っていました。
勇気から勇気をもらう
乳癌が見つかってから、
私は直接お会いした事はない方なのですが、
数年前に、乳癌で抗癌剤やホルモン治療を
経験された方(以下、Tさんと表記)から
人づてにアドバイスや
激励を頂いていました。
Tさんは年末にご自分でこれは乳癌だと悟り、
1月4日、病院が開くのを待って診察を受け
その日のうちに3軒の病院を回り、
最終的にとても大きな病院を受診。
1月6日に入院、7日に手術と
初診から中1日で入院・手術と
かなり切羽詰まった状態で
乳癌治療を潜り抜けてきた方です。
入院準備を1日で買い集め、
動揺のあまり、車で逆走したと・・・
そんな経験しているTさんだからこそ
乳癌の手術をする事になった私を
とても気にかけてくれていて、
病理検査の結果も
もの凄く喜んでくれたそうです。
Tさん自身が乳癌の辛い治療を乗り越えて
来られたのに、“ 勇気をもらった ”と
そう言って貰えた。
そんな風に感じてくれる方がいるのなら
このブログにも ありのままを書こうと
私もその言葉にまた、勇気をもらえました。
治療がないってどうしよう
意味のない罪悪感を感じていたけど
これも一つの例として残しておくのも
良いのかな・・・って。
人生に無駄なことなんてない
間違いなく、乳癌はあった。
だから、私の選択に間違いはなかったし
やっぱり、右胸は全摘して良かったと
今は胸を張って思えます。
私は嫌いじゃないですよ。
たいらになった胸も
この先、誰か全摘出で迷う人がいたら
私はこんな感じですよー って
躊躇なく見せてあげられる気がします。
気持ちもわかるし、役にも立てる
人生に無駄なことなんてないですよね。
今はまだ、排液も少しづつ溜まっているので
予約もとってあるから診察は続くし、
リハビリテーション科にも通います。
まだまだ、私の戦いは終わっていません。
これからも、私の拙いブログも
続けていこうと思っていますので
引き続き、宜しくお願いします