バレエ用語あるある | La Chasseuse de rêve

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スターダンサーズバレエ団の渡辺恭子です。
多くの方にバレエへの関心を持って頂きたく、
自分なりの発信に挑戦したいと思い、始めました。
温かくお見守り下さい。

毎日マスクで暑さとの闘い。
バレエ団の中で見ても汗っかきではない私も連日大汗です。
湿度も勿論ですが、こんなにもマスクで顔や頭、身体中も暑くなるとは初めて知りました。
今はエアリズムとかクールマスク販売が話題ですが、冬はヒートテックマスクとか裏起毛マスクとか出るのかな?笑
と言いながらも考えるだけで今は暑いですね笑

さて、ツイッターにも載せた、ある本のページ。
思わず、そうそう、と言いたくなったのはこの本。
バレエに合う解剖学の本を探していた時、たまたま見つけた本なのですが、日本の現状や指導についてなど細かく突いていて面白い。
そこである程度の主流のパの説明などもあったのですが、タンジュの項目に思わず頷いてしまったのです。

帰国してから、指導する機会をもらった当初は
「サンキェームから2回デガジェドゥボン」という風に接続詞と数字以外はそのままフランス語で話すと、皆さんの困惑した表情。
分かりやすく話さなくては、と学び、ポジションについても5番という言い方など改めてみました。

そんな所から、主流の単語として使う言葉が日本とフランスで違うのにも気付かされたのですが、代表的なのがまさに、タンジュ。
圧倒的に日本の皆さんがタンジュと使う動きはフランスでデガジェと習ってきました。
何故ならタンジュという言葉が、膝を伸ばしてる状態を指しているのでデガジェというムーブメントを経ての到着地点という意味では理解出来るのですが動きと言葉が合わない感じがしてしまうのです。
私がデガジェと言う事で質問されてきましたし、こう上のようにお答えしてきましたが、
タンジュが必ずしも間違い、という訳ではありませんし、日本での浸透力はタンジュなので個人的にはデガジェですが、
場合によって生徒さんが混乱するのかな、と合わせるべきか迷う日もあります。
考えてみると、プリエから膝を伸ばす時にタンジュと使う私のレッスン、みんな困惑していないかな?
どちらかと言うとタン"デ"ュと言っているから別物として捉えてもらっているのかな?

アントルシャトロワとロワイヤルもそうですよね。
降り方で使い分けるとも聞いた事ありますが、トロワ、カトル、シスも打つ数字だと、そう習ってきました。
降り方についてプラスして説明が入る。
ただロワイヤルだと5番でしか降りないのでトロワの場合だけが降り方が変わる。
だから、そう使い分けたのかも知れませんよね。
むしろ疑問なのはロワイヤルの方。
フランスのバレエ辞典にもロワイヤルの項目はないそうです。
いつしか当たり前に使ってますが、勝手にイギリスかな?と考えずにいました。
なんでトロワだけロワイヤルがあるのだろう?
どなたかご存知ですか?

でも、パでの説明だけでなく、動きについてもフランスで教わってきた、先生の言葉のニュアンスをそのまま伝えたくて、変に訳すよりそのままの単語を伝えたい衝動にもかられます。
日本語に変換が、シンプルには出来ないニュアンスもあったり自分が選んだ日本語で違うニュアンスを与え兼ねない。
難しいですね‥。